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受診1年半待ち、慢性痛トップドクターの「1丁目1番地」

2021-07-20 15:30:00 | 日記

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ケガをしていなくても痛がる
世界初「痛がり動物」の実験

 今からおよそ25年前、当時29歳だった牛田享宏医師は、留学先のテキサス大学(米国)で「従来の痛みの概念」を覆す発見をした。
 その発見は、CRPS(複合性局所疼痛症候群)のメカニズムを解明するための実験によってもたらされた。CRPSは、1994年に国際疼痛学会によって「骨折などの外傷や神経損傷の後に疼痛が遷延する症候群」と定義された疾患だ。
 遷延(せんえん)とは長引くこと。つまりCRPSは、ケガやなんらかの原因により神経が傷ついた後に、痛みが慢性的に続く症状を指す。その「痛み」は、きっかけとなったケガや神経損傷と不釣り合いなほど重度であったり長期間続いたり、あるいは無関係の部位が痛んだりすることもある。
痛みが発生・持続するメカニズムは、いまだに解明されていない。近年では子宮頸がんワクチンの副作用として取り上げられ、注目された。
 牛田医師らはA=「骨折させた片手をギブス固定したラット」とB=「骨折なしの片手をギブス固定したラット」の2種類のグループを飼育し、調べることにした。CRPSの病態が一番よく起こるのが、骨折後にギブスをしていた人たちだからだ。
 結果は、AB両者ともに、ギプスをはずした後も全く片手を使わないラットが出現した。調べてみると、使う方の手は筋骨隆々だが、使わない方の手は当然ながら筋肉が痩せており、骨も弱くなっていた。
「予想では、(痛がって)片手を使わなくなるのはAグループのラットだけだと考えていたのですが外れました。しかもBラットも痛がっているように見えたのです。そこで、Bラットの脊髄細胞の様子をモニタリングしながら手に刺激を与えて調べたところ、それまでは反応しなかったようなささいな刺激でも神経が反応してしまう『痛がり動物』に変化していました。つまり、ケガをしていなくても、動物(ヒト)は痛くなる場合があることを発見したわけです」
 帰国した牛田医師は、およそ5年がかりで論文をまとめ、発表。国際的に広く評価されて世界の痛み研究に影響を与え、やがて日本を代表する「痛みの研究者」へと成長する。
 主任教授としてけん引する愛知医科大学医学部の学際的痛みセンターは、日本における「痛み医療の中枢機関」として2002年に開設された。
「痛みは、実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動の不快な体験」(2020年に改訂)という定義に基づき、整形外科、精神科、麻酔科、歯科などの専門家で編成されたチームで治療にあたり、痛みのコントロールだけでなく、痛みがあっても困らない緻密なサポートを施すほか、「臨床に即した研究の推進」と「全人的観点からの痛み教育」にも取り組む。
 さらには、同大に日本の医学部で唯一、痛みについて単位にカウントされる正規の講座を設置。2020年7月には、41年ぶりに痛みの定義を改訂した国際疼痛学会に日本代表として参画した。
慢性痛(慢性疼痛)の謎解明に挑む
スタートは電気生理学だった
 牛田医師のベースは、生体に発生する電気現象や生体に対する電気作用について研究する医学の一分野「電気生理学」だ。
脳波・心電図など、臨床診断に広く応用されていることからも分かるように、生命とは電気≒イオンの流れ≒電磁波形成そのもの。かのフランケンシュタイン博士が死体を繋ぎ合わせ、電気ショックを与えることで怪物に生命を吹き込んだように、電気の流れこそが生命の謎を解明するカギになると考えられている。
 父親は国立大学の工学部教授、祖父は医師という家庭で育ったことも影響しているのだろうか。麻酔科出身者が多い慢性痛(慢性疼痛)医療の現場にあって、牛田医師の工学的なアプローチは異彩を放っているように思う。
 電気生理の研究に取り組むようになったきっかけは、高知医科大学(現高知大学医学部)の学生時代に2度、バイク事故で大怪我を負い、神経を痛めたことだった。「電気で神経の麻痺を治すことができないだろうか」と思い立ち、卒業後は同大学整形外科(山本博司教授:当時)に入局。脊椎・脊髄疾患に特化した診療・研究・教育を推進する脊椎外科/電気生理グループに所属した。
「側弯症(脊柱が変形する病気)に対して特殊なスクリューを背骨に入れて矯正すると、見た目は治っても、神経が引っ張られて足が動かなくなったりする。あるいは脊椎の中に骨ができてしまう病気を治すために顕微鏡手術でその骨を削ると、麻痺が起きてしまう可能性がある。なんとかリスクをなくし、安全に手術できるようにするための方法を研究していました。
 グループでは脳や腰から脊髄に電気刺激を行い、記録して、コンピューターでシミュレーションをしたり、波形をモニターしながら脊髄の障害部位にアプローチする手術法を谷俊一助教授(当時)の指導の下で開拓していたのですが、大きな問題は『脊椎内の圧迫をなくすだけでいいのか?』ということでした。実際、圧迫をなくせば症状が全部改善するかというと、そんなことはないんですね。
 例えば、手は動くようになったけど、痛みが出たという患者さんが結構いたのです。そうした痛みをなんとかモニターできないか、原因をもっと調べてみたいと思うようになり、当時『痛みを電気生理学的に評価する』研究が進んでいた米国テキサス大学のWillis教授の研究室に留学しました」
痛みを取り去るのではなく
「痛くても動けるカラダ」に
 2007年には、愛知医科大学学際的痛みセンターを設立した熊澤孝朗教授の要請を受け、2代目痛みセンター部長に就任した。背中を押してくれたのは、かねてより「これからは整形外科医が疼痛の分野を担わなければならなくなる」と示唆した山本博司前教授と高知大学における麻酔科、精神科、整形外科を横断した「集学的慢性疼痛外来」の設立をサポートした谷俊一教授(当時)だった。
 学際的痛みセンターの3本柱は臨床・研究・教育だ。活動を通じて牛田医師は揺るぎない信念にたどり着く。
「かつて僕は『痛みさえとってあげれば患者さんは相当幸せなはずだ』と思っていました。しかし、そもそも痛みは全部とれるのかといったら、とれないんです。なぜならネガティブな記憶として脳に刻まれているし身体も全てが元に戻れるわけでないから、とりきれるわけがない。でも、痛いからといって、動かないでじっといたら、身体も神経も状態が悪化して、大変なことになる。
 だから、動かしながら治療して、痛くてもなんとか活動できるように持っていくことを治療のゴールにするのが、現実的な落としどころだろうと思うようになりました」
 そのために欠かせないのが精神的なサポートと身体の治療の両立だ。
 牛田医師らは、患者をいくつかのパターンに分類し、それぞれに適した治療法を提供することにした。臨床研究によって、患者を困らせているのは「痛み」よりも「つらさ」であるということも見いだした。
 その研究は「同じように痛みはあっても、不満で居つづける人と、患者を『卒業』できる人がいるのはなぜか」をテーマに、2人の対照的な患者を比較するというものだった。
【比較研究】
「不満が消えないAさん」vs「痛み治療を卒業したBさん」
◎2人の症状
Aさんは、ある病院で椎間板ヘルニアの手術を受けたが、「よくなる」と言われたのに痺れと痛みが残った。次に受診した病院で「つらい症状は神経が傷ついたから」と、暗に手術の失敗をほのめかす説明をされたことから、「自分は医療ミスの被害者」と思い込んでいるが、身体を動かすことに支障はない。
Bさんは、高飛び込みの国体選手だったが、練習中に脊髄損傷のケガをして下半身が動かなくなってしまった。下半身は氷水につけられているように冷たく、24時間痛む。
◎治療の結果
Aさんは、「椎間板ヘルニアの手術で痺れや痛みが残るのは普通で、手術が失敗したせいではない」と説明しても納得しない。手術を受ける前より、明らかに改善しているにもかかわらず、「もっと良くなっている人はいる」と、執刀医に対する不満を抱き続けている。
(Aさんのような人は、痛みセンターを受診する人の典型的なパターンの一つでもある)
Bさんは、脊髄損傷の患者会から、県の車椅子バスケットボールチームに勧誘されて参加。すぐにリーダーとなり、世界選手権にも出場。「痛みはあるけど困りません」と語り、患者を卒業した。
◎考察
慢性痛の治療には、患者をいかに、Bさんの方向に持っていけるかが重要。それには、患者は「痛み」ではなく、「つらい」ことに困っているのだという、痛みの定義を理解しなければならない。
Bさんは、痛みはあるが、つらくない。対してAさんは、痛みについてはBさんよりましかもしれないのにつらい。そのつらさで、困っており、患者であることから卒業できないでいる。
このことを理解するには、「痛みの定義」がわからなければいけない。
 牛田医師は次のように解説する。
「例えば、手をつねられると、シグナルは脳に上がって行き、手が痛いと感じると同時に情動系の方にも伝わって、つらいと感じます。これは並行して起こるのです。痛いからつらいのではなく、そもそもわれわれは、最初につねられた瞬間に『つらい』んです。
皆さん誤解していますがね。
つまり、痛みの定義は、『頭で経験する感覚上の不快な体験』であり、われわれは痛みを、『情動』で感じています。だから、赤の他人に殴られたのと、かわいい孫に叩かれたのとでは、全然感じ方が違う。同じ行為でも、喜びになったり、苦しみになったりするのです」
だからこそAさんのようにどうしても痛みにこだわる状況ができてしまうと、いつまでも苦しく、つらい。
「痛みで苦しむことが続く感情や状況を変化させることが出来て、ニュートラルに受け入れることができるようになるだけでも、だいぶ痛みから解放されるだろう患者さんは大勢います。治療においては、そうした患者さんに対する教育も大事ですし、そのための精神分析も、していかなくてはなりません」
自分の大学は「一丁目一番地」
痛み教育をする大学を増やしたい
 現在、痛みセンターは、医師・歯科医師だけでも10人体制。初診患者に対しては、タブレット端末を渡し、膨大な量の質問に答えてもらう。それだけでもゆうに30分はかかりそうだ。
 質問は痛みについてだけでも複数の方向から行い、家族背景や職場・学校の人間関係などにも及ぶ。また治療には、整形外科の各領域の専門医に加え、歯科医師、精神科専門医、臨床心理士、理学療法士も参加し、チームであたる。
 集学的治療と呼ばれるこの体制を見ただけでも、痛み医療の難しさが納得できるのではないだろうか。
 慢性痛に対する国民の理解度が広まってきた昨今は、同センターの受診者も増え続けており、遠くは北海道からも日本随一の治療を求めて患者が訪れる。
 センター長である牛田医師の診察は、もっか1年半待ちだ。しかし、牛田医師にとってこうした状況はあまり喜ばしいことではない。他大学の医学部でも慢性痛をちゃんと教える講座が開講され、治療できる医師が増え、わざわざ愛知に来なくとも日本中どこでも痛みの集学的治療が受けられるようになることを望んでいるからだ。
「僕自身は、まずは自分の大学の足場を固めることが『一丁目一番地』と心得ています。その上で、うちのような教育をする大学を、1カ所でも2カ所でも増やしていきたい」
 医療にしても教育にしても、仕組みを変えるには国民の声による後押しが必要だ。「もっとちゃんとした慢性疼痛医療を受けたい!」と、私たちも声をあげるべきだ。
(監修/愛知医科大学医学部学際的痛みセンター・教授(センター長)、愛知医科大学病院痛みセンター 部長、運動療育センター センター長 牛田享宏)


 「親が認知症になって預金口座凍結」医療・介護費地獄に落ちないための一手

2021-07-20 13:30:00 | 日記

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親が認知症になったら……。誰もが一度は想像したことがあるでしょう。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんは「認知症と診断された場合、預金口座が凍結され、本人も家族もお金を引き出すことができなくなることが多い」と指摘します。そんなときに備えて今からできる対策とは――。
認知症になったら預金は引き出せない
もしあなたの親が認知症になったら、どんなことが起きると思いますか? いろいろな不安が頭を巡ると思いますが、大きな問題の1つとして挙げられるのが、「お金」です。
認知症になり、判断力が低下すると、銀行預金を引き出すことはできません。株式などを売買したり、売買などの契約を結んだりすることも、原則的にはできません。
通帳の保管場所や暗証番号などが分からなくなる、ATMの操作が困難になり、預金の出し入れや支払いができないなど、できていたことができなくなることもあります。「それなら、家族の誰かがすればいい」と思いがちですが、そう簡単ではありません。
預金口座を凍結されることが多い
認知症になり、判断能力が低下すると、預金口座は凍結されることが多いのです。そうなると、キャッシュカードを預かって子どもが預金を引き出す、ということもできません。また一定額以上のまとまった金額を引き出したり、定期預金を解約したりしようと本人以外の人が窓口を利用しても、引き出しは不可能なのです。
年金や預金があるのに引き出せない。入院した際、医療費の支払いができない。介護施設に入所することになったものの一時金の準備に困る。そんな事態も考えられます。
家族が財産を管理する方法
認知症に備える方法の1つに、「家族信託(民事信託)」があります。
家族信託とは、信頼できる家族や親族に財産を託し、契約した内容どおりに財産の管理や処分をしてもらう制度です。財産のうち、家族信託で管理したい財産を「信託財産」といい、主に現金、不動産、未上場株式を信託することができます。財産を預けたい人が「委託者」、財産を預かって管理や処分をする人が「受託者」、財産から利益を受け取る人が「受益者」となります。
例えば、葵さん(仮名)は父が他界し、母が一人暮らしをしています。母が保有する財産は、現金1000万円と自宅で、母は、「もしも自分が認知症になったら有料老人ホームに入居したい。自宅を売却してそのための費用に充てたい」と考えています。しかし、認知症になれば預金を引き出したり、自宅を売却したりするのは困難です。そこで葵さんは、母を委託者、葵さんを受託者にして家族信託を利用することにしました。
契約内容は、預金の中から年金では不足する生活費として毎年60万円を母に渡す、認知症になったら自宅を処分し、得たお金を有料老人ホームの入居一時金や毎月の利用料に充てる、というものです。このような契約をしておくことで、認知症になっても母の生活費を確保できますし、母に代わって、葵さんが自宅を売却する手続きをすることができるわけです。認知症になって判断力が低下しても、自身の財産をスムーズに活用でき、母も安心ですし、葵さんが資金の準備に困ることもありません。
母が亡くなった時点でお金や自宅が残っていた場合には、残った財産は葵さんのものとなります(相続)。
葵さんは受託者として、何にいくら使ったかなどを記録し、税務署に申告する義務があります。そうした手間がかかるため、定期的に母の財産から報酬を受けられるよう、契約内容に盛り込むこともできます。葵さんは一人っ子ですが、姉妹などがいて、そのうちの誰かが受託者になるなら、受託者としての手間を負担する分、報酬を受けるというのもいいでしょう。
賃貸物件オーナーにもリスク
親が賃貸物件を所有している場合も、認知症のリスクが気になります。例えば修繕が必要になったりしても、本人に判断力がないと、請負契約の締結が難しくなるからです。何も対策をとっていないと、修繕ができずに建物が劣化する、売却しようにも売買契約が困難、といったことにもなりかねません。
親が認知症になった場合にどのようなリスクがあるか。まずは想像してみましょう。
家族信託ができるのは、認知症になる前
家族信託は、委託者と受託者に判断能力がないとできません。したがって、家族信託を検討するなら、認知症になる前(判断力がある時)、です。
契約書の作成は専門家(弁護士や司法書士など)に依頼する必要があり、手数料がかかります。信託する財産の1%程度が相場と言われており、3000万円なら30万円程度が目安です。契約書は公証役場で公正証書にする手数料も必要です。
また相続人が複数いる場合など、契約の内容によっては、親の死後にトラブルになる可能性も否定できません。子などの法定相続人には財産の一部を相続できる「遺留分」があるので、こうしたことも考慮して、信託の契約を決めることが大切です。信託できるのは財産の一部で、全財産を信託することはできませんから、相続なども考慮して、信託する財産や契約内容について専門家に相談するといいでしょう。
もしも受託者になる人がいなければ、信託銀行などを受託者とする「商事信託」もあります。契約書作成時のほか、定期的な報酬もかかります。
代理人が預金を引き出す方法もある
お金の管理だけできればいい、というケースでは、信託銀行で扱っている「代理出金機能付き信託」を利用する方法もあります。あらかじめ代理人を決めておくことで、信託した口座から、生活費や施設入所の費用などを代理人が引き出すことができるものです。200万円程度から信託できます。家族のほか、弁護士や司法書士も代理人になれます。
利用するには、設定時と、毎月の手数料が必要です。金額は金融機関によって異なり、設定時は信託する金額の1~3%程度、月々は500~5000円程度です。1000万円を信託すると、信託時の手数料は10~30万円となります。
兄弟姉妹がいる場合、誰か1人が代理人としてお金を管理すると、トラブルになることも考えられるため、引き出したときには用途や金額を記録しておく、その都度、連絡するなどのルールを作っておくのがおすすめです。私は従妹同士でグループLINEを作り、冠婚葬祭などの連絡を取り合っていますが、そうした方法も便利です。
すべての金融機関が家族信託や代理出金機能付き信託を扱っているわけではありませんが、こうした高齢者の悩みに対応するサービスは増えつつあります。親が利用している金融機関のサービスを調べてみるのもよさそうです。
井戸 美枝ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)


なぜ小室圭さんは最初に「母の借金は僕が返します」と言わなかったのか

2021-07-20 11:00:00 | 日記

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秋篠宮家の眞子さまと小室圭さんの結婚問題が、注目を集めている。夫婦問題研究家の岡野あつこさんは「小室圭さんは母親の守り方を間違えている。本当に結婚するとしても、その後が心配だ」という――。
秋篠宮家の長女、眞子さまとの結婚を延期した法律事務所職員、小室圭さん。勤務先から自宅に戻る。宮内庁は「諸行事や結婚後の生活について十分な準備を行う余裕がなかった」というお二人の気持ちを説明する文書を公表した。
「母と自分の名誉を死守したい」執念
「97%以上が『反対』」という圧倒的な結果を報じたのは、『週刊朝日』3月26日号だ。秋篠宮家の長女の眞子さまと、婚約が内定している小室圭氏の結婚に関して今春にアンケート調査を実施した結果、1万3057人から回答が寄せられ、97.6%が「反対」の意を示したという。
その後、28枚ページに及ぶ“小室文書”を発表して自分たち母子の正当性を主張したと思えば一転、唐突に解決金を支払うと言いだしたりする小室氏。2人の結婚に対する執着や危うさを感じさせる彼の行動に、いまだ不信感を抱いている人も多いのではないだろうか。
2人の結婚について国民の感情をあおる原因になったひとつに、小室氏の母親とその元婚約者の間に生じた金銭問題がある。
親が起こしたトラブルとはいえ、それが自身の結婚問題の障害になっていたのは明白。にもかかわらず、なぜ小室氏はこれほど事態が悪化するまで向き合おうとせず、もっと手前の段階で「僕が返済します」という一言を潔く言えなかったのか。そこには、「母と自分の名誉を死守したい」という執念がうかがえる。
間違っていないと主張するほど、世間の目は冷たくなる
400万円といわれる金銭については、「返してもらうつもりはなかった」と話す元婚約者との会話が録音されたデータが公開された。これに対し、小室氏サイドは「『お金を返す』というと借りたことになるが、お金を返さなければもらったものとみなされる」と自分たちに都合のいいように解釈したようだ。つまり、元婚約者から受け取った金銭は借金ではなく、贈与。もらったお金には返す義務もないので、「金銭問題は解決済み」と考えていたのだろう。
ただ、こうした小室氏サイドの言い分を「そうですよね。あなたたち親子は正しいと思います」と肯定する人はほぼいないはず。むしろ、自分たちは間違っていないと正当性を主張すればするほど「恩義を忘れ、相手の気持ちを推し量ろうともしない、身勝手で冷徹な人間」といった世間の目を向けられるだろう。これでは、当人同士の問題が悪化するだけでなく、世間も含め周囲を説得することができないのは当然だ。
お金のトラブルにはお金で応じるのが効果的だ
夫婦問題がこじれ、離婚という決断をする際にも、金銭トラブルが生じる場合がある。結婚生活を共にする夫婦2人の間柄で「借金」や「贈与」といった言葉で表すことはないものの、日々の生活費はもちろん、家のローンや子育てにかかる費用に加え、「これまで家族を養ってきたのは自分」「家庭を支えるためにキャリアや将来を犠牲にしてきたのは私」といったそれぞれの貢献値を金銭に換算しようとした時に、お互いの主張が食い違うこともよくある。「金銭問題で納得がいかない」と離婚問題がこじれたり、長引いたりするケースも珍しくない。
そんな時にも解決の糸口となるのは、やはり「和解金」だ。お金のトラブルには、お金をもって応じる方法が効果的であるのは間違いない。感謝と誠意を示し、相手が納得できる和解金を渡すことで解決する問題は意外と多いのだ。小室氏の件も、もっと初期の段階で「借金ではないものの、お金を受け取ったのは事実。おかげで留学もできたし、今の自分がある。感謝の気持ちでお返ししますので、どうぞ収めてください」と問題解決に努めたほうが、法に携わる人間としてもスマートだったのではないだろうか。
夫婦問題のプロとして危惧する「嫁姑問題」
ところで、2人の結婚に関して金銭問題のほかにもうひとつ、夫婦問題のプロとして大いに気になる問題がある。それは、仮に2人が結婚するとした場合、小室氏の母親と眞子さまが直面するであろう嫁姑問題だ。
女手ひとつで息子を育ててきた小室さんの母親に、眞子さまが心酔しているという報道もある様子からすると、現在の関係は良好なのだろう。問題は結婚後、どこの家庭内でも起こる何かしらのトラブルがあった時、「小室さん母子VS眞子さま」という対立関係が生まれないか、ということだ。
というのもこれまでの経験上、多くの場合、結婚前から母親のことを擁護しすぎる息子は、結婚後に嫁姑問題が生じた場合、妻ではなく母親の肩を持つ傾向がある。その結果、「どうして私の味方になってくれないの?」と妻に不信感を抱かせることになり、夫婦関係は悪化の一途をたどる。
義母と「一緒に」新婚生活がスタートした夫婦
実際、母親を擁護しすぎる息子と結婚したために、思いがけない形で離婚にいたった事例もある。
※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。
【CASE】母親を慕いすぎる夫から「出産直前離婚」を言い渡された妻
3年前の結婚を機に仕事を辞めたNさん(28歳)は、現在妊娠中。1歳年上の夫は若手の税理士として親戚の会計事務所を手伝っている。夫の父親は、まだ彼が幼い頃に他界し、母親はひとり息子を“女手ひとつ”で育ててきたという。「義母は、社交的で派手なタイプ。若い頃は、昼は保険外交員として、夜は地元のスナックで働く、パワフルな女性だったと聞いています」と、Nさんは話す。
2人の新婚生活は、新築の二世帯住宅でスタートした。新居となる家屋は「可愛い娘の幸せのためになら」とNさんの両親が頭金を支払った。その際、夫婦ふたりきりで新婚生活をはじめたいと希望したNさんに対し、夫は真っ向から反対。「ずっと苦労かけっぱなしだったから、これからは恩返ししようと決めている」と母親との同居を強固に主張し、Nさんが折れる形で二世帯住宅に住むことを決めたのだった。
結婚後、義母はほぼ毎晩、2階で暮らすNさん夫婦の元を訪れた。
「義母は私が食事の支度をしている間中、手伝いもせず夫と晩酌をしながら仲良く話し込むのが日課。夫もうれしそうに話を聞いている姿を見ていると『2人の世界に私の居場所はない』と感じることもありました」(Nさん)
「お義母さんか私か、どちらかを選んで」
嫁姑の間で起こる、日常のささいなトラブルでもすべて母親の肩を持つ夫に、Nさんは怒りを通り越してあきれることもしばしば。「どう考えても私は悪くないことであっても『キミが謝れば済むことじゃない?』『母さんを悲しませないでくれよ』などと言って、夫は取り合ってはくれなかった」とNさん。
Nさんの堪忍袋の緒が切れたきっかけは、「今月から生活費は母さんからもらってよ」という夫からの言葉だった。夫は、無駄な出費を抑えるとともに、生まれてくる子どもの教育費をためる目的で、義母に家計の管理をまかせることをすでに決めていた。大役を担うことになった義母も張り切っているという。
「義母と同居している限り、惨めで窮屈な生活は変わらない」と思ったNさんは悩んだ末、夫に直談判をすることを決意。今の環境を変えるため、子どもが生まれるタイミングで二世帯住宅から引っ越したいと願い出た。今まで我慢してきたことを正直に夫に伝え、「もしも引っ越しができないというなら、お義母さんか私か、どちらかを選ぶしか道はない」と迫った。生まれてくる子どもとの新しい生活を考えたら、さすがに夫も“母親離れ”をする気になるだろうとNさんは考えたのだ。
妻より子どもより「母さんが大事」
ところが、夫の返事は「ごめん、キミや子どもより母さんのほうが大事だわ」とNさんの想像を超えたものだった。Nさんは愕然としたという。さらにNさんを驚かせたのは、翌日になって事の顚末てんまつを報告した際の義母の言動だった。「義母は『よくぞ私を選んでくれたわ。それでこそ私の自慢の息子ね』と誇らしげに夫を見つめたのです」。
夫と義母、両者からの心ない仕打ちを受け、「離婚をすることへの踏ん切りがついた」とサッパリした表情で語るNさんは、実家に戻った。現在は、生まれてくる子どもの世話を両親にサポートしてもらいながら、自分は復職することを考えているという。
「妻ファースト」が円満の秘訣
母親のことを擁護しすぎる息子が結婚した場合、嫁姑問題は相当高い確率で生じるものだと思っていい。何かあるたびに自分の母親の肩を持つような夫を信頼し、支え続けるほうが難しいのは明白だろう。たとえ結婚前にどれだけ世話になっていようと、結婚後は「妻ファースト」で対応するのが円満な結婚生活を送るための基本。「なんだかんだ言っても、夫は私の味方でいてくれる」と妻が思えるかどうかが重要なポイントになる。
賢い夫なら、妻のいないところで母親には「お母さんを大事にしてもらうためにも、妻を立てておかないとね」といった言い方をするはず。妻の味方をしつつ、「もちろんお母さんのことは大切だよ」という気持ちをきちんと伝える方法を選択すれば、妻と母親のどちらも傷つけることなく、お互いの立場を守り抜くことも可能だからだ。
今回の小室氏の騒動に関しても、もしも「母親を世間の批判から守りたい」と思う息子の深い愛情があるならば、その“守り方”の戦略を変えるべきだろう。あきれるほど母親を擁護し、自分たちの正当性を言い募るより、時間をかけてでも誠実さが伝わる言動に終始したほうが世間は納得し、母親を守ることもできるのではないだろうか。
岡野 あつこ(おかの・あつこ)
夫婦問題研究家
NPO日本家族問題相談連盟理事長。


内臓脂肪はなぜ怖い? どんな太り方が危険?

2021-07-20 08:30:00 | 日記

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内臓脂肪がたまるとどうなる?
 肥満には、脂肪が蓄積する場所によって皮下脂肪型と内臓脂肪型があり、問題となるのは、内臓脂肪が蓄積したタイプの肥満です。では、そもそもなぜ内臓脂肪の蓄積はいけないのでしょうか?
 これについて生活習慣病予防のエキスパートである大阪大学大学院公衆衛生学特任准教授の野口緑さんは、「一言で言えば、『内臓脂肪がたまると、脳心血管疾患(脳卒中や心筋梗塞など)を起こしやすくなる』からです」と言います。
 脂肪組織を構成する脂肪細胞は、「脂肪の備蓄庫」であるだけでなく「内分泌器官」でもあり、様々なアディポサイトカイン(生理活性物質)を分泌しています。アディポサイトカインは本来、糖や脂質の代謝を円滑にする働きを担っていますが、脂肪細胞が一定以上に肥大化するとインスリンの働きを阻害したり、血圧上昇を命令したりするような悪玉のアディポサイトカインが分泌されるようになり、高血糖・高血圧・脂質異常、ひいては動脈硬化を進めて脳心血管疾患を引き起こす原因となります。「脂肪細胞の肥大化は皮下脂肪でも見られますが、悪玉の物質を出すのは肥大化した内臓脂肪だけといわれています」(野口さん)
 一定以上に大きくなった脂肪細胞が分泌する悪玉物質にはいろいろなものがあります。例えばTNF-α(ティエヌエフアルファ)は、インスリンが分泌されても、それが効きにくいように働いてしまうインスリン抵抗性を引き起こします。その結果、血液中のブドウ糖が筋肉や肝臓に取り込まれにくくなり、血糖値の上昇につながります。
 また、アンジオテンシノーゲンという物質には、血圧を上げるよう命令する作用があります。PAI-1(plasminogen activator inhibitor-1;パイワン)は血液を固まりやすくし、血栓をできやすくします。こうした悪玉の生理活性物質の影響で、血圧や血糖値が高くなり、そうした状態が長期間続くことで動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞が起こるわけです。
肥大・増殖した脂肪細胞は、体に悪い様々な生理活性物質を出すようになり、それが高血糖、高血圧、高中性脂肪などの原因となる。原画=(C)designua-123RF
体重やBMIの値が小さくても安心できない
 では、内臓脂肪がどのくらいたまると、良くないのでしょうか。その目安は、CTスキャンで、おへその位置で体を輪切りにしたときの内臓脂肪面積が100平方センチメートルを超えるかどうか。男性なら腹囲85cm、女性なら90cm以上ある場合は要注意とされます。
なお、肥満かどうかは、身長と体重の比率を見たBMIで判定。日本肥満学会では、この数字が25以上になると「肥満」と定義しています。
 BMIの数値が高くて、体が全体的に太っているのは良くないと考える人は多いでしょう。しかし野口さんは、「もちろん、過体重だと関節を痛めやすいし、大腸がんや乳がんのリスクも高くなります。こうした健康障害を伴う肥満は『肥満症』と定義され、放置することは決して良くはありませんが、一番注意が必要なのは『内臓脂肪がたまっている状態』です」と言います。  
 「例えば、BMIが25未満でも、内臓脂肪がたまっていることがあります。いわゆる『隠れ肥満』というもので、一見肥満ではないけれどお腹だけ出ている、こういう人が『危ない肥満』です」(野口さん)
 実際、BMIと内臓脂肪面積の関係を表したある自治体のデータを見ると、BMI25未満でも内臓脂肪面積が100平方センチ以上ある人は、BMI25以上で内臓脂肪面積100平方センチ未満の人より、高血圧、高血糖、脂質異常などのリスクファクターの数が多い傾向があることが分かります。
肥満でなくても内臓脂肪が多い人は要注意
2004年と2005年の両方で健康診断を受けたA市の職員(日本人男性)2336人のデータを分析。血糖、脂質、血圧の異常の平均数は、BMI25未満で内臓脂肪100平方センチ以上の群の方が、BMI25以上で内臓脂肪面積100平方センチ未満の群より有意に高かった。出典:Diabetes Care, 2007 Sep; 30(9): 2392-2394.
 つまり、問題は「内臓脂肪が一定以上蓄積しているかどうか」ということ。「BMIや体重だけで判断するのではなく、『脂肪がどこにどれだけついているか』を見るのが、単なる肥満と危険な肥満を判断する際のポイントと言えるでしょう」(野口さん)
 内臓脂肪の蓄積を見る場合も、「男性で腹囲85cm、女性で90cm以上」という数値は、あくまでも目安です。仮に腹囲が男性で85cm未満、女性で90cm未満でも「若い頃よりもおへそ周りが太くなっている」場合は注意しなければいけません。
 幸いなことに、内臓脂肪は皮下脂肪よりも落ちやすいという特徴があります。本気でダイエットをすれば短期間で効果が出やすいし、そうなれば血糖や血圧の値も改善します。積極的にウォーキングなどの有酸素運動を行って、内臓脂肪を落とすことを心がけましょう。
この記事は、「単なる肥満」と「危ない肥満」の違いは? BMIだけで判断するのはもう古い(まとめ:伊藤和弘=ライター)を基に作成しました。