森川博之 「私的な遊戯」

私的に色々綴って行きます。
曲↓http://www.myspace.com/morikawahiroyuki

映画「GONIN」「GONINサーガ」を連夜で観た男は「グッドナイト・マミー」に満足しました

2016-04-08 23:45:31 | 映画
こんばんは、生き生きはしてませんが生きてます。

いやあ、春ですねえ、ツタヤでは3代目Jソウルブラザーズの新譜が
爆発的に売れてます。

いやあ、春ですねえ、黒木渚さんの新譜も聴きました、PVも観ました。
いやあ・・春、ですねえ・・

黒木渚や音楽の話題に関してはまた今度。


先日何年振りかに観た「GONIN」


理由は簡単、続編が出るから思い出そうというものでした。

いやはや、完全に忘れてましたね。

で、その次の日に観たのが「GONINサーガ」


時代もキャストも違う、しかし親子、血の繋がりがあるこの2作、自発的連夜放映。

サーガの方、先ずは面白かったです。
というか、この時代にこのキャストでこの予算で、そしてこのテーマを描く、
それ自体に意味を感じますので、それだけでも十分満足です。

役者さんは全員良く、脚本の少しの粗を補う熱演でした。

ただ、凄く面白いかと言われれば、否と答えてしまいます。

そして元祖「GONIN」を改めて集中して観ると、その歪さや狂気が
タマリマセンでした。

エロスと死の匂い。

上記2作の決定的な違いはこの2点、それが在るか、無いか。

元祖は撮り方も死の匂いというものを意識している様で、次のカットでは
誰か急に死ぬんじゃないか、そんな危うさを漂わせていました。

そしてエロスの部分では、竹中邸でのたけし君アッー!描写等、随所に
ホモ描写を入れ込み、同時に狂気じみた世界を提示しておりました。

危うい世界のお話。

そういった視点で見れば、やはり元祖のクオリティは凄まじく、サーガは
アッサリ味といった印象でした。

これは先日鑑賞した「マーターズ」のリメイクでも同じで、正直「そこを抜かすと
悪くは無いけど突き抜けはしない」、無難な作品に感じてしまいますね。

まあ、2016年という時代がそうさせるのでしょうか。

私的には、映画は非日常、それこそ「突き抜けた」シロモノを拝める芸術、娯楽だと
信じてますので、もっともっとヤラカシテ欲しい、そんな事を思ったサーガでした。

あ、非日常と言ってもSF的ではなく、あくまでリアリティありきの突き抜け、エグさ、
狂気です。そういったものが、邦画にももっと増えて欲しいなと。


そしてそういう意味でもお見事だったのが「グッドナイト・マミー」


大怪我をした母親が家に帰ってきたら、なにやら様子がおかしい、容姿もおかしい。
それを不振に思う母の子供、男の子の兄弟が・・というお話。

先ず構成がお見事。

恐怖の主従関係、とでも言いましょうか、そのバランスが徐々に徐々に、
そのバランス感覚、好きでした。

次に舞台。

小奇麗な自然に囲まれた豪邸、この清潔さが逆にジンワリとした恐怖を
促しておりました。

気味が悪い、この映画の端的な表現としてはシックリきます。

更に、抜群の気味悪さ、どこか拭えない、えもいわれぬ違和感、それが終盤の
一瞬で氷解する。

いやはや、騙されやすい男で私は幸せです。また驚きました。

とまあ、ホラーとしても丁寧な怖さを演出しつつ、ミステリ的な驚きも
ちゃんと用意されていて、しかもその描きが相当にフェア。

「ピエロがお前を嘲笑う」に続いて、今年はまた面白いミステリ要素がある作品に
出会えました。


これは万人にオススメ出来ます、見かけたら是非是非どうぞ。
あ、ネタバレは観ないでの鑑賞が絶対的にオススメです。


書いたなあ、肩痛い。

寝ます、いやまだ寝ないけどおやすみなさい。


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