森川博之 「私的な遊戯」

私的に色々綴って行きます。
曲↓http://www.myspace.com/morikawahiroyuki

侍と告白

2011-02-22 00:05:12 | Weblog
こんばんは、邦画を最近観ております。

と言う訳で観ました、「告白」。
最近観た中では断トツで好きな一本でした。

観て損は無いと思われます。相変わらず救いは皆無ですが 笑
まあ、登場人物全てに対して救いを与えてはいけない作品でしたので、
そういう意味合いでも、生々しさの徹底っぷりが清々しかったですね。

若さゆえの歪んだ自尊心と、それを復讐の為、巧みに利用する
主人公の頑なな心と行動、分かりやすく、興味深かったです。

複線の貼り方と回収の方法、タイミングも心地良く、あっという間に
観終えることが出来ました。

年齢指定が設けてあります。血が結構リアルです。
しかしそれでこそ心身の痛みが伝わってくるものだ、と私は思ってます。
もっとこういう作品が増えれば良いのになあ、と感じました。
ただ、世間一般の評価自体は真っ二つらしく、それも頷けます。
選択肢の一つとしてこういう作品がちょくちょく現れる邦画業界になれば、
もっと盛り上がっていくんだろうなあ、とも。

もう一本、「壬生義士伝」。

これは幕末、新撰組の衰退とその中にいる一人の隊士の人生を
描いた作品です。
この映画に関しては、原作の浅田次郎さんの小説が大好きで、
そこから借りてみようという流れでした。
原作から入るとどうしても難癖つけてしまいたくなる小生ですが、
上手くまとめてるなあ、と感心しました。

確かに細かい設定やもっと掘り下げて欲しい箇所はありましたが、
上から目線で及第点です。
欲を言えば、主人公の生への執着、その理由。
その部分をもう少し執拗に追って欲しかったです。
「死ぬな、吉村」このセリフが出てくるのですが、描き方によって
その一言の重みが断然変わってきます。

ただ、役者さんは本当に上手かったです。プロですなあ。

さてさて、寝ます。



その時までに

2011-02-13 23:20:14 | Weblog
柔らかい日差しが入る、とても良い病室だ。
真白い壁に貼られたオーソドックスなカレンダーには、
几帳面にも過ぎた日にバツが書かれている。

今年で97歳になる入院中の祖父の寝顔を眺め、起こさない様にと
そっと前日の新聞を枕元に置き、一昨日の読み終えたであろう新聞を
回収し、「また来るけんね」と口元で呟き、退室した。

骨折だった。好奇心から外へと脱出した我が家の犬を捕まえ、
抱えて家に帰る道中での転倒。
手術をし、足にボルトを埋め込み、やがて3ヶ月が経とうと
している。

回復具合は素晴らしく、例を挙げると車椅子に「乗る」のではなく、
杖代わりに「押して」いる状態だ。
見舞いに行って、廊下でその祖父の姿を発見した時、思わず笑ってしまった。

祖父が大好きだ。

頑固な面は勿論多々あるが、100歳近いとは思えない思考の柔軟性も
持ち合わせている。伊達に私の3倍以上生きてはいない。
近頃の若いもんは、なども言わず、今回の一件でも愛犬を責める事など
皆無で、犬に怪我が無くて良かったと安心している始末だ。

慈悲深く、懐深く、器が大きい。
老いは誰にでもやってくる。どう老いるのか、老いていくのか。
とても素敵な老後を生きる祖父を見て、全うに生きれば長生きも
悪くはない、と考える昨今です。

暖かくなったら、家に帰れるばい、じいちゃん。
待っとるよ。




傍観者からのものいい

2011-02-03 23:02:48 | Weblog
こんばんは、豆まきました。豆まきましたか?

さてさて、最近はスポーツ界で様々な出来事が起こっております。
先ずはサッカー。アジアカップ優勝おめでとうございます。
決勝前夜、趣味のフットサルの後、「3-1で負ける」と通ぶって
親友に言い放ち帰宅した己を恥じております。非国民ですね、すいません。

言い訳を言わせて頂ければ、内容は最悪、実際3点とられても全く
違和感の無い試合展開でした。
しかしその中でも、選手の気持ちや時の運、決勝に至るまでの彼らの
積み上げたものが、苦しみながらの優勝に繋がったのでしょう。
本当にお疲れ様でした。負けると冷静に考えてはいても、どうにか
頑張っている選手に勝って欲しい、そんな心境の大会、そして決勝でした。
さて、コンフェデ(プレW杯です)も出れるし、長友はインテルに行くし、
暫くは明るい話題が多いですね。いやあ、決勝の監督采配、お見事でした。
持っている手駒でやりくりする、結果的には完璧な交代劇でした。

ええと、次は野球。
先に申しますと、私は野球も大好きです。
しかしながら最近の斎藤フィーバー?どうなんでしょうか?
「今日のわんこ」ならぬ「今日のゆうちゃん」状態ですね。
「今朝は何食べましたか?」
・・それ聞いてどうすんのさ・・
マスコミを挙げての野球人気回復活動、そのテッペンの神輿に
乗らされている彼は、未だプロで一球たりとも投げていません。
キャンプ地沖縄の経済効果は凄まじいものがあるとは聞いておりますが、
もう少し報道の在り方、按配というものを考えて欲しい、と勝手に
懸念しております。
例え最初は結果が出ずとも、適度な距離で根気良く追いかけていく
民放さんが一社でもあることを願っております。責任は果たして欲しい。

最後に相撲。
これはあれですね、もうここまで来たら、プロレスみたいに
ファンと選手の間で「暗黙のルール」を設けて、完全なエンターテインメントに
してしまえばいい。
「来場所の優勝は○○山で、対抗馬に○○海と○○灘、これで行こう」
と協会で決めて、その内情を知りつつも、温かく、しかしアツい声援をおくる
相撲ファン。たまに場外乱闘なんかもやって、東スポ辺りにネタを提供。
利点はあります。現在日本人の横綱は長らく居ません。
ヒーローを作るんです。絶対的な強さを誇る日本人横綱。
・・相撲の様式美や伝統は大切なものだと重々承知しております。
しかし、現状はこういう皮肉を言い放ってしまいたい程のやらかしっぷりです。

プロスポーツには金銭が絡む以上、そこには煌びやかな光とどす黒い影が
必ず存在します。
その中でも絶対に見失い、見誤ってはいけないものは確実に存在します。
それを強い信念で胸に抱き、日々精進しているアスリート、
そんな無防備な彼らを勝手に薄汚い影が知らず侵食していく行為、
それだけはやめて頂きたい。

まあ、人が競い、人が裁くのですから、どうしようもない部分がある事は
否めませんがね。

寝ます。