猫たたずむ

陽射しあれば猫たたずむ、そんなゆる~い日常と好きなhandmade♪

終末

2007-10-12 | neko
                    夏のいつだかの写真 『ボクとちゃちゅ』



9月25日の話です

その前日、学校の帰りクロネコがいたと、娘が話してきました
「目やにで片目見えてないみたいやねん」
「よう見る猫?」
「この前は自転車置き場にいたのを見たぐらいかな~」
そんなやりとりをして、その場は終わりました


次の日、私が帰宅するなり「あのクロネコ○○君達に殺されるかもしらん」
なにやら穏やかでない様子
「なんでやの?」
「またおるわ、気持ち悪いネコ。って言うてたもん、だから見てくる」
「ちょっと待ちーや、行ってくるって、もう違う所行ってるかもしれんやん」
「行ってないよ、だって動かへんもん」
「はー??」

ちょっとどういう事?動かへん?そんな弱ってるん?
「で、触れるん?」
「触れるよ」
「じゃあ連れて帰っといで、病院連れて行こうか」と私が言ったのを聞き終わる前に出て行く

子供達が、また野良猫を見つけて騒いでるだけかと思っていたけど・・・
私もダンボールとペットシーツを持ち、言ってた場所へ向かった



そこで見たのは、息絶え絶えで横たわるネコと、おしっこの臭いと群がるハエ
想像していたものとは、はるかに違った


手でハエを払い、涙をぬぐいながらそっとダンボールに移し連れて帰る
午後6時からの診察まであと1時間半ある
「かわいそうに、がんばれー、しんどいなー、大丈夫やで、もう少しやからな・・・」
色んな言葉をかけながらも、いっこうに時間は進まない


もうあかんな、病院行っても何してもらえるんやろ
どうする事もできへんって言われるだけかな?
いや、今こんな状態やけど、治療したら劇的に回復するかもしらん
そうかもしれんのに、このままほっとくのはやっぱりあかん
けど、もうあかんやろな・・・
頭の中は同じことの繰り返し


息がもっと苦しそうになってきて、痙攣か、手足が震えだす
大丈夫やで、大丈夫やでと撫でてあげる事しかできない
止まったかと思ったが、また息をしだす

「もういいよーがんばらんでいいから、もうがんばらんでいいよ」

フーッと息を吐いたあと、クロネコの力が抜けた
ようがんばったなぁ、もうがんばらんでいいからな、ラクなったなー

うちへ連れて来て、たった20分の出来事でした


きれいに体を拭いて、お花を飾りました




娘の話によると、前日は座ってご飯を食べていた、ニャーと鳴いていたそうです
その前の日は、全く違う所にいてニャーと鳴いていたと
こんな急に容態が悪くなるなんて
ネコは死ぬ時は、人目のつかないところへ自ら行きますよね
こんな、人の家の裏で、、、
いやな想像が頭をよぎりますが、何も分からないままでしょう

野良猫の最期って切ないですね
このクロネコちゃんの姿、がんばった最期、一生忘れません