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ZAKZAK【エンジン開発は国の安全を左右 国力の差は極めて大きく 】

2014年08月21日 19時46分52秒 | 色んな情報

ZAKZAK【エンジン開発は国の安全を左右 国力の差は極めて大きく 】
       ■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 2014.07.29
 IHIの前身である石川島造船所は、1853年の黒船来航の年に誕生し、昨年160周年を迎えた。
 そして、戦前・戦後の苦労のたまものであるジェットエンジン事業も、これまでのラ国(=ライセンス生産による国産)から純国産の道を開拓し、海上自衛隊の次期哨戒機P1には同社のエンジンが搭載されている。
 「何か気付きませんか?」
 初めてP1の飛行を見たときに、こう言われた。そういえば、随伴している現役哨戒機P3Cの音はハッキリ聞こえるのに、P1は近づいてきても気付かない。驚くほど静かなのだ。消音と運動性能を両立させるという、日本製ならではの開発努力の成果を感じた瞬間だった。
 P1については、国内開発が決まり、エンジンを4発にするかどうかで賛否が分かれた。米国のP8哨戒機が双発であるため、「そんなにいらないのでは?」という声が絶えないなか、4発に落ち着いた経緯がある。
 いずれにしても、最終的には現場(運用はもちろん、維持整備も含め)の声が重視されて然るべきであり、またさまざまな面でそうした声が反映されることが、国産の大きなメリットだといえるだろう。翻れば、それができなければ、国産である意味がない。
 IHIのエンジンは、さらに防衛省・技術研究本部で進めているステルス性の先進実証機にも独自のものが搭載された。近く飛行試験が行われる予定だ。これは将来的に、「日の丸戦闘機の誕生につながるかも!」という期待を背負った事業だけに注目される。
 エンジンは、きつく縛られていた装備移転が解禁となった今、最もニーズの可能性がありそうな分野といえるだろう。日本の場合、装備の輸出と言っても、「武器」をイメージさせるものではなく、汎用性のあるコンポーネント輸出が主となるのが現実的だ。
 そして、もう1つは共同開発である。いずれも同社のビジネスにとっては追い風に見える。しかし、この話になったとき、同社幹部は意外にも渋い表情を見せた。
 「もろ手を挙げて喜ぶわけにはいきません」
 同社にとってエンジン開発は、あくまでも「国の安全」のためだという。浮足立つつもりはないといった気迫が込められていた。
 「めざしの土光さん」と呼ばれた土光敏夫元社長に象徴されるように、関わる人々はいたって謙虚だ。
 しかし、これを作れるかどうかの国力の差は極めて大きく、まさに「国の安全」を左右していると言っていいだろう。


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