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出会いは偶然ではなく、DNAレベルで選んでいた!

2014年08月02日 14時22分44秒 | 色んな情報

出会いは偶然ではなく、DNAレベルで選んでいた!
濱田 治美
友人は自分と似たDNA構造をしていることが判明
竹馬の友というように、普段自分の周りにいる友人は、共通の趣味や考え方があったり、たまたま学校や職場が同じだったと、偶然の出会いだと思われてきた。恋人なんていえば、まさにフォーリンラブ、なおさら偶然が重なってできた関係だと思われがちであるが、それらはなんと、「遺伝子レベルのつながり」であるという新しい研究結果が発表されたのである。ソウルメイトの根拠は遺伝子にあったというのだろうか?
■友人は4番目の従兄弟とほぼ同じDNA構造を持つ
 遺伝子医学および政治学を専門にするカリフォルニア大学のジェームズ·ファウラー教授と、社会学の専門家であるエール大学のニコラス・クリスタキス教授は、マサチューセッツ州の小さな町にあるフラミンガム研究所が1948年より集めてきたデータを解析し、友人と呼ばれる関係で結ばれた人々は驚くほどDNA構造が似ていることを発見した。
 ファウラー教授はBBCのインタビューに対し、「彼らは狭いコミュニティで形成されたがゆえに友人と捉えているが、それらは意識下において遺伝子構造が深く関係しているのです」と語った。狭いコミュニティというのは、後述のフラミンガム研究所の成り立ちに起因している。
 彼らは小さな町からランダムに選んだ2,000人の遺伝子データから、1,400組の友人関係を見つけ、実際にそれが確認された。全米科学アカデミーの機関誌に発表された調査結果によれば、「友人とは見知らぬ他人と比べて、約0.1パーセント以上多くのDNAを共有している」というのだ。これは、4番目の従兄弟とほぼ同じDNA構造を持つことを意味している。ファウラー教授は、「我々は表面的に自分と似た人と友人関係を形成しているのでなく、実際には無意識的に、深い遺伝子レベルで関係を形成しているのです」と述べている。
■研究の信頼を裏付けるフラミンガム研究所とは?
 この調査結果に高い信頼性がおけるわけには「フラミンガム研究所」について知る必要がある。同研究所は1948年、当時アメリカの国民病と言われた「心血管疾患」の研究のために国をあげて設立された機関であり、今なお続いている国をあげた壮大なプロジェクトだ。
 当時、血圧や肝脂肪、喫煙などが「心血管疾患」につながる悪影響を与えていることは分かっていたのだが、それを科学的に検証し、数値化されてはいなかった。しかし、このフラミンガム研究所が、一つの町丸ごとを研究対象にしたことで、その研究は大きな発展を遂げる。この国家的計画は住人の健康や病気の推移を統計化し、既に病に侵された人の原因を追求するのではなく、健康体の人が今後どのような病気にかかる可能性があるのかを探る「危険因子」という考え方を世界で初めて取り入れたのだ。
 なぜ、このような大きなプロジェクトがフラミンガムという小さな町で行われたのか? それは、ここが地元に根ざした商業や製造業が中心の町であり、住民の入れかわりがあまり激しくなかったこと、国立衛生研究所や心臓肺血液研究所があるメリーランド州ベセスダからほど近い距離にあったことなどがあげられる。
 つまり、今回DNAの研究においても、人の動きが少ないという点で統計を取るにはもってこいの場所だったのだ。
■友人が持つ遺伝は嗅覚!?
 ちなみに、彼らの研究ではさらに面白いことが分かっている。それは、近い友人ほど、嗅覚の部分で遺伝子構造が非常に似ているということだ。
 これは、友情こそが人類の進化において大きな役割を果たしている可能性があるということを示しているそうだ。3万年以上にわたって、似た遺伝子を持つ者同士が同じコミュニティを形成することで、人類は一番早い進化の仕方を遂げて来たのだとファウラー教授とクリスタキス教授は指摘する。「我々が今後議論すべきは、友情が先か、遺伝的類似が先なのかという点です」と付け加えた。
■友人関係の動きは社会全体の構造を予測することができる
 アイデアを世に広めることを目的とするアメリカの非営利団体「TED」が開催した講演会で、この2人の教授は、友人関係のネットワークをより大きな視点でみることにより、社会全体の様々な予測につながると示唆している。
 友人関係を含む様々な人間関係が、極めて似た遺伝子構造を持つ人の集合体であるということは、ある集団でランダムに選んだ1人がインフルエンザに感染したとすれば、その友人、そしてまたその友人に感染していく確率は見知らぬ人よりも高いことになる。これを社会ネットワークに当てはめることで、伝染病の発生に対し、より迅速な警告を出すことができるようになるのだ。これは、実際に2009年の3月に発生した新型インフルエンザの発生の際に、医療機関より16日もはやく警告を出すことに成功している。
 ファウラー教授は、「友人関係を広げた社会ネットワークにおいて、伝染病などの細菌だけでなく、習慣や情報、流行などがどう伝わって行くか予想することができます。これは、SNSと同じような拡散の仕方といえるでしょう。つまり、影響力のある人物(友人の多い人)を探すことが重要になってくるのです」と語った。
 さらに、この研究は貧困地域における医療の分野でも威力を発揮するという。
「多くの人にランダムな予防接種をするのではなく、より友人の多い人に予防接種のワクチンを打つことで、アフリカなどの予算が限られた医療現場では効率的なのです」と、研究の有望性について述べた。
 TwitterやFacebookなどのSNSが爆発的に浸透している今、何気なくつきあっている友人との間に遺伝子的なつながりがあるのかと思うと、なんとも神秘的な感じがする。
(アナザー茂)
http://www.excite.co.jp/News/odd/Tocana_201407_post_4516.html


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