Blue Moon Cafe

~since1999~

3人家族の終わりの日

2018年12月22日 | 瑠璃色ノート
待ち合わせのレストランに向かう道すがら。寒空を見上げると、満月だった。

4年前の今日は雪がふりしきる夜空を娘達と見上げた。天国に続く道を探して。

あの夜も満月だったんだろうか。と考えているうちに視界がぼやけてきた。

仕方ないなあ。悲しくないのに出る涙はきっと反射反応だ。

普段はすっかり忘れているのに、冬になると衝撃の余波みたいなのがやってくる。

命日ダメージを軽減するには、戦友である長女と次女と顔を見合わせて喋るに限る。

年に一度の超贅沢な食事に娘達の笑顔がはじけて、次から次へ笑い話に花が咲く。

食べて喋って笑っていないと崩れてしまいそうになるんだ。心も身体も気持ちも。

今年は、超人気フレンチレストランをM氏のツテで予約。命日だとはふせて。

「毎年お嬢さん達とディナーって、そこに娘婿が加わるってことは?無いの?」

と訊かれて、ハッとしながらも、ああ、と、なんとも言えない気もちになった。

娘婿を加えて、家族をアップデートする、それは当然の流れのようにも思える。

いつまでも夫と娘達と4人家族のチームを引きずっている私は無限ループの中。

一人減った3人のチーム戦ではなく、長女には新しい家族が出来たわけだし、

私はいつまでも娘二人の支えをあてにしてはダメなんだ。これからは個人戦だ。

そう心に決めて、美味しいディナーを食べた。喋って笑って。一緒に夜空を見た。

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