Blue Moon Cafe

~since1999~

マダムはワケあり

2017年02月27日 | 瑠璃色ノート
「だからサ、やっぱり子供の一人も産んどきゃ良かった・・ってね、思うワケよ・・」

東京の街をもの珍しく散策中、前を歩く50歳台一組の男女の会話が耳に入ってきた。

相手の男性も、今更言ってもしょうがないでしょ?みたいになだめながら付き合ってるが

しつこいくらいに、子供さえ産んでおけば何かとサァ・・・、と譲らない女性。

きっと優先順位の一番がいつだって『自分』だからそんなことを言ったりしちゃうんだ。

簡単に産めるとか産むとか、命の創作じゃないんだから。

産まれた直後から子育てが始まり、24時間体制の母親業が20年近く続くんだから。

産んでおけば今頃はラク出来たとか、頼りにできた、とか結局大事なのは『今の自分』。

20年面倒くさいことから逃れてきたのに現実生活が面白くないからって愚痴るだなんて

聞いてて(あ~あ)という感じ。産まなくて正解だったよ、って誰か彼女に言ったげて。

付き合ってもらえる友達がいるなら、子供がいるのと同じくらい幸運で羨ましいことだ。

信号で立ち止まってふと雑居ビルの看板に「熟女バー わけあり」を見つける。

なんだかちょっと可笑しくて興味がわいて妙にそそられた。

おひとりさま(旅行)

2017年02月26日 | 瑠璃色ノート
ちょっとそこまで感覚で、小さなハンドバッグに替えの下着をしのばせて

ひと昔前の女優みたいなクラシカルなワンピースでひらり身軽にTOKYO1泊2日。

着替えが必要になったらユニクロで調達すればいいし、この服だってユニクロだ。

そのうちいつか一人旅しよう、一人で旅が出来る人になろうと思っているうちに

気付けば2年以上経っていて、このままではいつまでたってもダメな気がして

ネットでホテルがパックになった乗車券を(えいっ)とポチってすぐさま決行。

風花以外誰にも内緒の初めての一人旅。

フカヒレ姿煮を食べ、ハトバスツアーで観光客になり、夜の歌舞伎町をすり抜けて

一晩泊まって、偶然の東京マラソンをちらり応援し、つるとんたんでうどんを食べ、

ドキドキ地下鉄乗り継いで気になる美術館に行って、気の向くままに歩いてみる。

お土産は自分が食べたいものをちょっとだけ買い物し、駅弁+ビールで新幹線。

精神的に自立する、そのための自分に課したミッションひとつクリア。

ネコでナイト

2017年02月22日 | 瑠璃色ノート
夜中のトイレのドアの下の隙間から(アケテ、アケテ・・)と白い手、そして爪が・・・

というとまるでホラーだが、ウチの猫である。ドアを開けてやるとするりと入ってきて

私の右足元でスフィンクスになる。トイレはおろかお風呂場に行くにも毎度ついて来る。

バスタブに浸かっていると、ドアの外から(大丈夫!?大丈夫!?)と大声で鳴くので

仕方なく入れてやると、(アブナイヨ、水の中で溺れちゃうヨ)と二本足立ちで覗き込み

毎回必死に助け出そうとするし、髪を乾かす間も廊下でじっと終わるまで待っている。

くつろぎのコタツでは肩に伸び上がって私のほっぺにCHUしてオヤツをもらう芸をして

「お母さんが仕事行ってる間、ずっとお母さんどこー?って家中探し回ってる」らしいし

帰宅して鍵を開けるともう玄関で待ち構え、ゴロ~ンとお腹のふわふわを見せつける。

普段は高いところに居て呼んでも来ないのに、気分次第で膝に乗ったり足の間で眠ったり、

嫌だと容赦なく噛んだり引っかいてきたり。猫はいいなあ。気分屋なのにこんなに愛されて。

時折、あらぬ方向を睨みつけているのを見るとちょっとゾっとするけど、魔除けのナイト。

猫が居れば一人暮らしもさみしくない。ずっとずっと長生きしてほしいと願うネコの日。

清楚になりたいと願う人

2017年02月18日 | 瑠璃色ノート
「どうすれば清楚になれるんですかぁ~?」とほろ酔いの若いコは甘ったるい。

清楚はなるものじゃなく、そのものの姿の有様だからなるのは無理というもの。

強いて言えば、勝負下着を一個も持っていない人は清楚、とも言えるのか、な。

清楚になりたい、と思った時点で清楚じゃないし、見せかけの清楚はアザトイ。

彼氏のために、周りから『清楚そうな彼女』に見えるようになんとかしたい恋心。

私にその答えを期待しての問いだとしたら、無下にするのも可哀想なので

(清楚にはもうなれないから)これからはエレガントを目指したら?と助言する。

「エレガント、ってどうすればいいんですかぁ?」と何処までも屈託がないコに

え~~、それも教えなきゃないの~、、と内心ちょっと思ったが頼られると弱い。

自分でも気を付けていることを、娘達にいつも注意しているみたいに説いてみる。

こんな綺麗で若いコに、入れ知恵なんて不要に思えて途中で話題をすり替える。

ネットで検索すれば清楚もエレガントもノウハウがいくらでも出てくるのだし

勝負下着を買ってしまった私は、もう清楚の域からはみ出してしまったろうし、

清楚になりたい彼女は、自力でエレガントになる日が来るだろう。たぶん。

白昼堂々現実逃避

2017年02月15日 | 瑠璃色ノート
忙しい時間の隙間に滑り込んでくる占い、それも「今貴女を好きな人が〇人います」とか

「貴女の運命の相手と出会う日、状況、顔、年齢、イニシャルまで」とかいう類。ぬーん。

半信半疑でついつい見ちゃう。だって、私を好きな人がいるなんて想像しただけで楽しい。

今、4人の人が私に想いを寄せていて、一人は大陸的な顔立ちをした温厚で小柄な茶髪

イニシャルはM、もう一人はスラっとした長身で切れ長の目のハンサム、その他諸々。

適当だよなこりゃあ、とか思いながらも心当たりを探ってみたりする。そういう仕組みか。

占いにハマるのは怖いのでそこそこにしておくが、助言を全く無視する勇気も無い。

今年来年と大殺界なので、転居や結婚などは控えることにしている。引っ越ししたいけど。

大殺界ど真ん中だから恋愛運も最悪だそうだ。ってなことを気にしすぎてもダメになる。

所詮は占いだから、と割り切る。でも手相占いは信じたい。感情線が三つ又になっている件。

どうやら私は自分では幸せにはなれないらしいが、好きな相手を幸せにできる手相らしい。

行く手を阻む細木センセや、背中を押す占い師達にもみくちゃにされながら左手かざして

まるでファティマの予言のごとく街を歩いてみようか。なんて考えてるうちに昼休み終了。

遺伝子レベルで恋してる

2017年02月12日 | 瑠璃色ノート
娘婿は私のことを「るーさん」と呼ぶ。

なぜならそのコの両親ともに約30年前から私のことを「るーさん」と呼ぶ親しい仲で

そのコが小学校に上がるまではご近所さんでしょっちゅう行き来しては遊んでいたし、

夫(仮にCとする)の幼なじみ大親友トリオAと、Bの妹が結婚して生まれたのが彼だ。

更に言うならそのカップルに子供が出来たと聞いて、同級生にしたくて長女を作った

といういきさつまである、運命とか宿命を超えた絆で結ばれたドラマチックな二人だ。

15年ぶりに再会してすぐに結婚を決めた二人は昨年入籍し、この春式と披露宴の予定。

招待状や会場の飾りつけやらドレス選びの打ち合わせで頻繁に式場を二人で訪れて

何着もドレスの試着をしているが、なかなか決められず「一緒に選んで」と頼まれる。

どれ着ても似合うしか言わないんだもん、だって全部似合ってる、だの言いあう二人の

着替えを待つ間は暇ヒマだ。自分たちの好きにすればいいじゃないかとため息さえ出る。

「るーさん、オレの衣装も見てもらえますか?」と新郎まで着替え、二人並んで登場する。

それぞれに親友の面影を宿し、この二人が結ばれると完結する3人の親友50年の物語。

好き合うのは当然だ。

好きな人がいないこと

2017年02月11日 | 瑠璃色ノート
娘達からの強引なお誘いでバレンタインチョコ作りのワークショップに参加。

(あげる人もいないのにな・・)と最初は乗り気がしなかったけれど無料だし

お洒落なCAFEでお菓子作りにいそしむキラキラした女子達に混ざってみると

甘いカカオの香りも相まって、華やいだ気分で思いがけず終始楽しかった。

高級な材料や専門的な工程よりも、最後のラッピングの場面が一番全員真剣。

(心を込めるってことはやはりそういうことよね)と、周りが眩しく感じられた。

去年のバレンタインは会社の男性20人に義理チョコを配り、今年も同様。

好きな人がいないのは空しいけど、無理矢理作りたくもないこのジレンマ。

女子になったり世捨て人になったり忙しい。

お昼ちょうどにイベントが終わり、娘達と三人で例の割烹で鯛めしランチ。

出来立ての手作りチョコを渡しに行くというので、長女とはその場で別れ

午後からは風花の彼氏へのプレゼントの買い物に付き合って、街中探し歩く。

バレンタインに加えてお誕生日のプレゼントを遅ればせながらあげるらしい。

何せ初めての彼氏。「何あげていいのかわからない」とさっぱり決まらない。

これも好きな人がいるが故の悩み。好きな人がいるってことは労力が要るね。

結局メガネ拭き機能付きのハンカチと眼鏡置き用の置物とカワイイ靴下3足。

コレにチョコ添えたら最強でしょ。好きな人がいない私は寂しいけど気楽だ。

たった6時間の小旅行

2017年02月05日 | 瑠璃色ノート
一人で日帰り温泉に行ったことを話すと、いいないいな、私も行きたいと

デートの予定が無い日曜を持て余している風花に、洗車のご褒美として

先週一人で行ったリゾートホテルよりも高級な温泉旅館へ日帰り温泉の旅。

遅めの朝食食べて12時に家を出て、先週よりもスムーズに目的地へ。

ココ週末一泊すると二人で4~5万かかるらしいよ、と風花に勿体つけて

日帰り温泉二人で3000円也。ちょっとお高いけれどお湯と景色は最高。

とろんとろんのつるんつるんだ。やっぱり露天風呂は温泉でなくっちゃね。

先週のホテルからの眺めとはまた違った趣で、パノラマの景色が広がる。

いつも思うことだが、こっちからハッキリ向こうが見えているんだから

あちらからも私の姿が見えてるんじゃないか?とか露天風呂に立ち、思う。

顔がぼんやりしてれば姿が見えたって関係ないか。もうどうでもよくなる。

湯上りに並んでマッサージチェアで寛ぎ、ロビーでもてなされる。至福。

空腹かかえて帰り道、有名なお寿司屋さんの開店時間に一番乗り。

大将おまかせ握りを贅沢に頬張り、6時には帰宅。最高の休日だった。

お姉さん呼ばわり

2017年02月04日 | 瑠璃色ノート
お姉さんお姉さん、とあっという間に距離を縮めて懐に入ってくるような年下が苦手だ。

馴れ馴れしくて、弟みたいな存在は要らない。だけど面白い人だと言われると嬉しい。

外見を褒められるよりもずっと良い気分になってさらに内面をさらけ出しそうになる。

「お姉さんって面白いね!今まで会った人の中でそんな風に考えたりする人いなかった。」

近年断トツだな、と、しきりと私の話を面白がって目をキラキラさせる年若い男性は28歳。

美形のマスターが作るカクテルが絶品の、小さなBARのカウンターで隣りになった。

昨年入籍したというその男性は、経済的に無理だから子供は持たないと言い切った。

逆に、どうして何千万円もかけて子供を育てるのか、どんなメリットがあるのか、と

聞かれても、コスパや費用対効果で結婚や家族について考える世代との確たるチガイ。

自然の流れで一周回ってきたと答えると「年、幾つなんですか?」と堂々と聞いてくる。

答える方も聞いた方もテンション下がる、お互いに損な質問をしてはいけないと諭すと

「じゃあ、僕が年齢決めてあげます、お姉さんは38歳。僕の10コ上ってことで納得です。」

面白い人だ。でもオネーサンは面白くない。

風花語録

2017年02月03日 | 風花語録
「『美人は得だよね~』って言ってくる人が居たらその人は私がキライってこと?」




人より優位に立ちたくて、美人のおこぼれ目当て。傷ついた素振りも見せず咲け風花。