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台北国際ブックフェア、日本の漫画家・声優に注目が

2010年01月24日 10時23分56秒 | 台日交流

(記者会見で放映されたスライドの『灼眼のシャナ』。シャナの声を担当する釘宮理恵さんは「ツンデレ女王」の異名を持つ。1月30日がサイン会だ!)

財団法人台北書展基金会が主催する台北国際ブックフェア(Taipei International Book Exhibition 2010)は27日より2月1日まで、台北市にある国際貿易センター展覧館1・2・3館で開かれる。
今年で18回目を迎える同イベントには58カ国から出版社が参加。参加国数は過去最高でブースは700を超える。毎年異なる国がテーマに。今年のテーマはフランスで同国の書籍が大々的に紹介される他、フランスの出版業界の現況、輸出戦略、中央図書センターの補助や宣伝、国家図書館のデジタル化などについてのセミナーが行われる。
また、台湾の作家の紹介も欠かせない。今年は初めて国立台湾文学館とコラボレーション、同文学館は台湾の著名な作家15人を選び、手書き原稿を展示すると共に、これら作家の原作が映像化された映画を上映する。黄春明の『児子的大玩偶』、朱天文の『小畢的故事』などは小説としてだけでなく、台湾ニューシネマにおいても重要な作品だ。この企画展「台湾作家書房」は見逃せない。

(楳図かずおさんの画風は日本の中年男性ならみな一目でわかるだろう。スライドから)

しかし、今月19日に行われた記者会見で、最も注目を集めたのはやはり第2号館で行われる「動漫主題館」だった。「動漫」とは動画(アニメ)と漫画(マンガ)。それをテーマにした展示だ。
特に日本から招かれるゲストは毎年注目を集める。今年は、『おろち』、『漂流教室(漂流教室)』、『まことちゃん(小誠)』の楳図かずおさん、アニメ『こどものおもちゃ(玩偶遊戯)』の小花美穂さん、日本を代表するイラストレーターの一人、村田蓮爾さん、そして『灼眼のシャナ(灼眼的夏娜)』でシャナの声を担当する声優の釘宮理恵さん、台湾で大人気の『NARUTO-ナルト-(火影忍者)』でナルトを演じる声優の竹内順子さん、ライトノベル『生徒会の一存(学生会的一存)』の葵せきなさん、という「動漫」の広い領域から第一線の作家、声優がやってくる。サイン会はもちろん、楳図かずおさんは27日には小型ライブも開いてしまうのだ!

(村田蓮爾さんは世界的なアーティスト。スライドに映っているのは台北ブックフェアのために描き下ろしたという新作)

楳図かずおさんは「恐怖漫画のジャンルを切り開いた第一人者」(主催者側)。こういった漫画史に残るような人たちを台湾では「大師(達人・名人・マスターといった意味)」と呼ぶ。
台北国際ブックフェアではこれまでにも、『ベルサイユのバラ(凡爾賽玫瑰)』の池田理代子さん、『マジンガーZ(無敵鉄金剛)』の永井豪さん、『キャンディ・キャンディ(小甜甜)』のいがらしゆみこさんといった、「大師」クラスの漫画家を日本から招いてきた。そこには、「最近の売れっ子を呼ぶ」のではなく、いまや世界の「MANGA」となった日本の漫画を支え、台湾の子供たちに夢を与え続けた作家たちに深い敬意を示そうとする姿勢が表れている。

(中国大陸から著名なコスプレ集団がやってくるのも話題。写真は蝴蝶丸さん。いいねぇ!)

動漫主題館の企画を担当するのは自分も漫画が大好きと言う夏若雲さん。「日本の先生たちはみな大物ぶったりせず、とても優しいので感激する」と自分でも楽しんでいる様子。多くの作家は台湾での歓迎ぶりに驚く。昨年やってきた、『夏子の酒』の尾瀬あきらさんは、「創作への情熱を取り戻した」と感謝して帰っていったという。夏さんも日本から来るゲストに喜んでもらおうと宣伝活動に余念がない。
そして、これらゲストのイラストやサインはチャリティーオークションにも出される。夏さんは、「日本の先生や声優のみなさんには、台湾のファンに喜びをもたらすと同時に、“思いやりの心”も台湾に残していってもらう」と話している。オークションの売り上げは全額、内政部「児童の家」に寄付され、恵まれない子供たちのために使われる。「動漫」はこうして「愛」に姿を変えるのだ。

漫画やアニメは国際交流に大きく貢献している。台湾の子供たちは私より、そしてこのブログを読んでいるあなたより日本の漫画を読んでいるはず。現時点では日本から台湾に漫画やアニメが発信される一方通行なのが残念だが、交流のきっかけになることは間違いない。釘宮理恵さんのサイン会やグッズを狙う熱狂的なファン(釘宮病と言うらしい)が開催25日前(!)から会場周辺で徹夜組となっているなど、ちょっと怖い気もするが、開幕したら盛り上がっている様子を少しのぞいてこようと思う。(U)

(記者会見にはブックフェアでイベントを行う仮面ライダー電王も登場、カメラマンが一斉に「ポーズお願いしま~す」)

(記者会見には台湾のコスプレイヤー二人も。中国大陸で人気の小説『長安幻夜』のキャラクターだそうだ。コスプレは日本のキャラとは限らないところが面白い)

 



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