韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領と船橋洋一・朝日新聞社主筆の会見の詳細は以下の通り。
――G20の議長役を見事にこなされました。G20をこれからどうやって育てていくのか。議長としてどう感じましたか。
「初めてG20が集まったのは2008年11月のワシントン。その時は(金融)危機であり、先進国、新興国など大陸を代表する国が集まりました。今は回復期に入りましたが、心配はあります。危機の時には団結するが、回復期が始まれば、国ごとに事情が違うので、果たして和合できるのかという心配です。そのヤマになったのがソウルでの会議です。これからもG20が続くのか、ソウルで合意ができるのかという問題がたくさん提起されました。そのため、過去の会議にはなかったような負担を大いに感じました。ソウルの会議を契機にG20の役割がなくなってしまったら、という負担感です」
「結果的には、G20のすべての国は、世界の問題を議論する場として、これからもG20に代わるフォーラムはないという認識を持ちました。会議の最後には、すべての首脳は、G20こそ困難な時に世界的な問題の議論の場になる、という話になりました。G20に代わる常設のチャンネルはないと確信しています」
「G20メンバー以外にも、開発問題があり、アフリカを象徴する2国を招きました。アフリカの貧しい国も、G20こそが今後も役割を果たすべきだと。最先進国、新興国、最貧国まですべて、G20に大きな期待をかけています」
――韓国は世界のグローバルパワーとしてリーダーシップを発揮しています。経済協力開発機構(OECD)には14年前に入った先進国です。韓国がG8に入ってG8を強化する時代が来たのではないですか。
「私はそうは思いません。今やG20は世界の経済問題が主ですが、今回の討論では気候変動から開発途上国の開発問題まで多様な議題を論じています。G20でともに研究した方が効果的だと思います」
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