■1000ページ文書、徹夜で解読
日本の初参加から、2日目を迎えたTPP交渉。
その舞台裏では、約100人もの交渉団が、1000ページ近くに及ぶ協定の原案文書「テキスト」を徹夜で読み込むなど、交渉の出遅れの挽回を急いだ。
現地入りした経団連などの業界団体も、独自の情報収集に奔走。
国益をかけた官民一体の攻防戦が始まった。
「日本にとって悪い状況で議論が終わっているものはなかった」。
政府対策本部の渋谷和久内閣審議官は24日の会合後、各国の首席交渉官が日本に交渉の現状を説明する「対日集中協議」の印象をこう語った。
対日集中協議は、作業部会が終了した午後3時半から、交渉の全分野を統括する首席交渉官会合の場で行われた。
日本に早く交渉に追いついてもらうため、先行参加国が特別に設けたもので、日本からは鶴岡公二首席交渉官と大江博首席交渉官代理が出席した。
各交渉分野の交渉官も、会場のホテルの一室に慌ただしく出入りした。
24日夜の非公式会合では分野ごとに交渉官をテーブルに振り分け、交渉団は夕食を挟みながら、各国の本音を引き出すよう努めた。
日本は交渉合流に備え、現地入りする前から先行11カ国にアプローチし、情報を集めようとしたが、テキストがようやく入手できたのは、日本の交渉参加手続きを終えた23日午後2時半ごろ。
その直後から、交渉団は会場のホテルで、テキストの解読に集中した。
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