南米のウルグアイ東方共和国 モンテビデオ市の住民より

モンテヴィデオ住民 メディア リサーチャー・コ-ディネ-ションしながらつぶやいてます・・・

東京スカイツリーとウルグアイ

2012-06-27 | 社会 政治
ウルグアイの冬季住民 マゼランペンギン


一見何も関係なさそうだが、「破談になった案件」があったと
ウルグアイ日刊紙に掲載されていた興味深い記事
世界で一番高いタワーに併設された水族館に入居するペンギンの取引劇にウ女性外交官の介入も。
海洋生物への理解、研究対象、癒し鑑賞用として水族館は日本でも人気施設。
特にペンギンは、この施設においては国内最大・水量350トンの水槽で囲われる主役級。
当然、日本には生息しない生物を集めてくる会社などが存在するが、それも様々な手を使って行われている現状が見えてしまい、
海遊館で大きな水槽を目の前にして安らぎや海洋生物の神秘を暢気に考えられなくなりそうな真相があるようだ。
ウルグアイには冬時期になると南から上昇してくるマゼランペンギンらが大西洋に面した海岸に現れる
、鯨も冬から春先に交尾にやってくる為、潮吹きも観られ、ホエール・ウオッチングも静かなブームになっている。
それにプンタデルエステ沖は、世界的にも有名なアザラシの生息地。
意外とまだ知られていないウルグアイ大西洋。


近年、船舶から流失する油などによって、海洋生物たちが被害にあい海岸に打ち上げられる
ケースが増えている。様々な事情によって災難にあった生物たちを助け・治療・自然へ生還させるNGOが、
ウルグアイ・大西洋岸に面するマルドナード県に存在する。どのNGOも充分な資金を持たない弱小団体ばかり、そのNGOのひとつに 
「ペンギン1匹5000ドルで譲って欲しい」

水族館が契約している会社から昨年申し込みがあった。
ちなみに以前スペインへ1匹700ドルで売買されたことを振り返れば法外な価格。
充分な施設も持たず、獣医もボランティアの小さな団体には色んな意味でただ、ただ驚きの提案であった。
しかし、過去の苦い経験から本来の目的を行使したこの小さな団体は、傷いついたペンギンたちをこうして
大きな 大きな海へ里がえりさせた以前と同じ気持ちでまた水族館へいけるだろうか・・・・


写真プンタ・デル・エステにて 解放されるペンギンたち

ウルグアイ 個人所得税・IRPF 申告シーズン

2012-06-26 | 社会 政治

ウルグアイでは、商品を購入すればいつのまにか払っている直接税として、
付加価値税〔IVA〕22%〔一部国産食品に限り軽減税率有〕、国内特定税〔IMESI・特定商品〕があります。
そして間接税の個人所得税〔IRPF〕は、収入に応じ段階的に上昇する累進税率が適応され、0%から25% 、
非居住者所得税〔IRNR〕は、3%から12%、他諸々もりだくさん。不動産を所有し、賃貸で得た利益に対して
自動的に11.5%課税されているので、賃貸者が支払う賃貸料に課税分が加算されていたり、
銀行預金・株配当などから得た利子に対して所得税12%が自動天引などなど日本同様税金は責任ある
市民生活をしていれば逃れられません。


個人で仕事をしてる人、複数の職を所有している人も各事業所で個人所得税を
給与天引きされていても総計収入額に対して更に、申告義務が発生、ダブル徴収。隣国から、一時滞在であろうと
仕事に来る人はこの対称になるので要注意! 先々月来ウしたサー・ポール・マッカートニーは、
「1日のお仕事で興行利益の34%に当たる〔付加価値税+非居住者税〕700万ドルをお支払い頂いた」と、国税局は大宣伝。
申告はもう始まっていますが、この税金の第1回納税期限は8月。会計士さんも忙しくなるシーズン。
 ウルグアイでは、「税金払わず者、住むべからず、税金払わずして仕事するな」です。
それにしても、税務署スタッフの対応は、超スピーディーで気持ちいいですが、納付書が気に入りません




今日のおやつ フェミニンなカフェで・・・

2012-06-25 | 食べ物 飲み物

旧市街地といってもパティオのあるアンティックな建物にひっそりある
カフェ・ダイニング ドメスティコ。
騒音なく別世界で落ち着いた環境。女性ばかりのキッチンでやさしいお料理やデザートのメニュー。
自家製のお水には、ハーブやフルーツがはいっていて観てるだけでも楽しい。暦の上でも冬になったウルグアイ。
やっぱりこのシーズンのおやつの王様はチョコムース。優しくフェミニンに仕上げてありオリジナリティ-充分。
マフィンの付け合せのバターやレモンソースも工夫されいて楽しいテイスト。
ウルグアイのカフェ文化も談義史の男性的なイメージがまだ抜け切れないイメージの中、時間がゆっくり過ぎて、
優しくなれるフェミニンな空間

  DOMESTICO ドメスティコ
587 RECONQUISTA CIUDAD VIEJA 〔LA PASIONERA ラ・パシオネラ内〕

カルロス ガルデル が 生まれた タクアレンボ その2

2012-06-22 | 地方

前回に続く・・・
そのタクアレンボの街からさらに西へ30キロにあるエデン村に、カルロス・ガルデル博物館がある。彼が3歳まで過ごし、
ウルグアイを去った後も、10代半ばに出入りしていた、広大な牧場の中のプルぺリア(=19世紀にあったガウチョのコンビニ+居酒屋)に博物館が作られている。日本語の文献しかお読みでない方、または偏った亜国からの情報しかお持ちでない方は、「あの有名なタンゴ歌手はフランス人とされるが、ウルグアイという説もある」と、そう思い込んでいる方は時代遅れに近い。その論説の為に時間を費やすなら、DNA分析を調査することに専念された方がどれだけ時間の節約になることか。すべては、20世紀の社会なら良くあった簡単な話が、利権が絡むと複雑にする人が現れ、事の真相を霧の中にしているが、血はここ残っている。タクアレンボーを訪れずしてガルデルのことは書けない。日本語でフランス人説を唱えている方々は、数ある資料に飲み込まれた机上論者




このウルグアイの、ど真ん中の田舎の牧場に1887年、カルロス・ガルデルは、生まれた。
地元の権力者・大佐・警察長を兼任した、大物政治家カルロス・エスカジョラ
(写真下)と13才の娘マリア・レリア・オリバ(写真・当時の妻の妹)との間にできてしまった子供。母親は未成年に婚外子。軍事政権下・権力者であったエスカジョラは、タクアレンボ近郊の繁華街で働いていた愛人の一人であった仏人マルタ・ガルデスに、高額な報酬と引き換えにカルロスをモンテヴィデオへ追い払う。当時の上流階級に存在してはならない存在であった。が、19世紀、20世紀の地方では婚姻関係を持たない間に生まれた子供はたくさんいた、2-3世代遡ると、父親の姓を持たない子供が多かったことは意外と知られていない(大方のラテン圏では、一般的に子供は両親の両性を名乗る、認知されていない子は母親の苗字しかついていない)



エスカヨラは、妻の死後、カルロスを愛人に託した後、3度目の結婚をカルロスの生母、亡き妻の妹とする。その後6人の子を設ける。その末子はカルロスと瓜二つ、当時街の人は2番目のカルロス(上記写真)と噂し、エスカヨラの牧場でガウチョの頭領として働いていた人物が、「ガルデルはパトロンの子(エスカヨラ)」と明言後、落馬死したことは今でも語り草になっている。ガウチョの頭領の落馬死はありえない。ウルグアイ・サイドからガルデルの墓地があるアルゼンチン政府にDNA鑑定の要請を依頼したが、拒否されたとか。ガルデルの血を引く親戚は今、タクアレンボウで学校の先生をしている。ほんの14-5年位前まで、カルロスの兄弟たちと共に遊んだという、90歳前後のタクアレンボ人達の証言を何度となく聞いた。「幼少時の楽しかったひと時」を語る無邪気な老人には、決して偽りはない」・・・ウルグアイ法令によって毎年6月24日はガルデルの日として制定されている。
カルロス・ガルデルの偉業を知れば知るほど、大人になって歴史学的にも放置せず、そろそろ決着するべきではないだろうか。

歌手として大成したのは亜国、そしてカルロス・ガルデルはウルグアイ人。