■ UEFA Champions League 2007/2008 Group F |
第2戦 マンチェスター・ユナイテッド(1-0)AS ローマ @ オールドトラッフォード ・後半25分 ルーニー(マンチェスターU) |
■ ローマ、リベンジならず |
◆ 試合雑感
昨シーズン準々決勝同じ組み合わせの2nd leg。ローマは7-1という屈辱的な敗退をしました。その組み合わせの再現となりました。しかし、今回は決勝Tではなく、グループリーグ。そういう意味では、今夜行われる、セルティックvsミランも我々が思っているよりも現実的なグループリーグの戦い方になると思うのです。
そして、マンチェスター・ユナイテッド(以下、ユナイテッド)とローマの対戦も両チームの地力の違い、そして、グループリーグという中で現実的な戦い方、リスクの少ない戦いとなったと思います。
前半は両チーム共FKやミドルシュートなどあまりリスキーな展開は少ないものの両チームの地力の違いがちらほらと見え隠れしていたと思います。いわゆる様子見の雰囲気もありつつ・・・特に、ユナイテッドは、アタッカー陣の個々の能力がローマの組織を凌駕していた部分がありました。それは、ナニ、C・ロナウドの両サイドでした。
後半になると、ローマも何度か決定機を作っていました。
すると、後半21分-マンシーニが左サイドからドリブル突破をしてPA内に侵入するとキャリックがPKを取られてもおかしくないプレーでマンシーニが倒れるものの、主審は笛を吹かず。その後、逆にユナイテッドのルーニーにゴールを決められてしまいました。
残り20分、ローマは同点にするべく前掛かりになるかと思いきや見ている方としてはそれほどリスクも冒さない雰囲気でした。その中で途中出場したエスポージトがおしいシュートを放つものの追加点は奪えず、1-0と終了しました。
◆ ローマの攻撃
ローマのシステムは「ゼロトップ・システム」と言われるように、純粋なストライカータイプを置かずトッティのワントップが特徴です。攻撃の形は、簡単に言えば相手DFラインの裏やスペースへの動き、そしてくさびを受けての展開です。この試合でもこの「ゼロトップ・システム」の良さが随所で発揮されていました。特に、攻撃へシフトした際のスピード感と後方からの押し上げと動き出しが良かったですね。ただ、唯一個人的に感じたのは、ユナイテッドは前線の選手が一人で局面を打開出来るタイプが揃っているので、後方の選手がそれほど押し上げる必要がなく常に4人前後の守備陣形を形成出来ていたことです。極端に言えば、4~5人で攻撃をして、GK含め6~7人で守備をするユナイテッドに対して最後のフィニッシュだけが決まらなかったと思いました。しかし、それでも後半は、いくつか決定機を作り出していました。ゴール一つあったならば、そして、PKを得ることが出来ていたならば、試合はどう転がったか分からなかったと思います。
◆ 気になったローマ守備
先日、セリエAでのインテルvsローマをちらっと見ましたが、前半29分ジュリが退場をするまでのほんの数十分間ローマのサッカーは非常に良いもので可能性を感じさせるものでした。しかし、試合が終わってみると1-4と敗れてしまいました。
この試合での悪いリズムを引きずっていたのか?アウェイという状況だったからか?ローマのサッカーにはどこか勢いが感じられませんでした。この辺は、毎週ローマを見ていないので、なんとも言えない部分ですが...
ローマの守備で気になった点が一つ。
[4-2-3-1]のフォーメーション。トッティの後ろに構える3人が前線からプレスに行くもののそれに連動して後方が動きが芳しくない。
理由は、ユナイテッドのFWルーニー、サア、そして両サイドのロナウド、ナニの動きをケアしていたと思うのです。それによりボランチのデ・ロッシとアキラーニの動きが戸惑っているようでした。攻撃にシフトすれば、どちらか一人が前へ動きだし、ユナイテッドがサイドで優位になれば、DFラインに入りと多くの運動量と難しい判断をしていたと思います。
もう少しチームとして守備の組織がしっかりしていればと感じました。ただ、局面ごとの個々の能力の差ってのがそこにはあったのかもしれません。
■ 今年のユナイテッドは強いかも・・・ |
◆ ルーニーのゴール
ユナイテッドは前述の前の4人のプレーがローマにとっては脅威です。ビッグクラブ、マンチェスター・ユナイテッドに移籍してそしてチャンピオンズリーグの舞台に立つ20歳のナニのプレーには、逆サイドのC・ロナウドを彷彿させるものがありました。両者共、ボールを持ったらドリブルを仕掛けローマのサイドを切り崩していました。そんなユナイテッドが後半25分についにゴールを決めました。前述のローマの守備で気になっていたプレスの問題、そのスキを突き、そいてルーニーの決定力が現れたシーンでした。
ロナウドが左サイドでボールを持ち、中央のキャリックへパス。その後、キャリックがボールをコントロールしてナニへパス。
(多分)ローマのジュアンがナニへプレスへ行くものの、ルーニーにスペースを与える。
このスペースへナニがパス。そして、ダイレクトでゴール隅へ決めたルーニー。このパスのセンスは素晴らしい。
最後にローマのスパレッティ監督の試合後のコメントを。
(前略) 選手たちには反撃の姿勢を期待していたし、実際その通りにプレーしてくれた。疑問の残る判定?キャリックは直接マンシーニの方へ倒れこんだと思う。彼はマンシーニがドリブルする方向に足を伸ばしていたし、あれはPKだったよ。明らかなPKだ。 だが、最も私を喜ばせてくれたのはチームが結束力の高さを見せてくれた事だ。今年のローマは昨年に比べ、より豊富な武器を装備している。しかし、なんでもない場面で足が止まってしまう事が増えた。それに、集中力を維持する事ができず、苦しい時間帯での逆境を跳ね返す気持ちが持続しない事も多い。 (後略) 引用元:Goal.com - スパレッティ監督:「マンシーニへのファールは明らかなPKだった」 |
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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トッティ以外は走れる奴のみでOKみたいな布陣ですね。
セルティックがミランに勝ったのに驚きですww
レンジャーズといい、ユーロのスコットランド代表も調子いいですね☆
こんばんは。
おっしゃる通り、つまらないミス多すぎましたね。
きっとはまると手のつけられないチームなんでしょうけど、まだまだその域まで達していないような気もしますね。
こんばんは。
どうやらゼロトップはローマ・スタイルとして確立されそうな感じですよ。新加入も多いみたいなので、若干、連携面での調整は必要でしょうけど。
ただ、先日のインテル、今回のユナイテッドと個々の能力を中心にしてチームには弱いかも・・・つまり、ビッグクラブ対策を明確に打ち出さないと中堅レベルの域を越えることはシステムだけでは難しいかな?と感じました。
ある意味、オシムJAPANにも通じる所があるかもと、邪推したりして(苦笑)