■ ハリルホジッチ監督のせいじゃない |
◆ 責任の所在は?
前回の宿題の答えです。
八戸学院光星のバッテリー間で、どういうサインのやり取りがあったかは分かりませんが、あのシーンのミスは、「キャッチャーのミス」です。100%とは言わないが、少なくとも8:2でキャッチャーが止めるべきであった。
まず、落ちるボールを要求したのは、キャッチャーのサインがあったはずである。それならば、縦の変化球を投げた場合、あのようにワンバウンドすることを事前に想定しておくべきであり、仮にワンバウンドしたら、絶対に前にボールを弾かなければならない。これは野球のバッテリー間における絶対的なセオリーと言っていい。何かの番組で、中日ドラゴンズの谷繁選手兼監督が同じようなことを言っていました。そして、若い頃に、このワンバウンドのボールの処理を死ぬほど練習されられたと。
サッカーは、元々ミスがあって当然のスポーツである。GK以外は、手を使ってはならない極めて、異常なスポーツ競技だからである。しかし、プロの選手としてプレーしている限りは、ミス・責任の所在はしっかりすべき必要もある。
前回書いたように、失点に関しては、CBとDF陣のミスに責任がある。そして、攻撃に関しては、川又と永井が決定機を決めていれば勝利していたかもしれない。そういうレベルのチャンスであったのも事実である。
◆ 良かった選手と悪かった選手
・良かった選手
この試合で、良かったのは、武藤雄樹と遠藤航である。いずれも「じゃないほう」の選手である(笑)
武藤は、得点も決めたが、全体的に非常にクレバーな動きをしていた印象である。
遠藤は、U-22代表の主将をするだけあって、こちらもクレバーな動きをしていた。湘南でのプレーは1度くらいしか拝見したことないが、右SBでもボランチも出来る選手ということらしく、SBのポジションで効果的なパスを繰り出せる点は、先日引退した中田浩二みたいなイメージを抱かせてくれて、かなり好評価だった。
・悪かった選手
逆に悪かったのは、川又堅碁と永井謙佑である。2人は奇しくもいずれも名古屋ということになる。両選手共に、決定機はあった。そして、決められなかった。理由は、技術と判断の問題である。
名古屋でのプレーはあまり拝見したことないが、川又ってこんなにポストプレー出来なかったっけ?という感じであった。彼のワントップの位置でボールが収まらないから後方からビルドアップに苦しんだ。そして、決定機でも利き足の左に切り返したのがダメである。この辺は、トップのポジションや前線でプレーする選手ならば、両足である程度やれなければ厳しい時代になってきている。
そして、永井である。スピードだけで全くダメであった。はっきり言ってロンドン五輪の頃から成長してないようにすら感じた。永井に限らず、自分の特性を活かす為のプレーのアイディア、予備動作、周りとの連携・コンセンサスなど、あらゆる部分で不足しているようなプレーをしていた。
そして、期待も込めて、悪かった選手に「柴崎岳」も入れておく。
後半投入されるも全くもって機能せず。ポスト・遠藤なんていわれているが、個人的には、遠藤のようなタイプではなく、ジェラードのようなタイプになって欲しいと思っている。それは、プレースタイルだけの話ではなく、熱いリーダー・シップの部分である。もっと気持ちでプレーして欲しい。なんか胸に秘めた熱いものを解き放っていないような気がする。
■ 20年後の子どもたちへ |
◆ ハイボールは苦手ではなかった
今回の敗戦で、ハリルホジッチ監督の責任を問う声もあったが、対アジアでハイボールの処理が苦手なんて私がサッカー日本代表を見始めた80年代くらいではあまり感じなかった。わりとセンターは強かった。
日本サッカーの問題を就任数カ月の代表監督に責任を問うのは酷な話である。ハリル監督、大仁会長に不満ぶつけた「このままでは勝てずに帰ることに」こういう記事を読むと少なからず監督は、抜本的な問題点に関しては気づいているようであり、少なくとも無能だとは思わない。そもそも、日本人ではない監督に要求することではない。この問題の責任は代表監督にはなく、日本サッカー界の問題であり、協会をトップにJリーグから小学生まで考える問題である。
なんか変に苦手意識であったり、不の連鎖みたいなのが、未だに続いているのかなとも思う。むしろ、キック・アンド・ラッシュで運動量勝負をさせられた韓国には苦戦していたし、また、欧州や南米のテクニックが優れているチームにはDFラインはやられていた。
例えば、その昔、柱谷、井原のCBの時代は、それほどハイボールへの対応が弱かったという記憶がない。むしろ、足元の下手さやスピードのなさみたいなのはあった(苦笑)ちなみに、当時の韓国の「キック・アンド・ラッシュ」は凄かった。狂ったように無尽蔵の運動量で縦ポンで走っていて、ラン・ゲームでは敵わなかった。逆に、それが消え出して韓国の脅威がなくなったのが、非常に不思議である。そして、その頃から日本が互角以上の内容の試合をし始めたのである。
サッカーがどんどん進化しDFやGKであっても中盤の選手並みに足元の技術が求められている。今、小学生の選手には、10年後、20年後のサッカーを想像して練習して欲しいと言ってあげたい。決して、今の代表チームを参考にしてはならない。今の代表チームの問題点のさらにその先を想像する力を養い、夏休みの練習を頑張って欲しいと思う。そして「自分たちのサッカー」を見つけ作り上げて欲しいと思う。
◆ 韓国戦のポイント
最後に、明日の韓国戦。スタメンを大きく入れ替えるかどうかが一つ大きなポイントである。
・スタメンを大きく入れ替えたら
コンディション及びJの選手のテストという意識が強いということである。
・スタメンを大きく入れ替えなかったら
あくまでも目先の勝利。メディアや世間の目先の結果に左右されるタイプなのかもしれない。
実は、こういう親善試合ではなく大きな公式戦でもない試合で、監督の性格が出るような気がしてならない。なまじテストに行ったり結果を求めたりと一挙両独で甘い蜜を吸いたいタイプだと、将来的には大きな問題が起こる可能性がある。
そして、選手たちがもう一度、危機感を持って戦う集団になれているかもポイントである。なにせ、柱谷、井原が主軸だったあの頃の世代の最大のライバルは韓国だったからである。
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