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北朝鮮戦に見る、「危機管理」の欠如 【東アジアカップ】

2015年08月04日 | 日本代表(ハリルJAPAN)
■ 東アジアカップ2015
   日本(1-2)北朝鮮
 ・前半3分  武藤(日本)
 ・後半33分 リ・ヒョクチョル(北朝鮮)
 ・後半43分 パク・ヒョンイル(北朝鮮)


この試合の詳細は、ブログランキングにてサポーターの方のエントリーをご覧下さい。


■ 国内リーグの問題か
◆ 男女共に北朝鮮に惨敗
ハリルホジッチ監督就任、5試合目にして初の黒星となった東アジアカップ、北朝鮮戦。
これまでの結果は下記の通り。
3月27日 日本(2-0)チュニジア
3月31日 日本(5-1)ウズベキスタン
6月11日 日本(4-0)ウズベキスタン
6月16日 日本(0-0)シンガポール W杯アジア2次予選
8月 2日 日本(1-2)北朝鮮 東アジアカップ


前日、なでしこJAPANも北朝鮮に2-4と敗れ、男女共に北朝鮮相手に惨敗という結果になってしまった。
女子は、若い世代へのチャンス。男子は、国内組と若手にチャンスという命題があった。
ハリルホジッチ監督が、日程面とコンディション面のエクスキューズをしているが、それでも男女共に負けるという結果はいかがなものかと思う。ある意味、国際試合における、国内選手の弱さが露呈したと言ってもいい。まず、Jリーグや国内サッカー、高校サッカーでもいい。最近では北朝鮮が行ったようなロングボールを蹴ってきたり、露骨に長身FWへハイボールを蹴りこむようなサッカーは本当に少なくなっている。テクニックと中盤力でボールポゼッションが高いサッカーが、どの世代でも特徴的である。お正月頃にみた、小学生の全国大会の決勝でも、A代表とコンセプト的な部分では類似のサッカーをしていたと言っても語弊がないスタイルだった。

ちょっと話は逸れるが、数年前、プレミアリーグの下部・プレミアシップの試合(プレーオフ)をネットで見たことがあった。「いつの時代だよ」というフットボールを繰り広げていた。いわゆる「キック・アンド・ラッシュ」というやつである。
噂では聞いていたが、未だにこのようなサッカーをしているとは、にわかに信じられなかった。イングランドのフットボールは、基本的に縦へのスピードと攻守の切り替えが早い。スペインのようにテクニックがなければ、必然的に「走力、運動量」で勝負をするのは理に適っている。フットボールの兄弟と言っていいラグビーの生まれた国である、スポーツ文化の背景から見てもに「キック・アンド・ラッシュ」は、イングランド人によっては必然性があるのだろうと思ったものである。

話を戻そう…
結局、普段からこの手のスタイルに慣れていなければ、応対の仕方に戸惑うのは仕方がないことである。例えば、2006年ドイツW杯のオーストラリア戦でも同じように放り込まれたし、2014年ブラジルW杯のコートジボワール戦でも似たような形で失点した。森重、槙野、ボランチ谷口とある程度高さ対策もしていたのだろうが、結果はご存じの通り、いずれもロングボールから失点してしまった。しかし、日本代表が、この問題を放置していたとは思っていない。むしろ、建設的な方向へ進んでいたはずであった…。(この点に関しては、後日)

■ 「危機感」の欠如

◆ 失点を振り返る


1失点目 北朝鮮のセットプレーからボールが放り込まれ、森重が競り合ったものの後半から投入された北朝鮮の長身FWパク・ヒョンイルが落とし、2列目から走りこんだリ・ヒョクチョルに決められている。これは、わりとオーソドックスな放り込みの形である。世界各国でやっている。中学校レベルでもやっている典型的なロングボールからの攻撃である。

1失点目の問題点
・ほぼ全員がボール・ウォッチャーになっている。
・明らかにポストプレーヤーのFWパク・ヒュンイルへの森重のマークが甘い。
・槙野は後ろから走りこんで来るリ・ヒョクチョルに気づいていないようである。
・左SBの藤春がカバーリングがあっても良かったかもしれない。
つまり、流れからではなくFKから放り込んだだけのボールなのだから、完全にDF陣のミス、DFの能力が劣った結果による失点である。それこそブラジルW杯で対戦したギリシャのDF陣は跳ね返していた。

2失点目 サイドから放り込まれたボール。槙野のポジショニングが完璧なミス。サイドから早いクロスであれば、DFは対応出来ないケースもあるが、ぽーんと放り込まれただけのボールである。事前のポジショニングに問題なければ、槙野レベルの経験者であれば、跳ね返したか、少なくとも競り合い直接ゴールを決められるようなことはなかったであろう。実際に、これ以外のシーンではきちんとクリアもしているし、防いでいる。決して制空権で、完全に負けていたとは思っていない。

問題点
・1失点目の反省を踏まえていれば、長身FWパク・ヒュンイルへのマークはもっと厳しく行くべきである。
・槙野のポジショニングのミスによる失点。
・周りのサポートもない。

◆ 危険予測、危険察知、危険認知。そして、危機管理
ちょっとこの試合を振り返って思ったのが「危険予測、危険察知、危険認知」が不足していた。(多少、ニュアンス的には類似しているが、)つまり、「危機管理」が欠如していたのではないのかということである。

ちょっとありきたりな切り口ではあるが、実際に2つの失点には、「DF陣の危機管理の欠如」が見て取れる。

危険予測…北朝鮮が長身FWを入れてきた。これはロングボールを放り込むだろうと予測しどう対応すべきか考えられたはずである。
危険察知…ボールが放り込まれた場合を推測していれば、適切な対応(ポジションイング)が出来ていたはずである。
危険認知…ボールが放り込まれた状況に対して「危ない」と認知していれば、カバーリングが出てきていたはずである。


これは何もDF陣だけの問題ではない。
チーム全体として、「危機管理」が欠如していたとも言える。
先制点を決めた後、川又、永井と決定機で決められなかった。宇佐美のシュートは惜しかった。再三のチャンスを日本は決めきれなかった。形に拘らずに泥臭くてもいいからゴールを決めようという、岡崎慎司のようなプレーが見られなかったのが、非常に残念である。

◆ 岡崎慎司と宇佐美貴史に見る「危機感」
きっと岡崎は、「危機感」を常に持ってプレーしているFWなんだと思う。ドイツ・ブンデスリーガ 2013-14年得点ランキングでは、ベスト10に入り、15得点を決めた。次のシーズンドイツ・ブンデスリーガ 2014-15年得点ランキングも2桁、12得点でベスト10入りしている。シュトゥットガルト時代に鳴かず飛ばずで、危機感を感じたのだろう。勿論、サッカーにおいては、チームの戦術など加味しなければいけない要素はある。しかし、真の「危機感」を、今回の代表チームの中で感じているのは、どれだけいるのだろうか?と思うような試合内容だった。その中で、宇佐美は、ハリルJAPANに招集されてから常に攻守において危機感を感じてプレーしているように感じる。それは、バイエル時代に感じた危機感に起因するのだろう。

ちょっと、今回の試合で、久し振りにいくつか書きたいことが出来たので、後日アップします。
予定稿としては、「選手への批評」、「ハリルホジッチ監督のせいじゃない」、「そして、自分たちのサッカー」この3つに関しては、構想は出来ているので書けると思います。

次回の宿題。
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厳密には、ワイルドピッチで八戸学院光星、甲子園の切符を逃すの巻。

1.ピッチャーのせい
2.キャッチャーのせい
3.チームのせい

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