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【EU Film Days 2014】『ファイナル・カット』 (2012) / ハンガリー

2014-06-22 | 洋画(は行)


原題: Final Cut: Hölgyeim és uraim (Final Cut: Ladies and Gentlemen)
監督: パールフィ・ジョルジュ

【EU Film Days 2014】『ファイナル・カット』ページはこちら。

男と女が出会い、恋に落ち、幸せな結婚をし、やがてすれ違い、別れの時を迎える。いつの時代にも表現されてきた普遍的な物語を、有名な450作品のカットを編集して製作。一世紀に及ぶ映画史を旅するような喜びと映画への愛にあふれた珠玉の作品。(【EU Film Days 2014】公式ページより)


以前大阪の映画祭で上映されたことは聞いていて、しかしながら450作品ものフィルムが使われているということで、もしかしたら版権の問題で上映が今後ないかもしれないと聞いていたので、今回 EU Film Days で上映が決まった時は嬉しかったですね。これこそ今回観ておかないといけない作品の1つでした。
ですがこの週から上映が300席以上のフィルセン大ホールから、150席の地下の小ホールに変更されたということで、座席確保も熾烈な争いになっちゃんたんですよねえ。とほほ。大ホールでやっていただいたら希望の方全員入れると思うんですけどそれもしょうがないのかな。ともあれ確実に座席を取らないといけないという使命(!)もありまして大変でしたが何とか行ってきました。

フィルムをつなぎ合わせたということで一体どんなものが出てくるんだろうと想像していたら、話自体は至ってシンプルで「ボーイ・ミーツ・ガール」を様々な場面で出してきている。それにしても映画の数だけたぶん愛は存在するのだろうけど、どの映画のどのシーンをどこに持っていくかを考えるだけでも大変な作業だったに違いない。画面自体は瞬く間に次に移っていくので、「あのシーン?」と思っていても追いかけられないことも多いけど、一瞬でも何のどのシーンかがわかる楽しみもあったりする。自分が好きな俳優・女優たちの名シーンがわかって、懐かしく思い起こすのもまたとても嬉しい作業。

同じ人の動作を一つ取ってもそこには数えきれない仕草があり、映画の数だけ素敵な表現が存在することを改めて思う。人が違えば表現が違う。そして選び抜かれたシーンのどの表情も美しい。
この出演者は全員が身体の芯から俳優であり女優である。何と言っても全員が愛すべき魅力に包まれている。スクリーンの中の彼らは永遠にベストな表情で残り、本作さえ観ればそこにいつでも会いに行ける安心感のような、拠り所のようなそんな作品。男と女が生み出す物語の普遍さ、喜怒哀楽を弾けるように表現する彼等の美しさには思わず敬服する。エンドロールに流れるクレジットの数、その内容でさらにまた感慨深い想いが蘇ってくる。


★★★★ 4/5点





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