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ルーキー選手の、プロ入り一年目を振り返る

2022年ルーキー回顧108 大里 昂生(東北福祉大)内野手

2023-03-13 11:12:30 | 状況説明

大里 昂生(オリックス育成3位)内野 (東北福祉大出身)

蔵の入団前評価:指名見送り

 

大学時代は、対応力の高さと地肩の強さに魅力を感じる選手でした。しかし、出場はDHで出ていたり三塁で出ていたり、時には外野でノックを受けていたりとポジションが定まらなかった印象。走力も、この手の巧打者にしては平均的でした。そのため、非凡なミート力は感じていても、 を付けるまでの総合力ではないと判断しておりました。育成枠での指名には、納得できるものがあります。

そんな大里選手の一年目は、育成選手なので一軍の出場は無し。二軍では、73試合(165打数) 0本 13点 3盗(1失) 打率.248厘 といった平凡な成績でした。二軍では、73試合に出場するも、打数は165と充分とは言えません。それでも三軍がある球団でもあるので、基準である200打数は確保できているのではないのでしょうか。打率.248厘は、大卒野手の目安である打率2割5分 には惜しくも届かず。非凡なミートセンスのある彼でも、プロとのレベルの差を実感したのではないのでしょうか。

走塁では、3盗塁に成功し失敗は1個 。機会自体が少ないので、こんなものなのだと思います。守備は、一塁手として6試合(守備率1.000厘)。二塁手としては22試合(守備率.957厘)、三塁手としては26試合(守備率.952厘)、遊撃手としては20試合(守備率.915厘)といった内容。内野は何処でも守ったものの、一塁以外は安定感はイマイチ。二塁手ならば、.980厘、遊撃手ならば、.970厘、三塁手ならば.960厘以上が、一つ信頼できる守備率の目安です。そう考えると、安定感と意味ではどのポジションでもまだ物足りなかった。大学時代にポジションが定まらなかった理由も、わからなくはありません。

打撃成績をもう少し詳しく観てみると、165打数で28三振。三振比率は、17.0% と非凡です。三振比率の目安は、20%以下で一軍を意識できるものがあります。それだけ、振ったバットがボールに当たった、ボールだと見逃した球がストライクと判定されるような、レベルのギャップはあまり感じていなかったのではないのでしょうか。四死球は19個で、四死球率は 11.5% 。これも基準が10%以上なので、ボールはしっかり見極められていたことがわかります。そのため、出塁率も.321厘まで引き上がります。それでも打率が低かったということは、ボールには当てられるけれど、はじき返すだけの筋力が足りなかったか? 技術的に問題があったのかのいずれかだと考えられます。

しかし、三振比率・四死球率 のいずれもが基準を満たしているだけに、こと打つことに関しては、2年目の今年は大いに存在感を示せるようになっても不思議ではありません。今年は、支配下登録、一軍での活躍も期待したくなる内容でした。ただし、実際の成績にはまだ反映されていないので、及第点の評価に留めたいと考えます。

蔵の印象:△(成績は抜けていないが可能性を感じさせる)

 

コメント
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