
昨夜の雨が夜の時をかけて強張った頬を緩めるように、
頑固に固まっていた凍土のような土を、母が髪を優しく撫でるように和らげた雨の緩み、
緩んだ土が両手で包むように新芽を守っている。
鮮やかな、初々しい新芽の萌黄と苦味、
頌春の色彩。
新芽

鮮やかな緑
初心でやわらかく
そっと触れるようにしないと壊れそう
春の新芽
雨水の産湯で洗われたからだから見える透明感
壊れそうな萌黄
小さな両手
広がる苦味
誰かがそっと見守ってあげないと壊れそうな形
新芽の色彩
まだ
生まれたて
出たて
創りたて
やわらかい創造が春を告げる。

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