rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

まるでジョットの絵のような鳥に話しかける家人

2023-04-20 23:03:43 | ベリー類の栽培
ブルーベリーが、花盛り。
一番早く咲き出したものは、もう7mm位の実に成長している。
昨日仕事から帰宅した時に、私はカバンを芝生の上に放り出して、ブルーベリー畑に足を向けた。
ブルーベリーの木は、白や薄ピンクの釣鐘状の花をたくさん咲かせていてとてもかわいらしい。
淡い若葉の色は、まだ葉がとても柔らかい証拠だ。
丹念に木々の様子を見ていると、なんと既にやや透明感のある黄緑色の蝶の幼虫が、せっせと柔らかい葉を食べているではないか。
「ウチのかわいいブルーベリーになんてことをするんじゃい!」
もちろん、すぐさま捕殺。
そして、さらに入念なブルーベリーの木のチェックを再開した。
ところどころに花をたくさんつけた枝が折れて垂れ下がっている。
「ふむ、きっと鳥たちが花の蜜をついばむ時に止まり、細い枝が重さに耐えかねて折れてしまったのだろう。でも、家人は激しく憤るのだろうな。防鳥ネットを張り巡らせようと、画策しているに違いない。」
と、その枝を見て私は想像した。
さても、それは見事に当たっていて、昨晩は、その鳥たちに向かって呪詛の言葉をつぶやいていた。
手塩にかけて世話をしているブルーベリーが痛めつけられていたら、それは当然だろう。
けれども、鳥たちもまったくのいたずらでしている仕業ではないのだ。
あまりにも不憫な家人に、気休めのような提案をしてみた。
鳥たちに向かって、「多少は目を瞑るけれども、できるだけ木を痛めつけないで欲しい」と陳情、説得することだ。
まるで、ジョットの描く「聖フランチェスコの小鳥への説教」みたいにね。
その成果は、家人いわく多少ともあったようだ。
今日は、昨日枝を折っていた鳥たちは、家人が説得した後は姿を見せなかったとのこと。
果たしてそれは偶然であったにせよ、家人にとって心が穏やかになる効果はあったようだ。
「話せばわかる」
これは、とても理想的な解決方法、互いが歩み寄れる優しい世界の姿だろう。
ここで矛盾を感じる方がいよう。
青虫を敵とばかりに捕殺するのを躊躇わなかった私の行動だ。
ああ、人間、つまり私とはかくも愚かな生き物だということか!


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