偉大なる先人達 Bパート

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次なるマスターフォースは、水中要員の“ダイブマスター　ロベルト”。


えーっと…これは一体なんなんでしょう？
上半身をすっぽりと覆ったこの球形メカ、腕は兎も角、下からニョッキリと生えた付属品一切無しの
そのまんまな足…なんともコメントに困るデザインです。ちなみにこの球形メカはミクロシェルと言い、
潜水用メカだそうです…が下半身むき出しで本当に大丈夫なの？ご覧の通り上半身に重心が集中
しているので、下半身の関節保持力強化は必須です（特に足首）。


ミクロシェルの正面はクリアパーツになっていて、そこから中に入っている
ロベルトの顔を見る事が出来ます。余談ですが、両側の円形パーツ中央
のディテールが猫の手にみえるのは私だけでしょうか？


ミクロシェルを取り外すと、
中から出てくるロベルトはこんな感じです。
なんとなく、見てるとチョコレートが食べたくなります。


ご尊顔拝見。
ダイバースーツを思わせる頭部の形状が眼を引きます。
テーマは優しそうな青年だそうですが、どーにもしかめっ面
に見えちゃいますね。でも、ダイバースーツを脱いで髪を出
したら意外にイケメンになるかもしれません。海洋学に精通
しており、強靭な呼吸器を持っているとか…長時間息を止め
ていられるって事ですね。穏やかな性格で、海や自然を愛す
るネイチャリスト、そしてクラシック音楽を好む人物だそうです。

コミックにおいても、アクロワイバーンに襲撃されたマンハッタン
市民を助ける為に、友のイルカ達を引き連れ市民を対岸へ逃が
そうとしました。しかし市民に取ってミクロヒューマノイドは数多く
の人間を殺した小さな悪魔、ロベルトに掛けられた言葉は数々
の罵声でした。それでも“僕は、君達の友達になりたいんだ…。”
と涙ながらに訴えるロベルト、その涙は一人の少女の心に触れ、
やがて市民はロベルトに心を動かされるのでした。ただし後半、
そんなシーン実際にはありませんでしたけど、そういう流れに
なったんだと思います。


そしてミクロシェル、これはロベルトが搭乗していなくても単体で遠隔操縦が可能だとか。
球形ボディ、下部に伸びたアームと、単体で見た場合は海中作業用ポッドとして良い線
行っているデザインだと思います。


ミクロシェルの内部です。
前部裏側にコンソールパネル、後部内部にシートやセーフティバーやハンドル等と、
この頃の製品にしては恐ろしいほど凝った内装です。しかし、いくら凝ろうともどーせ
ミクロシェルを装着してしまえば外からは見えないんですけどね。
しかし、見えない所だからって決して手を抜かないその姿勢は評価するべきかと。


ミクロシェルを装着する時はこんな感じです。
しかしコレ…あのミクロシェルの中では
ロベルトがこんなポーズで収まっているとは。
ムッチャ狭っ苦しいですよコレ！しかもハンドル
は後方にありますし…こんなんでまともに
操縦できるんでしょうか？


そして、両側面ハッチを閉じてミクロシェル装着完了。お世辞にもかっこいいとは言えませんねぇ。
設定では高い機密性を誇るとありますが、下半身がむき出しになっている以上、下にデカい穴が
空いている事になりますけど…高い機密性？と言う事は、ロベルトがこれで潜航している時って
息を止めてるって事!?海女かお前は。


ミクロシェルのアーム“オプティカルアーム”、一応ボールジョイントと凹凸ジョイントの接続で縦横に可動しますが、アー
ム先端は残念ながら一体成型パーツなので可動はしません。今だったらここも…と思いましたがこのアームは小さいの
で、今でもここの可動は難しいかもしれません。アームの反対側は“オプティカルレーザー”、なんと銃器です。
そういえば、ハヤテもアランも銃を持ってなかったっけ…これはおおきなアドバンテージだぞロベルト。


という訳で、ロベルト単体でオプティカルレーザー装備…おお！別人の様にかっこいいぞロベルト！


さらに、ロベルトをかっこよく見せられる（かもしれない）アイディア…
ミクロシェルの両側にある円形ハッチ、この外側には3ミリジョイントが
設けられています。つまり…。


その気になれば大型火器だって付けられるのですよ。
ただ、派手にはなったけど元が丸っこい緊張感の無いデザインなので、かっこいいかと言われるとやっぱり微妙。


ロベルト：君には聞こえないのか、この海の悲鳴が…？
　　　　　　 君がその毒を撒き散らすのを止めないのなら、僕はそれを見過ごす訳には行かないッ！

総評としては、凝った内装やオプティカルレーザー、手に取ると思ったよりボリュームがあるミクロシェルと他のマスターフォースには無い個性が
数多く備わっているロベルトですが…肝心のミクロシェルが果てしなくかっこわるいのは致命傷でしょう。本当、スクリューなり魚雷なりソナーなり
ヒレなりと、もっとかっこよさを表す記号があればまだ評価は変わったろうに…このコンセプトは決して間違ってはいないと思うんだよ、うん。
ぶっちゃけた話、内装に凝るのも結構だが“力を入れる箇所はそこでは無い”、もっと根本的なデザインにその労力を割いてくれれば…。
あと、両側のハッチは普通なら上にヒンジがあるだろうと突っ込む方もいるでしょうが、それやるとガンダムのハロになっちゃうんだよ。

マスターフォース最後となるのが、この“オートマスター　ライアン”。

　
鮮やかなクリア蛍光グリーンにホワイトのペイントが施された素体、
それを包む銀メッキアーマー、そして後ろ側に付いた大型タイヤ
“ソニックウィール”。ライアンのアーマーは上半身よりも下半身に
集中したバランスですが、マスターフォース中で最も配置バランスの
取れているかっこいいデザインだと思います。やっぱり、脛にボリュ
ームが集中していた方が見栄えがしますね。ただ、少し下半身に偏
っているのでもう少し上半身にも分けて欲しかった所。
ちなみにこのライアン、当初は三人構成だったマスターフォースの
仕様が変更され、急遽四人目のメンバーとして追加されたんだとか…
それにしてはマスターフォース中で最も良い出来になっているのが
皮肉なものです。ソニックウィールは大きいので接地性は高いですが、
足の裏ジョイント“のみで”接続されているので、その重量に耐えら
れずグラグラしてしやすいです。故に、足首の保持力強化は必須です。
尚、コレ付けてると膝の可動は死んだも同然です。


ご尊顔拝見。
彼だけはヘルメットを被った状態になっています、しかしアスラ
みたいにアンマスクドヘッドは付属していないのが残念。画像
では分かりにくいかもしれませんが、アランよろしく銀メッキの
上に軽くスモークのトップコートが掛かっています。ライアンの
アビリティは“反射神経”と“動態視力”で、それとソニックウィ
ールを活かした高速戦闘が得意だとか。陽気な人物ですが、
スピードだけは人一倍拘りがあり自分より速い奴がいるのが
許せないとか…心の狭い奴だ。
コミックの方ではロードフォースの先生をやっていましたが、
ラスト間際でハックと一緒に修理の完了したロードスパルタン
を運んできた以外はこれと言った活躍はしてないです。ロベルト
なんか出番は少ないのに非常に印象的な役割を果たしたのに…
追い抜かれてますよライアン先生！


ライアン：ロベルト…お前はいいよなぁ…どうせ俺なんて…今、誰か俺のこと笑ったろ？


尚、ライアンの頭部はエラー版として銀メッキそのままのものが存在します。
しかしこれはこれでかっこいいので、むしろこのエラー版を欲しがっている人も少なくないとか。
余談ですが、ブリスターパックのバックカード（台紙）の製品写真ではこの銀ヘッドで撮影され
ているみたいです。

ライアンは高速戦闘が心情ですが、実は武装が全く無いのでイマイチ説得力がありません。小説の方ではスコールに蹴りを見舞っていましたが、
それ以外に出来る事が無かったんでしょうなぁ・゜・(つД｀)・゜・肩アーマーの3ミリジョイントが銃口に見えなくも無いので、それをバルカン砲と解釈
すればそこそこは…。


で、ウチではクリアマテから拝借した武器各種を持たせています。ハンドガンで牽制し、隙を突いて接近しすれ違いざまに剣で切り裂くってイメージ。


ライアン最大の特徴、それはアーマーが変形して専用バイク“オートライアン”になる事です。間違っても
“大虎慰安”とか言ってはいけません。アイディアはよくある物とは言え、こういうのはやっぱりかっこいいもの
です。しかしライアンの場合、アーマーのサイズ的にバイクと言うにはどうしても一回り小さい、そしてライディ
ングスタイルが不自然になっちゃいます。ここがライアン最大の欠点。尚、このギミックがマスターフォース中
最も好評だったらしく、それが後のロードフォースに繋がって行ったんだとか。じゃ、ロベルトが売れていたら
ダイバーフォースなんてのが作られていたのか。


ライアン：お前には借りがあったな、スコールッ！

総評としては、欠点そのものは大きいですが、全体的に見れば程よく纏まった出来に仕上がっています。
バイクは微妙ですが、アーマーのデザインがかっこいいのでこれは買いです。

以上、マスターフォースでした。見た感じはどれもこれもデザインは微妙もしくは惜しいというのが第一印象でした、だから今まで購入を躊躇っていましたが、トイザらスにて投売りが始まったのをきっかけにコンプしてみました。一通り弄って思ったんですけど、アランは定価だと高いかなぁ…ロベルトはロベルトでミクロシェルが結構なボリュームがありますから良しとします。全般的にライアン以外は悪い方向に癖が強いので、勧められるか勧められないか、その判断さえ微妙です。もう少しかっこよさを演出する記号があれば…アランの無骨な漢らしさも味ですが、かっこよさが今一つだから無骨すぎるって言うか。もう少し味付けすれば、ハヤテなんかお勧め出来るものに仕上がったと思うんですが。でも、アクロイヤーＸとは反対に全般的にギミックは沢山ありますね、ギミックのマスターフォースVS派手さのアクロイヤーＸと言った所でしょうか。