F1ドライバー小林可夢偉さん--音速のサムライ -
自動車レースの最高峰、F1世界選手権に昨年初めてフル参戦した日本人ドライバー、小林可夢偉さん(24)。所属チーム、BMWザウバーのマシンの戦闘力は、レッドブルやフェラーリなど上位陣に比べてけして高くはない。しかし、着実にポイントを積み重ねる賢明なレース運び、コース上で見せる華麗な追い抜きで、世界中のファンの心をつかんだ。
■可夢偉さん,語る
「集中しようとすると失敗するんです。平常心。映画なら1、2時間、集中しようなんて思っていなくても勝手に入ってくるでしょ。同じです。なんで集中力が切れるかというと、集中しようとするから。そのエネルギー自体が無駄です。」
■全てそろわないと生き残れない
--2年目の今年は真価が問われますね
大事な年。僕にとってもチームにとっても。F1では「才能」「実力」はあって当たり前。あとは…「お金」という人もいるけど「運」かな。全てがそろわないと生き残れない、厳しい世界です。
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【プロフィル】小林可夢偉
こばやし・かむい 昭和61年、兵庫県尼崎市生まれ。24歳。9歳でカートを始め、平成12年、全日本ジュニアカート選手権チャンピオン。17歳で渡欧、GP2など国際レースで活躍。一昨年、F1デビュー。昨年からBMWザウバーの正ドライバーとしてF1にフル参戦。
出典 産経新聞 オピニオンより(2011/1/11)