◆企業誘致へ10年間法人税ゼロに 鹿児島・出水市
---photoは,「KTS」ニュースから
鹿児島県出水市は、2009年に相次いで撤退した市内のパイオニア鹿児島工場とNEC液晶テクノロジー工場の跡地(約15万7千平方メートル)に進出する企業に対し、現行の12.3%の法人市民税を年3億円を上限に10年間免除することを決め、4月の臨時議会で議案が可決された。破格の条件で企業誘致を図る。
市はパイオニア鹿児島工場とNEC液晶テクノロジー当時、撤退を受けて固定資産税を10年間全額免除する条件で誘致を促したり、法人市民税を12.3%にまで下げたりしたが、この間進出する企業はなかった。
3月の東日本大震災後、企業が西日本に立地を計画する動きがあるが、同市では4月は25日現在、この跡地への照会は2件という。
両工場の閉鎖で出水市を中心に地域で約1千人の雇用が失われた。市によるとNECは秋田市の工場に機能を集約、約40人が配転に応じた。
《source-朝日新聞 2011/4/25)
◆参考「鹿児島県 平成23年度企業立地推進方針」
http://www.pref.kagoshima.jp/sangyo-rodo/okoshi/okoshi/housin.html
1 企業立地推進の基本的考え方
豊かで安定し,はつらつとした県民生活を築いていくためには,足腰の強い産業基盤を確立し,地域経済の着実な振興を図ることにより,雇用の場を確保し,若者が希望を持って定住できる魅力的な地域社会を形成することが必要であることから,本県は,平成18年度から「産業おこしへの挑戦」を掲げ,改めて第二次産業系統の強化に取り組んでいるところである。
そのため,企業誘致については,幅広い知識と豊富な人脈等を有する民間企業出身者を企業誘致アドバイザー,企業誘致専門員として活用するなど,人的ネットワークの構築を図るとともに,次世代の基幹産業となる「自動車・電子・食品」の3分野を重点誘致対象業種として位置付け,本県の立地環境等のPRに努めてきているところである。
現在の企業立地を取り巻く状況は,国内市場の停滞のほか,中国,東南アジアなど新興国の市場の成長等を受けて,製造工程の海外流出が相次いでおり,加えて,東日本大震災により国内全体の生産活動への影響が懸念されるなど,極めて厳しい状況が続くことが予想されるが,昨年度に策定した「かごしま製造業振興方針」に基づき,平成23年度においては,「自動車・電子・食品」に加え,今後成長が期待される「環境・新エネルギー産業」や「健康・医療産業」などを新たな誘致対象業種に位置付け,九州新幹線鹿児島ルートの全線開業効果も生かしながら企業誘致活動を積極的に展開する。
また,企業の県外流出防止と県内での投資促進につなげるとともに,県内製造拠点のマザー工場化を図るため,県内に立地する企業に対するきめ細やかな相談及び支援等のフォローアップに努める。
▼関連ブログ
・出水市(パイオニア,NECの工場撤退に見る)-企業誘致の幻想
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/2891c38ffea966840d29aea9698a1e08
・鹿児島県出水市 NECの工場閉鎖
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/0a6661a78de7aa001f955b9cbbfb382d
・パイオニア,日立業績不振の影響? 出水市 中島精管工業の倒産
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/50c8a3b9f62f1f3db026716a75a63169
・パイオニア鹿児島工場の取得 ソニー系企業が断念
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/f8871ebf3140062351997c4d432c5ad7
・甘い幻想 - 日本モレックスに見る県の企業立地推進(10月22日掲載blgの2校)
http://blog.goo.ne.jp/rk_kobayashi/e/26ce39867548dd5e3c9274c1049922ee
◆中島精管工業の倒産/再建への取り組み
▼中島精管工業が民事再生法の適用申請
2009年5月,出水市緑町に工場がある中島精管工業(本社 千葉県千葉市)は,民事再生法の適用申請した。
▼現状---同社HPより http://www.nakajima-seikan.com/
中島精管工業は大正11年創業の、千葉市の電子部品メーカーである。2000年には出水市緑町に鹿児島工場を開設し、プラズマディスプレイや発光ダイオードの関連部品などの製造を行ってきた。しかし、去年秋以降の景気の急速な悪化で受注量が激減し、千葉地裁に民事再生法の適用を申請しました。負債総額は44億円余りとみられる。
2009年10月の再建計画にて現在再建中でございますが、経営革新の成果も初年度より出始め、2010年も再建計画値を達成し順調に推移しておりますおります。
これも皆様のご支援によるものと厚く御礼申し上げます。
今後は、技術を極めオンリーワンの技術にてより良い製品を製造すること 無借金経営 現金決済を貫くことにて安定した経営基盤を築き社会に貢献していきたいと考えております。
photo-中島精管工業 鹿児島工場
photo-中島精管工業(本社 千葉県千葉市)
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