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出水市(パイオニア,NECの工場撤退に見る)-企業誘致の幻想

2009-10-03 00:30:15 | これでいいのか鹿児島


県の企業立地推進-甘い幻想

 鹿児島県,特に出水市に関係深い2社の経営再建,人員整理に関する発表があった。これに関連して,鹿児島県は,「新エネルギー・省エネルギーなどの環境関連分野に重点を置いた企業誘致をより積極的に展開する」としているが,いささかピント外れの幻想に過ぎない。

◆NEC液晶子会社、520人が早期退職応募 
 産経新聞(10月2日)によると,「NEC液晶テクノロジー」(川崎市)が募集していた早期優遇退職に、鹿児島工場(鹿児島県出水市)の社員を中心に計520人が応募した。
 産業用機器などに使われる液晶パネルを生産しているNEC液晶テクノロジーは、景気悪化の影響で今年12月末に鹿児島工場を閉鎖する。同工場の社員360人のうち、330人が退職を希望し、30人が秋田工場(秋田市)に配置転換される。
 本社と秋田工場で計190人が平成22年3月末までに退職することから、今年6月末時点の社員数約1200人が来年3月末には半減する。

◆経営再建中のパイオニア、1204人が早期退職
 経営再建中のパイオニアは2日、1300人の早期退職の募集に1204人が応募し、9月末で退職したと発表した。同社と国内グループ会社の計16社の従業員を対象に7月21日から8月7日まで募集していた。同社は経営立て直し策として、来年3月までに国内外で9800人の削減を計画している。

 出水市大野原町のパイオニア鹿児島工場-2月27日,閉鎖
 工場は1969年創業のNEC鹿児島(現NEC液晶テクノロジー)が母体。98年にプラズマパネル生産の新工場を稼働し、04年にパイオニアが事業を買収した。 同社は08年5月、プラズマパネル事業からの撤退と同工場の閉鎖を発表。7月に次世代薄型パネル開発の会社が取得を表明したが、金融危機の影響などで資金のめどがたたず、断念した。 出水市によると、従業員511人が退職。57人が関東などのグループ内で配置転換する。
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◆「ピント外れ-鹿児島県の企業誘致推進方針」
 鹿児島県は,「平成21年度企業立地推進方針」を打ち出している。以下にその冒頭の書き出し部分を抜粋するが,時代錯誤著しい,的外れの政策である。

県HPより
 平成21年度は,昨年末からの世界的な景気悪化の状況にあるが,引き続き「自動車・電子・食品」の重点3分野を中心とする企業誘致を展開する。具体的には,企業情報の収集に努めるとともに,不況下にあってもなお設備投資が活発に行われている新エネルギー・省エネルギーなどの環境関連分野に重点を置いた企業誘致をより積極的に展開する。
                          (この稿,続く)



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