コスモス薬品/6~11月は売上高7.6%増,営業利益6.0%増
コスモス薬品の2016年5月期第2四半期決算は,売上高2165億7800万円(前年同期比7.6%増)、営業利益91億5100万円(6.0%増),経常利益101億7500万円(8.0%増),当期利益61億3700万円(14.6%増)となった。
自社競合による一時的な収益性の低下もいとわず,積極的に新規出店を推進している。同時に,新商勢圏への店舗網拡大も図っかっている。新規出店は,中部地区に1店,関西地区に6店,中国地区に8店,四国地区に5店,九州地区に25店の合計45店を開設した。スクラップ&ビルドにより4店を閉鎖したことで,期末店舗数は697店となった。
通期は売上高4400億円,営業利益174億円,経常利益191億円,当期利益117億円の見通し。
コスモス薬品の第1の特徴は,54.8% (2015年5月期) に上る一般食品の売り上げ構成比の高さにある。いまや,ドラッグストアにとって,食品は集客力を高めるためになくてはならない商材になっている。コスモス薬品は、食品スーをしのぐ品揃え,価格,オペレーションの構築に力を注いできた。棚替えは毎月実施、旬の商 品や売れ筋一番人気商品は絶対外さない。冷凍食品の品揃えは食品スーパーを上回る。。
第2の特徴は,同社の販売管理費比率は14.9%というローコストを生みだすオペレーションの仕組み。マツモトキヨシHDは25.2%,かかつけ薬局を目指すウエルシアHDは26.8%。ディスカウント性の強いサンドラッグでさえ18.5%と,コスモス薬品にはかなわない。この低い販管費率に裏付けされたローコスト経営で,一般のドラッグストアが租利を稼ぐ医薬品,化粧品も安く売るという独自のビジネスモデルの確立で,業績を伸ばしている。
第3の特徴は,きめ細かな接客とクリンリネス(清掃)の完璧さである。 接客は丁寧,子連れの母親の買い物の荷物を駐車場まで運ぶサービスまで行っている。
なお,見逃してはならない点が,物流体制の構築に代表されるようシステム指向にある。コスモス薬品は,自前の物流センターや本部の指示がスムースにチェーン全店に行き渡るしくみ作りなど,システム作りにも力を注いでいる。このシステム力こそが,同社の真のコアコンピタンスといえよう。
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特集大手寡占加速流通業界2016年全予測■大手スーパー・視界不良から薄明かりが射し始めたGMSの再生 |
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特集は、「スーパーマーケットから食品製造小売業へ 躍進する阪食」をお届けします。 食品スーパー業界で今、最も注目されている企業の1つが、大阪府を地盤とする阪食です。エイチ・ツー・オーリテイリング傘下の企業で、2016年3月期の業績は売上高1249億円、営業利益28億円で、7期連続の増収増益となる見通しです。 成長の原動力は、「ライブ感」「情報発信」「専門性」をキーワードとする独自フォーマット「高質食品専門館」です。09年に1号店を出店し、現在60店舗近くを展開しています。 特集では、これまでの足跡を振り返るとともに、食品製造小売業をめざす同社の成長戦略をレポートしました。 今号はこのほか、香港で高い支持を集める高質食品スーパーのシティ・スーパーを現地取材、強さの秘密を解き明かします。 |
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少子高齢化と人口減少で縮小が予想される食品小売市場。食品スーパーやコンビニエンスストアは大手を中心に積極出店を続けており、限られたパイを奪い合う競争はますます厳しくなっています。
しかし、メーカーや卸売業に依存した商品政策では、競合他社との差別化を打ち出すことはできません。小売各社は今、自ら産地に出向いたり、メーカーとの連携を強化したりすることで、オリジナリティの高い商品の開発に力を入れています。 特集では、セブン‐イレブン・ジャパン、平和堂、エブリイ、サミット、フジ、ユニー、ライフコーポレーション、イオン、らでぃっしゅぼーや、日本生活協同組合連合会のバイヤー、マーチャンダイザーを取り上げ、独自性の追求に奮闘する姿をレポートしました。 |
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