資産運用装い詐取容疑/無登録ファンド，113億円集める

資産運用装い詐取容疑/無登録ファンド，113億円集める


　「週刊新潮」2016年9月22日によると，「『クエストキャピタルマネージメント』（社長　Ｍ）なる都内の投資コンサルタント会社が，09年から昨年までの間に，15都府県の出資者約60人から，運用実態のないファンドに計113億円超の金を出資させていた疑いで，クエスト社長のＭ（47）らが，警視庁に逮捕された。

「クエスト」は，先物商品の一時的な価格差を利用して確実に儲かる『アービトラージ』と言われる取引を掲げ，『リスクはほとんどない』『元本保証の上，必ず利益が出る』『毎月数％の配当を手にできる』などとし，顧客から金を集めていた。　独自のコンピューターシステムが，市場の動向を一瞬で自動判断して価格差を掴めると説明していたが，運用実態がほとんどなかった。「うまい話には裏がある」を地で行く事件であった。

　この詐欺容疑事件の特徴は，出資総額113億円に比べて出資者が約60人と少ないこと。出資者としては，袋寅泰，江角マキコ，GACKTといった芸能人が取りざたされている。なお，寿司チェーンの『小僧寿し』も1億円出資しているという。

　詐欺事件に詳しい紀藤正樹弁護士によると，「本件の特徴は，出資総額113億円に比べて出資者が約60人と少ないこと。一般的な投資詐欺事件でのひとりあたりの『被害単価』は数百万円が相場である」。