魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

10年。

2008-11-17 13:32:47 | ママになれるかな編

11月は入籍記念日です。
なぜこの日に入籍したか。
それは夫となる人と初めて会った日だから
10年前のその日に、夫と初めて会いました。

10年か~。
長いよな~。
その間、夫は知りませんがわたしの心の中にいつも夫がいたような気がします。
もちろん、その間に音信不通だった時期が5年ほどありました。わたしが東京に行き、接触が全くなかったのがそのうち丸4年くらいでしょうか。
お互い、その間に付き合った人もいたし、結婚を前提にした人もいましたし、夫にいたっては結納まで交わした人もいました。

わたしは結婚するなら、夫以上の人じゃないと、と思っていました。
今は夫ですが、彼、としましょう。
彼より背が高い人、彼より優しい人、彼より仕事をしっかりやっている人・・・。
そして彼を好きだった情熱よりもっと激しく好きになれる人。
そういう人に出会いたい、そういう人じゃないと結婚したくない・・・と思っていました。
でも、それ以上の人は現れませんでした。
だから、穏やかな愛情を持って長く一緒にいられるパートナーを捜そう、と思って婚活してきたのです。

彼はわたしが生きてきた中で一番好きな人でした。
会った瞬間、よく「世界がばら色になった」とか表現されることがありますが、わたしの場合、
「世界がカラーになった」
という感じでした。

その頃、わたしは東京での仕事を辞めて両親がいる地方に帰って来たところで、仕事もなく、雇用保険も尽きてきた頃で、はっきり言ってくすんでました。
久々に帰ってきた地方は本当にいなかで、すべてが東京と違い、時間がゆっくりと流れ、時間に関する価値観、テンポのずれに、わたしはいらだっていました。
わたしにとって、世界はグレーでした。
寒い冬の空は、まさにそういう色で、心象風景とあいまって、わたしの25歳の景色は灰色でした。

そんな時に彼に出会ったのです。

その頃のわたしは、自分には社会に出て出来ることは何もない、もう自分の大事な人にだけ尽くして行こう、それしか自分の価値はない、と思っていました。
東京での仕事に疲れてしまっていました。
それでもう結婚して、家庭に入り、その人と子供に尽くしていく人生しか、わたしに出来ることはない、と思い込んでいたのです。

地方で仕事をしようにも、東京でのお給料の水準は望むべくもなく、こんなことなら仕事をしても仕様がない。

でも当座、とにかく自由になるお金を稼がないとと思い、年末の百貨店のアルバイトでもをしようと思い立ちました。

新聞の折込情報紙に掲載されていた人事部に電話をかけて、アポを取り、履歴書を書いて面接に出かけました。

その百貨店はずっとわたしたち家族には親しいもので、何かあるとそこでちょっとしたものを買い、人に送り、家族で食べ、楽しい記憶に繋がっている場所でした。
そんなところで仕事をすることになるかもしれないなんて、不思議な気持ちでその裏側、つまり事務所を訪ねました。

10年前のアルバイトの面接に、通された応接間で、彼と初めて会ったのです。
彼は人事部の人でした。


来年、子供が生まれる前のこの時間に、夫とのことを書いてみようかと思います。
全部とは行かないかもしれないし、思い出すのもつらいこともあると思います。
出来るだけ、自分のためにも書き残しておきたいな、と考えました。
ゆるゆると、わたくし事なのですが、書いていきたいと思うので、どうぞ気長にお付合いください

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