8月中にスポーク外傷のお子さんが2人こられた。最近はあまり見なくなったが昔はたくさんあった。自分も幼少時に被ったことがある。これは主に自転車の二人乗りで後部座席に座っている際、自分の踵やつま先を回転している自転車の後輪のスポーク(車輪と軸の間を支える多数の金属の棒)に挟むものである。これは皮膚がズルむけるので極めて治りが遅く、ひどい場合は骨折もある。自分がやったときは「後ろに乗るときは足を両側にひろげて車輪に巻き込まれないようにしなさい」と言われたものだから、次から足と股をひろげて乗っていたら、今度は電信柱にいやというほど足をぶつけてしまった・・・。
今日はいわゆる救急の日。救命センター勤務時代は、この日はなんかしらのイベントで駆り出されていた。官庁関係やら消防関係やらの外部でのイベント、講演会など結構、催し物もあった。1日消防署長としてタレントさんが来たこともあった。ところがクリニック開業した今では、救急の日でもどうということはなく、いつものように1日がすぎていくのである。開業とはいつもの日常の繰り返しなんだと実感している。もちろん平穏無事が一番いいけども。
うちは外科もやっている。切り傷、擦り傷、打撲、ヤケド、簡単な骨折などは診療が可能である。しかし開業当初から最近まであまり外傷関係の患者さんはこなかった。このような傷病は父の代ではほとんど開業医が診ていた筈なんだけど、世の中の流れでは中規模の病院に行くようである。ところが開業して10ヶ月目頃より、処置の患者さんがほぼ毎日1人は通院してくるようになった。処置は手間がかかるけど、これで毎日消毒している医療器材が無駄にならずにすむ。
そもそもジョギングしてダイエットしようとしても無理がある。30分走ったとしても小さなハンバーガー1個分にも満たない。カレーライスやスパゲッティは一皿700-800kcalもあるので15-20kmくらい走らないと消費できない。したがってダイエットは摂取カロリーを減らすのが早道である。1年で10kg近く太った我が身は、おもりを担いでジョギングしているようなもの。心臓はくるしくなるわーー!。
「私もダイエットするから一緒に頑張りましょう」と患者さんに言うのも情けない医者だが、まあとにかく8月中旬から今日まで、ほぼ毎日1日30分のジョギングをしている。お盆の頃はめちゃめちゃ暑く、帰ってからの水シャワーがご馳走だった。でもその後のひえ~た缶ビールのほうが最高のご馳走だった。あれはうま~い!! あれ?結局何のためのジョギングなんだろーか?
せんだって全身倦怠感で肥満の患者さんが見えられた。採血では高血糖、高コレステロール血症、そして肝機能障害(脂肪肝)があった。しかしかなりBMIがたかいので、まず体重減少(目標20kg減)を指示しました。たぶんこの人はやると思う。従兄弟が同様の状態で亡くなったという経験をお持ちのようです。やはりmotivationがあると人間は強くなれると思います。さて自分は・・・。とりあえずジョギング始めましたが、どうなることか?
この前は39℃の熱が続く男性が見えた。熱の原因は不明である。軽い腹痛と睾丸牽引痛程度。しかしその2週間前には息子さんがおたふくをやっているのでピンときた。しかもご本人はおたふく未罹患だそうだ。ただ耳下腺部の腫脹がぜんぜんないのでちょっと迷ってしまった。近所に自分の先輩の病院があるので入院加療をお願いした。採血結果では後日おたふくの抗体価の上昇を確認したので一安心。でも大人になってからのおたふくは重篤になりやすいので要注意ではあった。まあとりあえずは胸をなでおろしたところである。ほっ・・・!
昨日書いた鼻血の患者さんだが、他院から高血圧で降圧薬をもらっている。しかしやはり十分な降圧効果は得られていないようだ。頻回の鼻血の原因は高血圧も関与しているであろう。まあとにかく止血なのだが、幅の細いガーゼに軟膏を塗って、それを万国旗のようにつなぎ合わせて鼻腔内に少しずつ詰めた。いわゆる圧迫止血である。これでとりあえず止血してあとは耳鼻科で焼却などの根本的止血をしてもらうように指示した。それにしてもうちにきている高血圧の患者さんでなかなか降圧効果の得られていない患者さんも鼻血を出して他院に駆け込んでいるのだろうか? いや、まさかね?
今日から9月である。開業して11ヶ月目に入った。患者さんの数はまだまだ多くはないが、ここまでこられたのもスタッフのお陰であろう。うちのクリニックは「昔の開業医」を目指しているので標榜科目にかかわらず初期診療は何でもやることにしている。受け持ち範囲が広いのでスタッフも覚えることや、やることがかなり多いので大変だと思う。「何でもやる」のだが、そういえばこの前は「鼻血が止まらない」という患者さんも見えた。自分は耳鼻科ではないが、とりあえずの止血は救命センターで幾度かやっているのでそう難しいことではない。