吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

実業団対抗女子駅伝 その2

2018年10月25日 06時21分46秒 | 日記
しかし当の選手はきっとここで制止されても本人は絶対やめる気はないだろうし、這ってでも襷をつなごうとするだろう。今まで過酷な練習をして自分が代表選手の一人になったのである。自分が襷をつなぐということの重要性は身に染みて理解しているはずである。
 実際、役員によって制止されたならその選手の「一生の悔い」になるかもしれない。
 その後、入院して骨折と診断されたのであるが、たぶん本人200mを這いながら襷をつないだことに少なくとも後悔はしていないと思う。

 しかしながら江戸時代の飛脚の意味として始まったのであろうが、今となってはあの薄い襷が「人の想いをつなぐ」という精神性の高いものに替わってしまって、それが逆にとてつもない重荷になっているということに駅伝と言う競技の特殊性を感じたのである。
 これが団体競技としての駅伝の残酷な部分なのである。今回の大会での対応、つまり競技役員の判断でこの選手を止めたほうが良かったのか、このままでよかったのかどうも判断しがたい。
 駅伝というのは、バトンリレーとはまた趣を異にし、競技の中で類をみない特殊なスポーツである。