まあ「今日中」という言葉さえ除けば、これは悪魔の証明の中では比較的良心的?である。それは銀行側の言う「認知症がない」のだけを確認すればよいのである。
つまり、この患者さんに、例えば診断のかなり難しい微小早期がんがあろうが、100万人に一人の診断の難しい稀な難病をもっていようがそんなものはすべて無視して、とにかく認知症だけがないことを確認すればよいのである。時間さえあれば頭部MRI検査をして海馬の委縮がなければ「認知症はないでしょうね(他の疾病の有無はわかりませんが)」と言えるのである。
でもまあ「ちょっと今日中に診ろ」というのは無理難題なのであるが・・・。
悪魔の証明に近いものとして、医学論文での統計有意差の判断がある。例えばある降圧薬が効くか効かないかの検定である。
あるA集団に降圧薬を投与し、またB集団には偽薬(どちらの集団にも「降圧薬である」と告げておく)を投与したとする。これでこの2集団における個人個人の血圧変動の平均値をとってその差を統計学的に検定する。もしA(降圧薬の群)の血圧平均値がB(偽薬の群)の平均値より低くて、有意差があれば「この薬は血圧を下げる効果がある」ということになる。しかし・・・。
つまり、この患者さんに、例えば診断のかなり難しい微小早期がんがあろうが、100万人に一人の診断の難しい稀な難病をもっていようがそんなものはすべて無視して、とにかく認知症だけがないことを確認すればよいのである。時間さえあれば頭部MRI検査をして海馬の委縮がなければ「認知症はないでしょうね(他の疾病の有無はわかりませんが)」と言えるのである。
でもまあ「ちょっと今日中に診ろ」というのは無理難題なのであるが・・・。
悪魔の証明に近いものとして、医学論文での統計有意差の判断がある。例えばある降圧薬が効くか効かないかの検定である。
あるA集団に降圧薬を投与し、またB集団には偽薬(どちらの集団にも「降圧薬である」と告げておく)を投与したとする。これでこの2集団における個人個人の血圧変動の平均値をとってその差を統計学的に検定する。もしA(降圧薬の群)の血圧平均値がB(偽薬の群)の平均値より低くて、有意差があれば「この薬は血圧を下げる効果がある」ということになる。しかし・・・。