近所の小学校の校医をしている。先月、新入学予定児童の健診に行った。少し時間が空いたので保健室に張り出してある掲示物を眺めていたら「11月の目標」なる標語が貼ってあった。「大きな声であいさつしましょう」の下に奇妙な標語を見つけた。それは「薄着の習慣」と書いてあった。意味不明である。薄着の習慣をすることによって何かよいことがあるのであろうか? 寒くて暖房費がかかるのでは? あるいは寒くて風邪をひくのでは?等と考えてしまう。メリットとしては何があるのか? これからの冬本番に向かって寒さへの順応を狙ったものなのか? 確かに昔から「子供は風の子」であり元気に薄着で校庭を飛び回っている姿が正しい小学生のイメージでもある。ただしそれはイメージであって何か利点があるのだろうか。寒さに耐える精神力を養うという前近代的な意味でもなかろう。まあとにかくつまらぬツッコミをいれたくなるような標語であった。