パリの美術館から子供のための はじめての美術館1回1作品 2023

パリ、オルセー、ルーブル美術館から1回1作品、小さいお子様とご一緒にシニアの皆様も。やさしい教養。

残された赤い手。その2、フランスの洞窟探検家 注:これは2015年当時の子供のためのブログです。

2015-04-18 11:15:07 | 2015年ブログ
注:これは2015年当時の子供のためのブログです。


1994年のショーベ洞窟(どうくつ)発見から20年

このショーベ洞窟のレプリカ施設が、南フランスにできあがりました。

元の洞窟と、全く同じになるよう、高湿度(85%)低温(18度)に設定。匂いまで再現しました。

費用5500万ユーロの大プロジェクトでした。

 

この洞窟を発見したのは

フランス人、ショーヴェさんたち3人、そのうち一人は女性の探検家です。

南フランスの36000年前の洞窟(どうくつ)

これを発見するまでには、小さなすきまを這いずって、穴から穴へ。大変な作業でした。

今日は、洞窟発見までのキャプチャ画像をお送りします。

 

入り口発見

奥の方には、石がつまっていましたが、ふさがった穴から空気が流れ出て来ることを発見

石を取り除くと、そこに広い空洞が現れるのです。

空気が流れ出ることを知らせた煙は、

なんと!金鳥蚊取り線香(こちらでは必需品です)

女性探検家の声、「見て見て!空気が出てる!」

その後も穴から穴へ

 

服も破れて

そしてついに洞窟に降り立ちます。

 

そして

最初のメッセージが。

「彼らはやっぱりいたんだわ!」

そしてついに、

探検隊の叫び声、「おお!」

 

その数日後、専門家チームが入り、皆息をのみ、歓声をあげます。

 

皆さんご存知のラスコーの壁画(へきが)は、一般に公開したために、細菌やカビと今も戦っています。

日本の高松塚もそうですね。

その教訓から、この洞窟は、公開せず本格的なレプリカを作り、展示することになりました。

ここからが、フランスのすごいところです。

この36000年の歴史ある壁画の保存と、一般公開のレプリカ復元のためには、お金はいといません。

5500万ユーロの資金は、ローヌアルプ地方、アルデシュ県、フランス、EUから融資されたそうです。


明日はレプリカを作るプロフェッショナルのフランス人たちをご紹介しますね。