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知名度のあるほうがオリジナルとなり,マイナーなものはパクリとなる

2008-01-31 | 駄文ぼやき
人は自分の知っているほうをオリジナルだと思い込み,それより後から知った似たものについては,自分の知っているもののパクリだと思ったりしないだろうか。

まずはYouTubeから引用した2つの動画に流れる音楽を気が向いたら聴いてみてください。






一つ目の動画は十二国記というアニメのOP「十二幻夢曲」という曲で,二つ目の動画はパイレーツ・オブ・カリビアンのテーマ曲的な「彼こそが海賊」という曲が流れています。
この2曲を聞き比べてみると,「十二幻夢曲」の1:03あたりのところから「彼こそが海賊」にだいぶ似ています。2つの曲が似ているということは,ずいぶん前から似ているという指摘がネット上でもちょこちょこあったようです。


今回どっちがどっちをパクったなどということについては追求はしません。本題ではないので。
ここで提起したいのは,多くの人にとっては,触れる可能性の多い知名度の高いほうがオリジナルと思い,知名度の低く知る機会も少ないオリジナルに似ているものは,どんなにオリジナルより先に出ていようが「これ,○○のパクリだよね」とパクリものだと思われてしまうのではないか,ということです。

今回この記事を書くきっかけになったのは,ニコニコ動画で「十二幻夢曲」の動画を見つけ,懐かしさからちょっと見ていたときに出てきたコメントで「この曲がパイレーツのパクリだと言われた」とか「パイレーツのパクリ?」というのをいくつか見てから。

2つの曲がそれぞれ使われている作品,『十二国記』と『パイレーツ・オブ・カリビアン』ですが,どっちのほうがより多くの人に知られているかと言えば,圧倒的に後者のほうが知名度が高いと思います。『十二国記』も小野不由美さんという有名作家の代表作なので決して知名度が低いというわけではありませんが,いかんせん新刊もろくに出ない,アニメもだいぶ前に終わったとあっては『パイレーツ~』にはかなわないかと思います。

知名度は圧倒的に『パイレーツ~』のほうが高いわけですから,「彼こそが海賊」のほうは聴いたことはあっても「十二幻夢曲」は聴いたことがないという人は多いと想像できます。逆もまたしかりですが,それは少数派でしょう。そう考えると,「十二幻夢曲」をパイレーツのパクリだと思った人にとっては,「十二幻夢曲」という曲は「彼こそが海賊」の後に知った曲なのですから,「十二幻夢曲」をパクリだと思ったのでしょう。

冒頭,"人は自分の知っているほうをオリジナルだと思い込み,それより後から知った似たものについては,自分の知っているもののパクリだと思ったりしないだろうか",ということを言いました。
ほとんどの人にとっては,似ている2つのものがあった場合,どっちが本物のオリジナルかということには興味がなく,先に知っているほうがオリジナルで,そのほかは知る機会すらないか,たまたま知る機会があったら後に知ったほうをパクリだと思うかの2通り。どっちがオリジナルか知ろうとする3つ目の選択肢はなかなか選ばれないものだと思います。

その結果,たとえパクリだと思っていたほうが先に出た作品であっても,その人にとってはパクリでしかなく,こういった現象はオリジナル(だと思い込んでいる)とパクリ(だと思い込んでいる)ものの知名度の差が大きければ大きいほど,多くなるのではないだろうか。そんなことを思った次第である。


ちなみに,十二国記のアニメは2002年4月から開始して,OPはずっと「十二幻夢曲」を使用。『パイレーツ~』の第1作は2003年7月が初公開である。

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1 コメント

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64で風来のシレンが出たときに (gnety)
2008-02-01 03:26:10
64で風来のシレンが出たときに「これ、チョコボの不思議なダンジョンのパクリだ」と言っていた子供がいたという話を思い出しました。
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