確かな野党はどこにいる。
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憲法96条は憲法の改正について、両院の3分の2以上の賛成で発議し、その後、国民投票で過半数の賛成を得ると改正できる、と規定しています。
その憲法改悪の最後の砦、国民投票に関する法律の改正案については、まともな野党が結集して抵抗し、2018年から9国会にわたって採決を先延ばさせて、廃案にはできないものの継続審議にさせてきました。
ところが、自民、立憲民主両党は2021年5月6日、憲法改正国民投票の利便性を高める国民投票法改正案を修正し、CM規制や外国人寄付規制の検討を付則に明記することで合意したのです。
自民、立憲両党の幹事長、国対委員長が国会内で会談し、改正案の修正、今国会成立を盛り込んだ文書に署名し、同日の衆院憲法審査会で修正、可決され、11日にも衆院を通過し、今国会で成立する見通しだいうのです。
しかし、立憲側が提案して与党が丸呑みした修正案が、話にならないくらいおかしいんです。
通常の選挙を規制する公職選挙法では、テレビを使っての候補者・政党の宣伝は政見放送に限るなど、選挙の公平性が保たれてきました。
ところが、国民投票法ではテレビCMなどを使っての広報活動が投票2週間前までは全く規制されておらず、これでは資金潤沢な自民党などがめちゃくちゃCMを打つに決まってました。
そこで、その規制が問題になっていたのですが、今回の修正案では
「法施行後3年をめどに、検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる」
との付則を改正原案に盛っただけなんです。
これでは、
1 3年以内に憲法改正発議がなされたら、全く規制なしにCMなどでの宣伝活動がされてしまう
2 3年以内にどのような法制上の措置を取るか決まっていなくて、白紙委任になっている
のです。
あのですね。
「必要な法制上の措置」
があるなら、それを検討するのが法案審議でしょう?
その中身を検討しないで、法律だけ先に改正してしまうだなんて、言語道断ではないですか。
立憲民主党は、次の総選挙ではどうしても共闘しなければならない国民民主党が、国民投票法改正については自民党と同じくらい熱心なので気を使ったのかもしれませんが、こんなところでいきなり妥協をするのは護憲派良識的市民への裏切りです。
以上はこの法律の内容的・法律的におかしいところですが、政治的におかしいと思うのは、国民投票法を整備してしまったらいつでも憲法を変えられることになるが、それでいいのかってことなんです。
前述したとおり、憲法改正の発議ができるのは3分の2以上の議席を持った勢力ですが、これは今現在自公与党しかありえませんよね。
でも自民党が用意している改正案って、国民の人権行使を停止する緊急事態条項や、自衛隊の存在を公然と認める憲法9条改変など、とんでもない内容ですよ。
これは絶対に阻止しないといけない内容なのに、その最後の関門を開いてしまうだなんて、政治的闘争の方法としては愚の骨頂です。
2015年に集団的自衛権の行使を合法化しようとした安保法案にはあんなに反対しておいて、緊急事態条項や憲法9条改悪には道を開くのに協力するだなんて、立憲民主党はもう存在意義を失ったといってもいいでしょう。
「安倍首相が政権を握っている間の憲法改正は許さない」
だなんて、アホな抵抗の仕方をするから、安倍氏に
「もう辞めたんだから議論しろよ」
などと言われたときに反論もできなくなるんです。
2012年に作られた前述の自民党トンデモ改憲草案って、安倍氏が総理総裁に復活する前、自民党が野党で谷垣総裁だった時代に作られたことを忘れてはならないんです。
自民党が安倍氏以外も根っこから腐っているのは、菅政権を見たらわかることじゃないですか。
とにかく、改憲策動に対しては、あらゆる論点であらゆる場面で抵抗しまくるしかないのです。
そして、安倍政権に引き続き、菅政権もこのコロナ禍なのに、国会を一日たりとも延期せず、今の通常国会も6月中旬で終わってしまうつもりです。
そんなタイトなスケジュールの中、憲法改正だなんて不要不急なことをやってる場合ですか。
与党に対しても野党に対してもあきれるばかりです。
こんなことじゃあ、次の総選挙で失政だらけの自民党の議席をいくらも減らせませんよ。
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憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正案は、衆議院憲法審査会で、立憲民主党が求めていた国民投票の広告規制などについて修正を行ったうえで、自民・公明両党や立憲民主党などの賛成多数で可決されました。
国民投票法の改正案をめぐっては、立憲民主党が、国民投票の広告規制などについて「施行後3年をめどに法制上の措置を講じる」ことが改正案の付則に盛り込まれれば採決に応じる方針を示したことを受けて、自民党の二階幹事長と立憲民主党の福山幹事長が、6日午前、国会内で会談しました。
そして、立憲民主党の示した案に沿って修正したうえで、今の国会の会期内に成立させることで合意しました。
このあと衆議院憲法審査会で採決が行われ、改正案は修正が行われたうえ、自民・公明両党と立憲民主党、国民民主党の賛成多数で可決されました。
日本維新の会は、改正案に賛成した一方、修正には反対しました。
共産党は、いずれも反対しました。
改正案は、近く開かれる衆議院本会議で可決され、参議院に送られる運びで、平成30年に提出されて以来、およそ3年を経て成立する見込みとなりました。
自民 新藤元総務相「責任果たせたが通過点」
自民 細田衆院憲法審査会長「一歩前進」
立民 山花憲法調査会長「1つの成果」
維新 馬場幹事長「法案可決は当然のこと」
国民投票法改正案、今国会成立へ 衆院憲法審で可決
自民・立民が成立で合意
憲法改正の手続きを定める国民投票法改正案が6日の衆院憲法審査会で自民、公明、立憲民主各党などの賛成多数で可決した。立民が示した修正案を反映した。採決に先立ち自民党の二階俊博幹事長と立民の福山哲郎幹事長が国会内で会談し6月16日までの今国会の会期中に改正案を成立させると合意した。
修正案は立民が求めていた国民投票運動に関するCM規制への対応に言及する内容だった。「法施行後3年をめどに、検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる」との付則を改正原案に盛った。
自公と立民、国民民主党は改正の原案と修正を加えた案の両方に賛成した。日本維新の会は原案のみに賛成し、共産党は原案、修正を加えた案の両方に反対した。改正案は5月11日にも衆院本会議で採決し参院に送付する。
国民投票は投票日の14日前からテレビやラジオのCMに制限があるが、それより前に関しては規制がない。立民は資金力がある組織が大量にCMを流せば公平性を欠くと主張してきた。
二階氏は6日午前、国会内で維新の馬場伸幸幹事長と会談した。馬場氏は立民の修正案に関して「提案通り可決することに強く反対する」との文書を手渡した。
改正案は憲法改正の国民投票をする際に有権者の投票機会を増やすのが柱。すでに国政選や地方選で導入している公職選挙法の規定に国民投票もあわせる内容だ。
地域をまたぐ「共通投票所」を駅や商業施設に設置できるようにする。洋上投票や期日前投票を拡充する。親とともに投票所に入れる子どもの対象を幼児から18歳未満に広げる。
自公と維新などが2018年6月に国会に提出し、今国会まで8国会で継続審議となっていた。二階氏と福山氏が20年12月に、21年の通常国会で「何らかの結論を得る」と合意していた。
憲法は96条で改憲の手続きを定める。衆参両院の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成を得る必要があると規定する。
07年に成立した国民投票法はより詳しい手続きを示している。国会発議後、60日から180日以内に国民投票を実施すると明記している。14年の改正では投票できる年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に変更していた。
改正案の実質的な審議に入ったのは菅政権発足後の20年11月だった。自民党は改正案が成立すれば、本格的な改憲論議につながると期待する。今秋までに実施する衆院選に向けて各党が選挙公約などで改憲への姿勢を示す可能性がある。
菅義偉首相(自民党総裁)は3日に配信したビデオメッセージで改正案に関し「(改憲に向けた)最初の一歩として成立を目指していかなければならない」と主張した。
自民党はすでに自衛隊の憲法への明記や、大災害時に一時的に国の権限を強める緊急事態条項の創設など改憲4項目をまとめている。公明党は環境権やプライバシー権を必要に応じて憲法に追加する「加憲」の立場で改憲自体には積極的でない。
野党では維新や国民民主が改憲に前向きだ。立民や共産は改憲に慎重な姿勢を示す。
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改憲に対してはあらゆる場面で徹底抗戦すべき、本当にその通りです。
いちばん悪いのは国民主権を縮小し立憲主義を破壊し自民独裁を完成させるために改憲したくてしかたがない自民、公明、そしてそれに協力する維新、国民民主ですが、そうさせないという意思表示が立憲民主党に弱いのが残念です。
立憲民主党が反対票を投じても棄権しても成立するのだから、できれば反対票を投じるべきだし、それができないならせめて採決を棄権してほしいと思っています。
そういう気持ちで私も記事を書きました。(URL欄にリンク)
でも、付則を付けなくても、現在の国会の状況では賛成多数で通過します。
どのようにすれば良かったのでしょうか。
アベノムサクとアベノグサクとアベノゲサクで、アバノパンデミックを招き、このまま行くと選挙で負けるとなれば、また、内閣も国民もほっぽり出し、あ、国民は最初っからほっぽりっぱなしか、と言うわけで、正面から向き合うことにならないかも知れませんが、「安倍氏が何か言ったら、国民はコロナを招いた安倍氏を思い出して、自民党負けるよ」って言いたいと思います。
国賓招いてコロナも招き、国賓来ないがコロナは来た、国賓招いて海警も招いたのは安倍氏です。
リベラルブログの老舗にして旗頭なので頑張ってください!
村野瀬さんからは立民に反対できないならせめて棄権をというご意見が出て、池田さんからは反対してもどうせ成立するのではないかとご指摘がありました。
でも、僕は立民が次の政権を狙うなら筋を通すのが一番大事なので、成立しようがしまいが反対してよかったと思っています。
3年後に実現するかしないかわからない付則をつけるという妥協より、3年以内に政権を奪取して、今回成立した法律を再改正する、という意気込みを見せてほしいと思います。