親愛なるマーティ君へ:
謹啓、私は、君の私の娘と結婚したいとの申し出を拒絶したあの日から、後悔の念で毎夜眠れません。 どうぞ失礼を赦して忘れて下さい。
私は君がインディアンで、刺青があり、鼻にピアスをしていることを気にし過ぎていました。 オートバイを暴走させることがそれほど危険でないことも分かりました。 君がまだ一度も職業についたことがないという点をあれほど嫌うべきではありませんでした。
公園の橋の下で暮らす人たちにも立派な人がいると確信するようにもなりました。 私の18歳の娘は、 全額奨学金を得てハーバード大学に入れるという幸運を捨てても、君と結婚したいと言うのです。 勉強したからといって、人生のすべてが分かるわけではありませんから。
私は、自分がどれほど時代遅れな人間か、自覚していませんでした。 私は間違っていました。 愚かでした。 私は今、 ようやく正気を取り戻し、君が私の娘と結婚することを許し、心から祝福します。 敬具。
君の未来の義父より。
追伸: ロッタリーに当たったそうでおめでとう。
( 注: ロッタリーは日本の宝くじとは少々違うが、当たると日本円で数十億円も貰えることは珍しくない。 この小噺は、 落語と同じで、最後の追伸を読んだ瞬間、すべてが理解できて笑えるという構成。 米国人が 「 金が万能 」 と考える事への皮肉か )
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