腹足綱後鰓目無楯亜目

NovelsM@ster『765プロに雨は降らない』シリーズをつくっているレインマンPの蛇足的ブログです。

でも最近は煙草高いから、作業中はECHOを吸ってるんだぜ

2010年01月18日 23時44分43秒 | 雨は降らない
レインマンPが小学生の時の話。

近所に住んでた同い年のてっちゃんが遊びの誘いに来た。
なんだかいつもと様子が違う。僕の両親を避けるようにして、外に連れ出すと、声をひそめて言った。
「ねぇ、ジュース・・・飲みたくない?」

なんだろう。そりゃ飲ませてくれるなら、ありがたくいただくが。
訝しむ僕を引っ張って、コソコソと向かった先は、近所の自動販売機。
見ると、ジュースを買うボタンのランプが付いている。

話を聞いてみると、誰かが自販機にお金を入れて、そのままになっているのを『発見』したそうで、『特別に』僕にも飲ませてやろう、というわけだ。
何のことはない。つまり、一人でそんな『悪いこと』をする勇気がなくて、手近なところで共犯者を仕立てようとしたのだろう。
その辺は見え透いてたし、そんなにたいしたことでもない、と感じた僕は、さっさと『アンバサ』のボタンを押して、二人で飲んだのだった。

時は移り、中学生になった僕は、てっちゃんと遊ぶこともなくなり、すっかり疎遠になっていた。
ある日、たまたま帰り道が一緒になり、たわいもない話をしながら帰ったのだが、てっちゃんがふと内緒話でもするように、
「昔、二人でこっそりアンバサ飲んだよなぁ」

これを聞いて、わりとシニカルな中学生だった僕は、(こいつ、あれを幼い日の大冒険みたいに思ってんのかよー)と思うと同時に、ちょっとうらやましかった。こいつ、ひょっとして僕より人生楽しんでないか?

なんとなく焦りを感じたのだろうか。つい、言ってしまっていた。
「なぁ・・・煙草とか、吸ってみねぇ?」

てっちゃんを見張り役にして、自販機で煙草とライターを買って、竹やぶの中で二人で吸った。「二つ出てくるから、分け易い」という理由で、買ったのはショートホープ。
それを、今でも吸い続けている。

そんなことを、今日職場からの帰り道で思い出した。
ここに書いたのは、なーんとなく、今ノベマスなんかつくってる自分に通じる最初のポイントだった気がするから。
結果、えらくひねくれた大人が出来上がってしまったような気もするのだけれど。
中二病ってやたら言うけれど、これもそうなのかしらん。
ま、僕には中二病的な話は無理だな、こりゃ。

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