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雨雲日和

気が付けばすっかり大泉洋とCUEに乗っ取られた、一応ヴィジュアル系や日々の出来事を綴るblogです。

カムカムミニキーナ「フロシキ」感想文

2006年05月07日 22時41分16秒 | 演劇・舞台
カムカムミニキーナ オフィシャルサイト

TBSの夜中の番組で「越前牛乳」という作品の一部が流れ、面白そうだなと思い行ってきました。

で、見てきました。5月6日昼の部でした。
面白かったですね~。
特に八嶋智人さんのハイテンションな切れた芝居はいいね。
って言うか、凄い存在感あり過ぎ(笑)
あと山崎樹範さんの芝居も良かったです。
そう言えば、両方共ツッコミ役だな(八嶋さんは高速ボケもしてたが)

物語としては、最初に出てきたアキと主役のハルの関係がいまひとつ掴めなくて
途中まで「???」という感じだったけど、解ったあとは感動でしたね。
基本的にはずーっと笑ってました。ずーっと爆笑してました。
とにかく基本的にテンションが高くて、気持ちよく笑えました。
でも、最後のシーンは泣けましたね。
アキがお父さんと再会するシーンではなく、その後のハルの台詞に。
「一番風呂をあなたの為に、私がお風呂を沸かすから」というような台詞で
だーっと泣けましたね(細かい台詞は記憶が曖昧だけど)
何と言うか、結局この宮本春という女性にとっての幸せは
銀幕の女優になることでも、常夏の島で優雅に暮らすことでもなく、
愛する人の為に湯を沸かし、お風呂に浸かってもらうことだったんだなと。
時代に翻弄されて、絶望も希望も栄枯盛衰も味わったけれども、
一番の幸せの根本は、他でもないお風呂だったんだな~と。
台詞は映画のワンシーンと言う設定だけど、その泡沫の夢がそこにはあった。
そう思ったら、ひたすら泣けてきました。
その場で大感動という訳ではなく、後からじんわり感動が来ると言う感じでした。

いや~、面白かったです。是非、又見に行きたいです。
次は「ピロシキ」という今回の「フロシキ」の続編のようです。
八嶋さんと山崎さんが出ないというのが、ちょっと迷いどころですが…
日程の都合がついたら見に行きたいと思います。
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日本とデンマークの違いなのか??

2005年12月18日 23時59分29秒 | 演劇・舞台
ウーエン・ウ・ウースト オフィシャルサイト

ストーリーは、まぁ私好みのものでした。
ダンスもまぁ面白かったし、歌もいいとは思う。
なんだけど、う~ん、いまひとつまとまってないというか、ストーリー展開が唐突な感じがしますね。
最後まで物語に入り込めなかった。そこが凄く残念。
音尾さんと安田さんは凄く良かった。
特に安田さんは良かったなぁ…いや、不満に思うところもあるけど、
安田さんそのものは凄く良かったと思う。
以下、ネタバレの為、黒文字&小文字で書きます。


音尾琢真が主役でしたね。いや、この中の演戯担当だから、それはそうなんだけど。
途中ダンスもしてて、いや、鮮やかなダンスでしたよ~。人間臭いいい役でした。
で、安田顕は月と隠者の役。この演戯が良かった。
実は私は月の芝居で凄く引き込まれた。コンプレックスの塊のような月。
隠者も頑固なんだけど、缶ビールロボットとの差が出てて良かった。
何か凄い惹き付ける芝居でよかったんだ。
けど…う~ん、月の格好がなぁ…あれはギャグとしか言いようが無いな…
だって月、そのまんま、そのものという感じの格好だったんだもの。
え~っと、どうでしょうファンの方はミスタームーンライトを想像して下さい。
あれの、黄色じゃなく金のゴージャス版という感じの格好でした。
アレが向こうでは前衛的でいいのかも知れないけど、日本であれはギャグなんだよ…
いや、所々ギャグも盛り込まれていたし、そういう演出はいいんだけど、
最後のロボ女神との再会シーンであの月はギャグにしか映らない…
しかも、あのシーンはけっこう泣けるシーンにもなるのに、あの衣装で感動半減。
つーか、月の大小変化するって、満月の大きさが大きくなるってことじゃないだろうが!(苦笑)
なんだろう、その月の満ち欠けを真丸の月の大きさではなく、もっと違う表現はなかったのかなぁと。
もう少し普通な感じの格好で、洋服の中の黒と金の部分の対比で表現するとか。
ああいういかにも『月』というより、抽象的・象徴的な月の格好の方が良かったな。

あと、不満なのは…これは今思ったことなのでアンケートには書けなかったんだけど
(ちなみに月の衣装で感動半減はアンケートに書きましたよ。余りに惜しいから)
東のロボット神殿に向かう旅そのものが描かれていないことが不満かな。
セリフだけで「大変な旅だった」とか言われても今ひとつピンとこなかったんだ。
セリフだけで旅を終わらせても…う~ん、という感じで。
やっぱ、多少なりその過程を書いてもらった方が「ああ、冒険したんだ」という感じがしていいと思う。
確か、旅のセリフ前に村娘2人が歌うところがあった記憶があるので、
そこで舞台上では旅の色々な過程をダイジェストで演じるというのも有りかな?
せっかく勧善懲悪の冒険物語なんだから、その辺は描いて欲しいよなぁ~。

時々、安田さんが何故あの役?何故出番が少ない?!みたいな言葉を見るけど、
私は何故安田さんが月・隠者に選ばれたの何となく解る気がする。
多分、声で選ばれたんだと思う。
安田さんの声は低くて、舞台用の発声だとどこか威厳を湛えた感じがするんだよね。
だから、月はいわば天空から人を見つめる人もロボットも超越した存在。
マザコンだったり高所恐怖症だったりコンプレクスの塊ではあるが、
ハンスやクリスチャンにアドバイスを与える存在。
それにはやっぱ高い声よりも低く威厳のある声の方がいいと思う。
又、隠者もかつては数々のロボットを作った天才であり、天才であるが故に
ロボット独裁後人から恨まれた缶ビールロボットだけが相棒の孤高の存在。
やっぱここも甲高い声ではなく、どこか天才であり世捨て人である凄みが必要。
そう考えると、やっぱ安田さんが適任だと思う。
まぁ、出番そのものはハンスと比べると格段に減りますが、全ての物語の
きっかけになる役と考えれば、けっこう美味しいのかも知れないな。


ま、更に練り上げられた1月の本公演を楽しみにしています!

ああ、そうそう、グッズは一応パンフだけ買いました。
だって出演者が余りに多くて、誰が何の役なんだかさっぱり解らなかったし。
でも、他のTシャツやバッグは買いませんでした。
デザインが好みじゃなかったので。
あの舞台のイメージだと、ラップやダンスはあるけど、やっぱベースは幻想的な
月や幾何学的なデザインとかそういうのを創造していたんだけど、
並んでたデザインがウーエン・イ・ウーストのHIP HOP調や80'sロック風のロゴでした。
う~ん、決して嫌いじゃないんだけど、かと言って好きでもなく、
増してや舞台のイメージとして求めていたデザインと大幅に違うというの感じでした。
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第14帝國の終演

2005年12月03日 23時59分06秒 | 演劇・舞台
ニュース速報 - 第14帝國 楠本柊生帝國元帥 Official Site 帝都第1放送

日程の関係で行けないものの、アラスタの動向は気になっていた。
おとついのWaiveのライブで会った大阪の友人と今回のアラスタの話をし、
演劇サイドからはどんな役者さんが出演するのか気になっていたし、
とりあえず、まずは第14帝國のオフィシャルの方ものぞいてみるかな、と行ってみた。

第14帝國のオフィシャルサイトが忽然と無くなっていた。

いや、ファンサイトが数ヶ月ぶりに行ったら無くなってるなんてことはザラだが、
オフィシャルサイトがなくなってるということはまずない(イベント除く)
慌てて元帥のオフィシャルサイト(帝都第1放送)に向かった。

帝都第1放送のニュース速報にあったのは、第14帝國の終わりを告げる記事だった。

正直、まだ頭の中がパニック状態で、話の整理もなにもついてない状態でこれ書いてます。
私はライヒスリッターVol24とライヒスリッターSTAGEしか見れてないような人間ですが、
楠本柊生帝國元帥、そしてライヒスリッターが作る舞台が大好きでした。
もう、あのシリアスでおバカな舞台がもう見れないのが非常に残念です。

まぁ、噂はあったけどね。式典1~3を再演したライヒスリッターSTAGEにナンバーが
付いていなかったり、最近個人の活動が活発になったりでね。
特に元帥が色々な人とのコラボレーション舞台が主になってきたりしてるのがね。

でも、まぁ、仕方なかったのかな…という気もします。
幻想論の弱点は、誰も死なない…死んでも生き返って普通に居る帝國の世界。
きっとそんな風に第14帝國がまた始まる日を、心のどこかで祈ってます。
この先、更に凄い活動があるらしいので、それに期待しつつ…やっぱ寂しいな。
とりあえず、お疲れ様でしたというのが、この場合正しいのだろうか?
何かよく解らない状態だ。

ちなみに凄い活動とは、やはりニュース速報にあったアニメ・岩窟王の実写化(?)…なのか?
まぁ、詳細が発表されないとよく解らないんだけどね、これまた。
とりあえずPENICILLINのHAKUEIさんが出演するらしいけどね。



ありがとう、楽しかったよ、またね、とりあえずお疲れ様。

さようなら、第14帝國。
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525600の旅の跡

2005年07月27日 01時15分33秒 | 演劇・舞台
ミュージカルワンダーランド

いや~、COMPOSER浜松公演帰りに寄った本屋で、見た瞬間に購入してしまいました。
無論、私の目当ては我が生涯愛すべきミュージカル「Rent」ですよ。
「20世紀の傑作ミュージカル50」というコーナーに選ばれています。
しかも「20世紀のミュージカル史における最重要演目3本」に選ばれてました。
RENTHEADS(熱狂的Rentファンのこと)としては、これ以上嬉しい扱いはないね!

…いや、いまだ本場ブロードウェーでのRentを見ていない私が
RENTHEADSと言えるか否かは微妙なところではあるんだが(苦笑)

一応前々からは知って居たのですが、Rentの映画版がこの秋公開されるようです。
監督はクリス・コロンバス氏。代表作としては「ハリーポッターと賢者の石」
「ハリーポッターと秘密の部屋」「ホームアローン」「ホームアローン2」
「ミセス ダウト」のある、けっこう有名な監督さんです。
この方が、10年前のオリジナルキャストをほぼ全員揃えて作るんだから、凄い。
マーク役のアンソニー・ラップ氏は、GALAコンサートで見た事があります。
う~ん、非常に楽しみだ!単館上映でいいからやって欲しいね!!


この本見てると、本当にミュージカルを見に行きたくなる。
「WE WILL ROCK YOU」「キャッツ」「オペラ座の怪人」…他にも沢山。
劇団四季は高いのが難点だけど、見に行きたいな~。
あと「WE WILL ROCK YOU」もQueen好きだから見に行きたいな…
この本を読んで、今、11月に山本耕史と上原たか子が出演する
「リトルショップオブホラーズ」を見に行こうか本気で悩んでいます(苦笑)
将来は金貯めてブロードウェーとウエストエンドへ観劇旅行に行きたいね。
って言うか、RentJapanをまたやって欲しいなぁ…

あと、最近流行のカタログミュージカル(固有のミュージシャンの曲で構成する
ミュージカル)を私の好きなバンドで作れないかな~などと、妄想しております(笑)
とりあえず、創り易そうなPIERROTとPlasticTreeで考えてます(笑)
ふと思ったんだけど、アラスタもPsycho le cemuのカタログミュージカルって
言ってもいいかもね。Psycho le cemuと出演バンドのね。


ところで、最後の方に日本におけるミュージカル年表みたいなのがあるのだが、
そこにあった、2つの文章にちょっとおったまげるのがあった。
劇団四季だ宝塚だ宮本亜門だレミゼだ並んでいる中で燦然と輝く…
漫画「美少女戦士セーラームーン」ミュージカル化
ゲーム・アニメから派生した「サクラ大戦」シリーズが始まる
…いいのか、日本のミュージカル史!(笑)
でも、まぁ、この2つのミュージカルがあってこそ、その後幾つものアニメが
ミュージカル化され、今年のテニスの王子様のミュージカル
BLEACHのミュージカルがあるんだろうね。
そう考えると、やっぱミュージカル史的には重要な出来事なんだろうなぁ。
こういうアニメ・漫画なんかのオタカルチャーと何でも
結びついてしまうところに、何とも日本らしさというものを感じたりした(苦笑)
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ボーダレスコラボレーション舞台(感想編)

2005年06月15日 23時59分43秒 | 演劇・舞台
あらすじ長!
いや、これでも頑張ってまとめたんだよ~。
やっぱあっちこっちに伏線があって、それを受けて曲があるから、長くなるんだよ、どうしても。

でもね、滅茶苦茶なんだけど、書いてて楽しい(笑)
演奏は「彼女と古時計」「妖怪人間ベムのテーマ」「ムーディストのテーマ?」を除いて
全編ガーゴイルの楽器隊の演奏。これが迫力あってカッコイイ!
劇愛と春夏秋冬、MEGATRONはYURAサマヴォーカル。
彼女と古時計とムーディストのテーマ?は最鋭輝の弾き語り。
Gargoyleの曲は当然ヴォーカルのKIBAさん。
他は小悪魔達(てんてん、マコト、涼平)が歌ってました。

個人的には、この小悪魔達が並んでいると『良い子・悪い子・普通の子』みたいで可愛かった(笑)
ちなみに、良い子・涼平、悪い子・てんてん、普通の子・マコト(笑)
役者舞台はお化けになって踊ったり、殺陣をやったりと大活躍でした。
特に殺陣はアクションクラブの2人の見せ場ですね。
にしても、なすびと志の吉をどうやるか、と思ったら、物凄い荒業で来ましたね~。
ここの強引さは元帥のお得意とするところでもあり、魅力なんだよね。
しかも、各楽曲がキチンとストーリーに乗っ取ってる上に、伏線もきちんと消化されていて。
この辺は流石の一言!

元帥の作る世界が楽しいのは、役者ありきの世界ってところだと思う。
先に出る人間が決まって、その人間が芝居の中でもキャラクターがそのまんま存在しつつ、
架空のキャラクターになっていく、というのが最大の魅力だと思う。
一番その色が出ていたのがなすびだと思う。
だって、ランプの魔人なのに、懸賞生活してるんだよ(大笑)
なすびのまんま物語で存在してるからね!当選の舞までしてさ(笑)

で、皆少しずつ小ネタ用意してたりしてたな~。アドリブ満載の千秋楽。
アラスタ号が事故って3000円で示談になったこととか(安!)
名古屋→東京でバスの運転手が寝てたりとか、デスノートに「運転手」と書こうとしてたり、
志の吉の小噺とか、なすびがツボの中に
Gargoyleのデビューにあたってのとんでもない話や、KuRtの7月のO-WestライブでKIBA様に席を用意するとか、
KIBA様がアラスタで知り合ったKuRt、ドレミ團、彩冷える、Gargoyleで対バンを提案とか。
ああ、あと今までシークレットになってたカラカサオバケの正体が最終日で明らかになりましたね。
ちなみに、第14帝國の秋山祐少佐でした。

泣いたのは…やっぱYURAサマの世界が消えるところかな。
皆が一言ずつ挨拶するんだけど、KIBAの言葉がやはり、ジーンと来ました。


で、千秋楽という訳でアンコールでYURAサマの挨拶があったんだけど、
何か泣くまいとして業と手をぶらぶらしているのが印象的でした。
で、最後出演者1人1人がYURAサマに花を渡してたんだけど、小悪魔達が泣いてたのが印象に残ってます。
特にマコトが、花と一緒にコメント言おうとした時、既に涙声だったじゃらね。
他の出演者達はベテランというか、涙は見せなかったんだけど、
この3人は初めてのお芝居ということもあってか、やっぱプレッシャーもあったんだろうね。
あと印象に残ってるのはなすびの「今度はドラム叩いてるところを見せて下さい」かな。
あの時は笑ったけど、今となっては
「Psycho le cemuとしてのステージ待ってます」って意味合いもあったのかな?と思ってます。

最後に花を渡したのはKIBAさんだったんだけど、この言葉が又印象的でした。
「ユラ様が旗を振って、こうして22人の仲間とスタッフが集まりました。またユラ様が旗を振れば、
僕ら全員集まります。でもその前に、彼には、帰る場所があるから」
「帰る場所がある」それは今回の舞台のテーマでもあったし、
YURAサマの母体・Psycho le cemuがこんな現状だからこそ重みのある言葉だと思いました。

いや~、版権・映像権等の問題もあってか、DVD化されないのが非常に残念!
でも、1~2年後くらいに1度、こういう舞台をやって欲しいですね。
凄い楽しかったし。

まぁ、まずはその前にKuRt、ドレミ團、彩冷える、Gargoyleでの対バンだな(笑)
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ボーダレスコラボレーション舞台(あらすじ編)

2005年06月15日 23時50分27秒 | 演劇・舞台
アラジンとスターオーシャンの秘宝

千秋楽見て来ました。
いや~、楽しかったし、面白かった。
決して完成された演劇・舞台ではないけど、それが楽しい。
どちらかと言うと、ROCKミュージカルのような感じでしたね。
配役は後程まとめますので、まずはあらすじ。
()はその時演奏された曲です。
でby××と表記のないものはPsycho le cemuの楽曲です。


オープニングフィルム(浪漫飛行)


元帥・YURAサマ・メタルの3人は一週間後に控えた舞台のリハーサルをしていた(劇愛メリーゴーランド)
しかし、何故か後にはお化けの団体が踊る。
リハーサルを終えると、皆それぞれ本業の元へと向う。
YURAサマは銀河警察警視総監として、神風ギャング団・Gargoyleを追う(神風ギャング団by Gargoyle)
しかし、最強を誇るGargoyleの前に銀河警察隊は敗北を記す。
そして、「一番大切なものを奪ってやる!」と言われたYURAサマは、
GargoyleリーダーKIBAの牙に仕込まれたサソリの毒を喰らい、倒れる。

YURAサマから電話を受け取った楠本柊生帝國元帥は第14帝國の舞台の本番直前。
電話口で「元帥の後にお化けが見えた」といわれるものの
「いいじゃないか、ギャラも弁当代も要らないし」と明るく笑う。
そして、第14帝國の本番を迎え、オンブラッタ(式典で必ず行なうフラッグパフォーマンス)を行なうも、
リッター(劇団員)達は何故かお化けになっていた。

元帥から電話を受け取った吉田メタルは劇団☆新感線の本番直前だった。
電話口で「リッターがお化けになった」といわれるものの
「いいじゃないか、ギャラも弁当代も要らないし」と明るく笑う。
そして、新感線の舞台の新ネタとしてジャグリングに代わり、風船の芸を見せる。
しかし、何故か劇団員はお化けたちに代わっていた。

サソリの毒に倒れるYURAサマの元にメタルから電話が入る。
そして、ほぼ同時に元帥からも電話が入る。
息も絶え絶えで「いつものファミレスで」と永滝隊員に伝言を頼み、意識を失う。

ファミレスで一連のお化けのことをコーヒーを飲みながら話し合うも、解決の糸口は見えてこなかった。
YURAサマのもとにスターオーシャンの秘宝は存在し、
エクスカリバーは懸賞プレゼントとして出してしまった後だったことから
ガーゴイルの言った一番大切なものは仲間か?という結論になりかかっていた。
そこに、半妖半人のネズミ男が現れ「なら私が解決法をお教えしましょう」とYURAサマたちを誘い出す。
YURAサマ、元帥、メタルはネズミ男の手招きのまま、いったんもめんに乗り、お化けの世界へと向うのだった。

小悪魔のマコト、涼平、てんてんの三人は「早くメジャーになりたい」と歌うインディーズ(妖怪人間ベムのテーマ)
そこにKIBAが現れ、メジャーの厳しさを教えてやろう、と小悪魔達を誘い出し、自分の配下にした。

お化けの世界に着いた一行は、鬼太郎、ぬりかべ、子泣きじじい、唐傘お化けに出会う。
そして、そのお化けたちが連れていたのは古今亭志の吉と最鋭輝だった(ムーディストのテーマ?)
古今亭しの吉は馬琴全集を、最鋭輝は豹柄ブーツという大切なものを奪われて、この世界に来たそうだ。
しかし、一行の奪われたものは舞台のパンフに書いた大切なものと異なっていた
ちなみに、メタル:DVDレコーダー、元帥:失念、YURAサマ:世界だった。
お化け達もKIBA大王に苦しめられていたので、
KIBA大王を倒す鍵となる魔法のランプを取り出せる者を探していたのだった。
そこで、元帥は幻創論の力により、YURAサマをランプのもとへと飛ばすのだった。

しかし、何故か辿り着いたのはランプの中だった。
ランプの中ではランプの魔人・なすびが魔法グッズを懸賞で当てて生活をしていた。
その中にはDEATH NOTEやハーメルンの笛、サイコが出したエクスカリバーもあった。
しかし、ランプの中ではどうしようもなく、YURAサマは再び元の場所へと戻ってくるのだった。

その頃、小悪魔達はKIBA大王からメジャーへの苦難というありがたい話しを聞いていた。
そこにネズミ男が現れ「彼こそ時の洞窟に入り、ランプを持ち出せる者」とYURAサマを紹介する。
しかし「欲しいものは自分で手に入れる」とKIBA大王に一蹴されたばかりか、小悪魔達にもバカにされる。

お化け達の家に泊まることになった一行はYURAサマからスターオーシャン秘宝の話しを聞く。
スターオーシャンの秘宝は賢者の石であり、それをもつ者を世界の中心にする力を持つものだった。
午前3時になってもYURAサマは何故か寝付けなく、そのまま夜を明かすことにした(午前3時星降る夜by KuRt)

朝を迎えた一行は皆で話し合い、時の支配者しか入れず、
中には理想郷があり恥ずかしい思いをする時の洞窟へYURAサマを送り出すことにする(彼女と古時計)
YURAサマは大時計の形をした時の洞窟に入り、
Psycho le cemu最初の演目・理想郷旅行-過去の世界を経験する。
気が付くとYURAサマは眠っており、手には魔法のランプがあった。
出てきたランプの魔人に願いをかなえてもらおうとするも、3つは言葉のやりとりで理不尽に消化されてしまった。
そこで、元帥の提案でYURAサマをユラユラ帝國の王子にしたてて、お姫様に求婚目当てで潜入することにした。
そしてパレードを組んで城に入るも、KIBAにランプを奪われて捕まってしまう。
牢に閉じ込められたYURAサマ達は小悪魔達に何度もヤスリを没収されながらも何とか脱獄に成功する。

小悪魔達はKIBA大王の前に失態を詫びる。
しかし、KIBA大王は新たな悪巧みをランプの魔人に命ずる。
それは、YURAサマ達をランプに閉じ込め、お化け達に国を作らせるというものだった。

脱獄に成功したYURAサマ達の前にランプの魔人が現れた。
ランプの魔人は出口に案内すると言い、笛を吹き始めた。
YURAサマ達は笛の音に誘われるがままに、ランプの中に閉じ込めてしまう(ハーメルンbyドレミ團)
そして、ランプの魔人は人間の代わりに宇宙人たちを連れたお化け達の前に現れ、
国を作るように悪の知恵を授ける(ゴシックパーティースピードセッションby彩冷える)
「国を作るならば、他の国は滅ぼしてしまえ」
悪の知恵を授けられらお化け達は、KIBA大王に洗脳されてしまう(ガキ帝国by Gargoyle)

ランプに閉じ込められたYURAサマ達は何とか出れないかと、幻創論や壁叩きを繰り返すが効果はない。
KIBA大王とランプの魔人はそれを眺めて笑っている。
YURAサマはランプの中にエクスカリバーがあることを思い出し、探しだし、
ランプの壁を切り裂き、ランプから脱出に成功した(murder・deth・kill)
しかし、そこに待ち構えていたのはKIBA大王に洗脳されたお化け達の攻撃だった(BeastBurst by Gargoyle)
「何があってもYURAサマをる!」と言った元帥とメタルに向けてKIBA大王は、
YURAサマはサソリの毒にやられていることを告げる。
KIBA大王の言葉をまやかしとし、それでも現実に戻ろうとする一行に
「その世界は楽しいの?」とお化け達は問い掛け、攻撃してくる(グロテスク)
混乱の最中、元帥がこの世界はスターオーシャンの秘宝によってYURAサマが作り出したものだと気づく。
YURAサマは世界の中心になったのではなく、YURAサマ中心の世界を作り出したのだ。
そして、奪われた大切なものは現実の世界だったことに気づく。
YURAサマは幻の世界を壊すために、スターオーシャンの秘宝を
エクスカリバーで壊そうとするが、お化け達が阻止にかかる。
しかし、お化け達を振り切って、YURAサマはスターオーシャンの秘宝を破壊した(聖~excalibur~剣)

スターオーシャンの秘宝を壊されたこのにより、幻の世界は崩壊する。
KIBA大王、ランプの魔人、幻の世界の元帥とメタルはそれぞれYURAサマにお別れを言う。
「お前の作った世界は楽しすぎた。でも、お前には帰らなくちゃならない場所があるんだな」
KIBA大王がそう告げ、YURAサマの世界から去った。

現実世界ではYURAサマの訃報を受けて、永滝隊員の司会によりお別れ会が開かれていた。
線香代わりにサイリウムを手向けていると、突如YURAサマが目を覚ました。
「元帥、俺死んでる間に面白い経験したんですわ。これ一週間後の舞台のネタになりませんか?」
「何を言うんだ、今日がその本番当日だぞ」
そう、今日はコラボレーション舞台初日。YURAサマの死を受けて急遽お別れ会をしていたのだった。
YURAサマはお別れ会に集まったファンに向って言う。
「この面白い経験を春…夏…秋…冬?まぁいつか必ずお目にかけたいと思います!」(春夏秋冬)

エンディングフィルム(浪漫飛行)
 
アンコール・MEGATRON(UpperVer)
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COMPOSER~困惑派になる為の7つのメモ あとがき・参考文献~

2005年05月18日 01時39分44秒 | 演劇・舞台
さて、ベートーベンを巡る人々をメインに触れて来たこの短期連載
「COMPOSER~困惑派になる為の7つのメモ~」でしたが、一応一通り人物関係は出来たと思います。
もし、この記事を最初に見て「なんじゃらほい?」と思った方は、
カテゴリーを演劇・舞台に絞って見てください。

やはりこういう調べものはやってて楽しい。
中学時代、歴史研究部でモーツアルトを調べた時のことを思い出しましたよ(笑)
学内でも他を寄せ付けないヲタク部として知られていた部活です(笑)
あの時は「モーツアルト辞典」なんてものにお世話になりました。
モーツアルト辞典というのは凄い代物でした。
作曲の曲についての成り立ち、エピソード、関連人物等詳細に載っていました。
記憶が確かなら5cmくらいあったかな、厚さ。
ちなみに、ベートーベン辞典、シューベルト辞典なんてのもあるんだよ。

私は20日の金曜日の舞台を見ます。
さて、今回取り上げたエピソードのうちどれが出てくるのか大変楽しみです。

え?肝心の楽曲の方はどうかって?
う~ん、音楽を言葉で語るのも野暮ってもんで…
と言うと、だったらお前がヴィジュアル系語ってるのは何なんだ?ということになるな(苦笑)
と言うわけで、次は細々と楽曲面について語らっていこうかなと思います。
ぶっちゃけ、暇つぶしに(笑)しかも、出て来る曲は(現段階で)ヤマを張ってるので、さて当たるかな??
まぁ、明日見たらヤマもへったくれもないんだけどさ(苦笑)

何か「試験に出るどうでしょう~ベートベン編」みたいになってきたな(苦笑)


参考文献

音楽之友社 まんが音楽史 Vol.1~3
音楽之友社 まんが作曲家物語 Vol.2 W.A.モーツァルト 神が選んだ天才児
音楽之友社 まんが作曲家物語 Vol.3 ベートーベン 英雄の魂
音楽之友社 まんが作曲家物語 Vol.4 シューベルト 野辺の歌人
音楽之友社 まんが作曲家物語 Vol.5 ショパン 愛のピアノ詩人
音楽之友社 まんが作曲家物語 Vol.6 WRワーグナー 革命と救済
学習漫画 世界の伝記 集英社版(8) ベートーベン 楽聖とよばれた大作曲家
学習漫画 世界の伝記 集英社版(15)モーツァルト~神童とよばれた天才作曲家
映画 アマデウス
ウィキペディア
その他クラシックファン・ベートーベンファンの方々のHP

(文字ばかりの本も内容が密ですが、流れを捉えたいなら学習漫画の方がお勧めです。
 特に、音楽之友社出版のまんが音楽史、まんが作曲家シリーズは絵も洒落てて、
 内容も適度にマニアックで面白いのでお勧めです。ただ20年近く前の本なので
 大型書店でもお取寄せか、大きな図書館に行かないと置いていないのが難点です。
 オペラに興味持った方は、同系列の「まんがオペラシリーズ」もお勧めです)
コメント (1)
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COMPOSER~困惑派になる為の7つのメモ その7-2~

2005年05月18日 01時01分18秒 | 演劇・舞台
いよいよ明日、と言うか明けて今日から東京公演がスタートですね。
ある意味タイミング良く終了まで持ってこれたかな?
いや、途中すっかりPIERROTモード全開になって止まったってことも大きいんだけどね(苦笑)

そんな訳で、後半は今回のテーマでもある「家族愛」にちなんで血のつながった家族について。
主軸とあって、今回は激長なんで、覚悟して読んでください(苦笑)


後半編~永久家族の見た現実~

ベートーベンが生まれた当時、お祖父さんはまだ生きていた。
このお祖父さんの名前が「ルートビッヒ」といい、ベートーベンはこのお祖父さんにちなんで付けられた。
という訳で、ベートーベン自身は正確に言うと「ルートビッヒ二世」という感じになる。
このお祖父さんは宮廷音楽家で、歌手から楽団長にまでなった人物である。
楽団長になるくらいですから、音楽的センスも人徳もあったんだろうな。
ベートーベンはこの心やさしく立派なお祖父さんが大好きだった。
ベートーベンは祖父・ルートビッヒを一生涯尊敬し続けた。
このことは晩年、家に祖父・ルートビッヒの肖像画を取寄せたことからも解ります。

お祖父さんが亡くなった後、ベートーベン家は没落の一途を辿ります。
その原因を作ったのがお父さんのヨハンだった。
お父さんはお酒が大好きで家にあるお金を全てお酒に変えてしまったと伝えられている。
常にお酒が入ってるということは、当然仕事なんて出来るわけ無いから、収入はない。
この(ぶっちゃけて言うと)アルコール依存症の父親のせいで、家は貧窮を極めるのだった。
しかし、これがベートーベンが本格的にピアノに取り組むきっかけになるんだから、運命とは何とも数奇なもの。
お酒(を買うお金)が欲しいヨハンが目をつけたのは、
当時我流とは言え、メキメキと上達していったベートーベンのピアノだった。
「本格的にレッスンすれば、第二のモーツアルトになれるだろう」
そう踏んだヨハンはベートーベンにピアノのレッスンをするのだった。
ちなみに、ヨハン自身も宮廷歌手だったので、一通りの音楽の心得はあるのだった。
しかし、この酒飲み親父のレッスンが無茶苦茶厳しかったのだ。
まぁ、常に酒入ってるというのもあってか、殴る蹴るは当たり前で、
時には真夜中に酒場から帰ってきてそのままレッスンなんてこともあった。
よく近所から苦情が出なかったものだ(そういう問題ではない)
そんな努力も実り、5歳で演奏会を開き大評判を得たのでした。
後に教会のパイプオルガン奏者という職を得るも、その金も又父によってお酒に変えらしまいました。

そんな幼少期を支えたのが母と当時ピアノのレッスンをしてくれた先生と、
一生涯の親友となるブロイニング家の人々でした。
特にしっかりもののお母さんの存在は大きく、一家を支える精神的な柱となっていました。
ベートーベンはこの逆境を乗り越える強さはお母さんに似たのではないかと思われます。
現代だったら、多分とっとと荷物まとめて子供と一緒に田舎に帰ってると思うけどね(笑)

ベートーベンは生涯独身で過ごしました。しかし、親としての愛を注ぐ相手はいました。
それと同時に晩年の悩みの種となる存在でもありました。それが弟の息子・甥のカールでした。
弟のカールは亡くなる間際、一人息子のカールを兄のベートーベンに託します。
このカールの親権を巡ってカールの母親、つまり義理の妹と争うことになります。
何故弟・カールは息子・カールを妻ではなく兄に託したのでしょうか。
実はこの奥さんは「夜の女王」と呼ばれるような女性でした。つまり、男出入りの激しいお方。
こんな妻に任せておけない、という感じだったんでしょうね。
っていうか、そもそも結婚していたのかさえ怪しいよな、これって(苦笑)
そもそもカール(弟)は何故そんな女に引っかかったのか…
まぁ、男は美人に弱いのが万国時代を超えての共通事項なんだろうね(苦笑)
又、この頃は戦争から来る不景気で経済的にも厳しく、裁判書類と借金申し込み書類を書く日々だったとか。
この時裁判や甥関係の手紙が37通、自分の病気に関する手紙が22通も書いたと言われている。
裁判に勝訴した後、ベートーベンはこのカールを実の息子として可愛がります。
当然、ベートーベン自身は音楽家なので私塾に入れたりピアノのレッスン等の音楽教育も施します。
しかし、その過剰な愛情が仇となったのか、複雑な家庭事情が仇となったのかは解りませんが、
カールはベートーベンに反抗を繰り返します。また自堕落な生活でベートーベンを悩ませます。
大学をやめて工科学校に入学するも自堕落な生活から抜け出せるはずもなく、
その翌年、多額の借金を抱え込み、拳銃での自殺未遂をはかります。
当時、病床に伏せることの多かったベートーベンはこの事件に大きなショックを受けます。
しかし、そんな中でベートーベンは第九の構想にとりかかります。
カールは最後まで反抗していたかと言えば、そうでもないようです。
1826年9月、カールと共にもう1人の弟、ヨハンのもとを訪れます。
ヨハンは割合裕福に暮らしていたので、そのまま療養とカールの気分転換のため2ヶ月ほど滞在しました。
しかし、ヨハンにカールの為に財産を分けてもらえないかと頼みましたが、ヨハンにはそんな気は全くなく
ベートーベンとヨハンは激しい言い争いの後、ベートーベンは帰路につきます。
翌、1827年2月にカールは病床のベートーベンを残して、軍隊に入ります。

その歳の3月23日にベートーベンはこの世を去りました。
ベートーベンの最後の言葉には「諸君、喝采したまえ、喜劇は終わった」と
「みなのものに、幸福のあらんことを」という2つの説が残っています。


やっぱメインになるのはカールとの親子関係でしょうか。
尊敬するお祖父さん、お父さんとの荒んだ関係から、カールにどんな愛情を注ぐのか。
また、カールにとって偉大なる叔父というのがどういう存在だったか。
で、その辺をどう見せるのかが見ものですね。
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COMPOSER~困惑派になる為の7つのメモ その7-1~

2005年05月17日 00時14分17秒 | 演劇・舞台
森崎さんからCUE DIARYで「ネタバレ厳禁」というお達しが出たのは、
COMPOSERを観に行く皆さんだったら、多分ご存知のことだと思います。
実はこのお達しが出る前に「COMPOSER~困惑派になる為の7つのメモ~総集編」として、
舞台内容と史実・学説との検証記事を書こうという計画をたてていたのです。
検証って言っても「この件の元ネタはこのエピソードが元ネタになっているに違いない!」程度なんだけど。
でも、公式でのお達しがあった以上仕方ないよね。
3ヶ月の長丁場だけど、ここもネタバレ厳禁で進みます。
多分観劇後、書くだけ書いて封印し、全ての公演が終わった8月にこの検証記事を掲載する方向性で行きます。

ところで、最近ここのblogにたどり着く人たちのアクセス解析を見ていると、クラシック関係での来訪者が多い。
やっぱCOMPOSERの元ネタ探しとかしている人達がいるのかな?
だって「ベートーベン 弟」とか「カール ベートーベン」の検索者が多いんだもん(笑)
まぁ、一時期の「佐倉 食中毒」検索多発よりはいいんだけどね(大笑)


その7~無名の有名人達~


今回は歴史上の有名人ではないが、ベートーベンの人生に関わる人たちついて書こうと思う。
主に家族、そしてそれに近い関わりを持つ人物達である。
思いの外長くなってしまったので今回は全後半編成で(苦笑)

前半編~不滅の恋人達と現実の男達~

ベートベンの晩年には2人の男が大きく関わっている。
そのうちの1人は今回の鍵となる曲・第九に関わっている。
(第九が鍵というのは雑誌インタビューでの「NACSがどんな第九を歌うのか」に由来)
この曲の初演の時、ベートーベンの耳は機能を停止していました。
指揮をとることなど到底不可能だった。しかし、指揮をとらねばならない。
そこで考えた方法というのが2人で指揮をするというもの。
この時共に第九の指揮をとったのがフムラウムという人物です。
しかし、このエピソードには実はベートーベンは指揮の隣で座っていたという説もあるようです。
っていうか、私は伝記で両方目にしているから、どっちが本当か解りません…
でも、隣に座っている説でも指揮をとっていたのはウムラウムでした。
ちなみに初演は一人だったという説もあるらしいが…幾らなんでもそれは無理だろう…
本当はウムラウム一人の予定だったのが、この曲は自分で指揮したいという
ベートーベンの熱望によりこうなったと言われています。
ちなみに、実際の演奏者達はウムラウムの方をメインに見ていたというオチもありますけどね(笑)
演奏後、割れんばかりの拍手に全く気づかないベートーベンに駆け寄り、
彼に客の反応を伝えたのはアルトの歌手・ウンガーという方です。

ベートーベンには(自称)無給の秘書が居た。それがアントン・シントラーという男である。
このシントラーという男がベートーベンに携わったのは、主に晩年んのこと。
彼に関しては交響曲第5番を聞き「このダダダダーンというのは何ですか?」とベートーベンに問い
「これは運命の戸を叩く音だ!」という台詞を引き出し、この曲が「運命」と呼ばれるようになった
というエピソードが一番有名だと思います。
また、病床のベートーベンのシューベルトの歌曲集を差し入れたのも彼と言われております。
しかし、シントラーはベートーベン死後遺物を勝手に処分したりしたことから、
一説にはシントラーとベートーベンの仲は険悪だったという説もあります。
シントラーは1840年にベートーベンの伝記を出版しました。
秘書が書いた伝記ということで、その信憑性は高く、最重要資料として今でも位置づけられています。
世に出ているベートーベンの伝記の全ての基礎は彼の手によるものと言ってもいいでしょう。

その伝記の中に登場し、165年経つ今でも議論・研究されているのが「不滅の愛人」と呼ばれる存在。
「不滅の愛人」とは、ベートーベン没後見付かった3通の熱烈な恋文の相手。
書き出しが「我が不滅の愛人よ」だったことから、この呼び名がつきました。
ベートーベンは生涯独身でしたが「永遠の愛人」の候補となる女性が何人かいたのは有名な話しです。
何故そんなに恋が成就しなかったと言うと、惚れてしまう女性が貴族の女性が多かったことに一因があります。
ベートーベンはピアノ教師として貴族の家に出入りすることが多かったことを考えると無理も無い。
身分違いな恋はそう成就するものではなく、ましてや奥方や、未亡人とは言え子供が居たりすると中々…
って、完全に「若きウェルテルの悩み」の世界だな(苦笑)

シントラーが断定したと言うことで、最有力候補として挙げられるのがジュリエッタ・グィチャルディ伯嬢です。
彼女は貴族の娘でベートーベンのピアノの教え子の1人でした。
しかし、レッスン半ばでジュリエッタと伯爵との婚約が決まってしまいました。
愛した彼女のため、また自分を愛してくれた彼女に捧げられた曲が、
後に「月光のソナタ」と呼ばれるピアノソナタだったのです。
このエピソードは「月光のソナタ」の誕生の最有力エピソードとして知られています。
しかし、不滅の愛人=ジュリエッタ説には、交際期間が短かったこと、
ジュリエッタが当時まだ16歳の少女でベートーベンの年はその倍近かったことから
「本当に恋愛に発展したのか?」という声も多々あります。
まぁ…今の日本じゃそんなに珍しくもないと思いますがね(苦笑)

ジュリエッタの後に有力候補とされていたのがテレーゼ・ブルンスヴィク伯嬢が挙げられます。
彼女はハンガリーの貴族令嬢で、ジュリエッタ同様ベートーベンの生徒で、
1806年から4年に渡って婚約していたとされていた女性です。
婚約解消後も、彼女とは親しい関係が続き、又伯嬢の兄フランツとも親しかったと言われています。
そして『熱情のソナタ』をフランツに、『テレーゼ・ソナタ』をテレーゼに捧げています。
テレーゼ・ブルンスヴィク伯嬢は生涯独身を貫き、またベートーベンはソナタのお礼としてもらった
テレーゼ嬢の肖像画を生涯手元に置いて大切にしていたと言われています。

ところが、それを更に上回る候補が居たのです。
それは、この兄妹の妹にあたるヨゼフィーネ(婚後名ダイム伯夫人)
兄妹以上に密接な関係にあったことが後に判明。
第2次世界大戦後にこのダイム伯夫人に与えた13通の恋文が発見され、最近になって第14通目を発見!
そんな訳で、ヨゼフィーネが不滅の愛人の第一候補者として登場したのです。

でも、どの女性に関しても決定的な決め手は未だ見つかっていません。


えーっとさ…今回の記事の最大の問題は誰が女装するかだな(大笑)
っていうか、誰が「16歳の女の子」をやるのかが見ものだな(笑)しかも「貴族の令嬢」を(大笑)
まぁ、ジュリエッタとは限らないけど、誰かが女装するであろうことは確かだな(笑)
影だけという訳にも行かないしね…曲を捧げるのに。3人の内誰かというのも、見ものだね。
とりあえず、一番キャスティングの難しそうなジュリエッタで考えてみる。
う~ん、シゲさんだったそこそこいい感じなるかな…16歳の貴族令嬢としては(笑)
安田さんも…まぁ、ハンサムだから大丈夫かな…大分マッチョな貴族令嬢だが(笑)
音尾さんは…う~ん、想像つかないなぁ…メイクによっては可愛く見えるから可かな。
…森崎さんが16歳貴族令嬢やったら、私はどんなに感動的なシーンでも大爆笑してしまうかも知れない(苦笑)
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COMPOSER~困惑派になる為の7つのメモ その6~

2005年05月12日 01時24分19秒 | 演劇・舞台
さて、29日に無事幕を開け、9日札幌千秋楽を迎えた「COMPOSER~響き続ける旋律の調べ~」ですが、
私は5月20日の東京夜公演までお預けです。だからこの連載は続けますよ。
ネタバレサイトは頑張って見てません(見たいけど)
もう既に公演をご覧になった方は、この連載を見ながら
「フムフム、このエピソードが基なんだ~」と楽しんでて下さい。
あ~、早く来い来い、関東公演!!


その6~張りぼてのカリスマに見た自由~

さて、ベートーベンが生きた時代というのはどんなものだったのだろうか。

ベートーベンが生きた時代の政治的な英雄と言えば、もちろんナポレオンだろう。
フランスはマリーアントワネットが弾頭台の露と消え、市民政治の理想に燃えていた。
その波はフランスだけではなく、ヨーロッパ中が自由政治への理想に燃えていた。

そんな時代の申しがはナポレオンであり、半ば押し付けるような形でナポレオンに理想を投影していったのだ。
「この人なら市民政治を具現化できるに違いない」と。
ベートーベンもそんな市民の一人であった。
ベートーベンはナポレオンに捧げる交響曲「ボナパルト」を作っていた。
彼は作曲中、外の情報を遮断していた。元々疎かったのもある。だから政治的な流れを知らなかった。
ベートーベンの知らぬところでナポレオンは皇帝への道を歩んでいた。
そしてナポレオンは皇帝となった。
ベートーベンはナポレオンが皇位に着いたことに失望した。
結局は彼も皇帝…すなわち権力が欲しいだけの俗物だったということなのだ。
ベートーベンは完成したばかりの「ボナパルト」の楽譜を破いた。
この「ボナパルト」は後に「英雄」と題名を変えて発表されるのだった。
しかし、その副題に「ある英雄の思い出のために」と付けられる辺りに、彼の悲しさが現れているのだろう。

ベートーベンとの直接的な関わりは無いが、政治関係では有名人がもう1人居ます。
出てくるか否かは微妙ですが…だって女性なんだもん。
彼女と深い関わりはあるのはベートーベンではなく、実はモーツワルトなのです。
彼女の名前はマリーアントワネット。オーストリア王女でフランス王妃となった人物です。
モーツワルトとマリーアントワネットとの出会いはお互い6歳の時のこと。
王宮で演奏するとき、滑って転んでしまったモーツワルトに手を差し伸べたのがマリーアントワネットだった。
その時モーツワルトは無邪気に「ありがとう。僕が結婚してあげる」と言ったのは有名な話しです。
その後、フランスに嫁いだ後のモーツアルトとの親交は無かったと思われます。
激動の時代の中で、断頭台の露となった彼女の無邪気だった頃の幸せな悲しい思い出です。
COMPOSERに出て来る可能性は薄いけど、もしモーツアルトのエピソードに触れる展開があれば出てくるかも知れませんね。

ベートーベンと関わりの深かった著名人に、詩人のゲーテが挙げられます。
若きウェルテルの悩みは名作なので、是非読んでみて下さい。ただし、読後鬱な気分になりますが(苦笑)
ゲーテとベートーベンは1812年テプリッツで出会いました。
お互い世をときめかすクリエイター同士ということでとで、話も弾みました。
しかし、散歩をしていて、オーストリア皇后の一行と遭遇した時に、
ゲーテが脱帽・敬礼をして一行を見送り、ベートーヴェンは昂然として頭を上げ行列を横切りました。
政治家でもあるゲーテはベートーベンの態度を強く非難しました。
ベートーベンは芸術家は貴族・王宮の者に屈するは可笑しい、と意見しました。
このような価値観の相違から、2人の親交はあまり長くは続かなかったと言われています。


まぁ、マリーアントワネットは微妙だけど、残り2人はけっこう出てくる確立たかいんだろうな。
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