「不可視の両刃」放射線に挑む~英国大学院博士課程留学~

英国に留学して放射線研究に取り組む日本人医師ブログ

考える時間と、将来の見通し

2017-07-08 | 雑記
最近、良くも悪くも、移動してばかりになっています。
時間がとれずに研究の進展がある意味で鈍っているので、そういう意味では休んでいることになるのかもしれません。良いことばかりではなく辛いこともありますが、日本滞在時に比べて研究時間を贅沢にとれる英国へ早く帰りたいような気持ちもあります。混んでいる列車内の中で、仕事が進められない時、私は色々なことを考えます。
だから、移動中も考える時間だけはそれなりにあるのです。

どのくらいの業績があると、どのようなポジションに就けて、さらに、それからどういう研究を展開できるのか。

研究者として仕事を効率的に進めるには、やはりそのような見通しを繰り返しながら、進路を決めていく必要があります。研究者にはキャリアステップがありますが、私としては、その各段階を可及的速やかに進めていきたい。ましてや、自分の研究を出来るだけ早く必要とされる現場に届けたいと考えれば、なおさらです。福島を訪ねるたびに、私は想いを新たにします。
しかし、自分だけでは未来を読むのはなかなか難しい。普段は英国に居るため、情報が不足している面もあります。したがって、様々な方々とお会いして、色々なお話を伺ってきたのでした。

結果として、すこし将来を見通すことが出来たような気もします。
つまり、あとどのくらい頑張ればいいのか、なんだか掴みかけたような心地がしました。想定されるどのパターンを自分が辿ることになるのかまだ判りませんが、幾通りもの想定されうる選択肢があって、おそらくはそれらの中のどれかを自分は歩むのでしょう。
いずれにせよ、私が自分に課した「為すべきこと」を為したなら、研究からは身を退こうと思います。

今の自分から研究をとったら、何が残るのでしょうか?
もしかしたら、何も残らないかもしれません。

でも、きっと、また何か始めるでしょう。