「不可視の両刃」放射線に挑む~英国大学院博士課程留学~

英国に留学して放射線研究に取り組む日本人医師ブログ

地下鉄サリン事件と聖路加国際病院

2018-07-06 | 2018年イベント
オウム真理教の教団元代表、松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚ら7人の死刑執行について、英国BBCでも報道されました。そして、当時の東京を震撼させたテロ事件である地下鉄サリン事件に関しても紹介されました。

この地下鉄サリン事件の時、多くの急患の対応に当たったのが、上図の聖路加国際病院でした。米国聖公会宣教医師によって1901年に東京に設立されたこの病院は、現在では、優れた質を誇る大型総合病院として知られ、さらに日本屈指の臨床研修病院としても有名です。近年は日本全国から優秀な研修医が集う場所になっています。
1995年の地下鉄サリン事件時、最寄り駅の築地で最も多くの被害者が出ましたが、当時院長だった日野原重明先生の指示により、数多くの被害者の受け入れ先となり、治療に取り組んだことはよく知られています。

原因不明の毒物(その後すぐにサリンと判りましたが)による急性中毒症状に対して、いかに的確に対応するかというのは救急医学・医療的にはとても難しかったと思います。患者に付着した毒物などから医療従事者への二次被害を防ぐためにも、毒物の種類を早急に特定するのが一番良いのですが、それがすぐには出来ない場合には医療側も患者にどのように接したら良いか戸惑いがあるのが普通です。この前代未聞のサリン散布時にひるまず対応した当時の聖路加国際病院のスタッフたちには敬意を払わずにはいられません。


1 コメント

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ネット情報では? (鹿角またぎ)
2018-07-07 04:18:07
このカルト宗教のテロ事件にはさらに闇のカルトがあったらしく、それで23年間も執行されなかったようなのです。
首謀者がバレそうになってきたので、執行したものと思われますが…その一番のヒントは
この聖路加国際病院とのこと。 事件を事前に知っていたかの如く、野戦病院のように改築されていたそうです。
誰が知っていたのかは分かりません!
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