路傍の露草 ~徒然なる儘、読書日記。時々、映画。~

“夏の朝の野に咲く、清廉な縹色の小花”
そう言うに値する小説や映画等の作品評。
及び生活の単なる備忘録。

岩井志麻子『痴情小説』

2007年07月16日 | Book[小説]
岩井志麻子『痴情小説』 新潮文庫 2006年6月1日 発行 【裏表紙より】 岡山で生れた女には、東京も、韓国も、ベトナムも、みな異国だった。そんな異国の男との情事のさなか、快感に震える女の肌の裏側で、岡山の地霊は冥く疼きはじめる。官能が高まるほどに、死の匂いを纏わりつかせた、懐かしくも恐ろしい土俗の記憶が溢れてくるのは、なぜ―。 自ら惜しみなくエロスを生きる著者だけが探り当てたエロスの最奥。痺れ . . . 本文を読む