SPIDERS IN LOVIN' COOL

ケロロ軍曹(主にクルドロ)や、名探偵コナン(主に平和)の小説。
毎週土曜日は「今週のクルドロ萌え」を予定。

5.すき間(ケロロ軍曹【クルル×ドロロ】微エロ?)

2008-09-25 22:50:07 | ケロン人で30のお題
「クルルく・・・ん」


そう甘えてあんたは俺を求めてくる。
俺は、目の前にいるあんたに欲情し、
目の前にある欲望に任せてあんたを掻き抱く。
しかし、どんだけあんたの肌全体を貪りくらっても物足りない。
身体はすき間0cmなのに、心のすき間が、いつまで経っても埋まらない。


----------隊長やオッサンにも、そんな淫靡な顔、見せてきたんだろ?----------


俺の背中に腕を回す仕草も、時折見せる妖艶な上目遣いも、
全部、隊長やオッサンで覚えてきたことなんだろ?
事の最中にそんなこと、考えたくもないのだが、
乱れるあんたを見るたびに、隊長やオッサンに抱かれるあんたの姿が見えてしまうのだ。
あんたの身体が、他の奴らに好き勝手されていたなんて、思いたくもない。
あんたの口元から、俺以外の名前が零れるなんて、許したくない。
そう思うだけで、俺の身体は激しさを増す。
しかし、余計に乱れていくあんたの姿を見て、また同じことを思ってしまう。
目を瞑って、あんたは一体誰のことを思っているんだ?
瞳の奥で、俺は誰の姿になっているんだ?
悪循環だ・・・。
だが、今の俺には、あんたを掻き抱くことしか出来ない。


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僕が甘えると、君はそれに素直に答えてくれる。
だけど、君にとって僕は、欲望のはけ口でしかないのだ。


「愛してるぜ・・・」


なんて言葉、その場凌ぎの言い訳に過ぎない。
でも、とても甘い声、そして優しく囁いてくれるから、
嘘だと判っていても、その言葉を信じてしまいそうになるのだ。
その言葉は僕らの身体がすき間0cmの時にしか聴けない。
その言葉が聴きたくて、君に心がないと判っていても、
僕は君にすべてを委ねてしまう。


----------ねぇ、今までどれだけの人に、その甘いセリフを言ったの?----------


君の声が僕以外の耳に届くなんて、考えただけでも気が狂いそうだよ。
君の声が、僕以外の名前を呼ぶなんて、思っただけで吐き気がする。
僕が求めているのは君の身体じゃなくて、君の心だ。
だけど君は、ただ欲望に任せて、僕を抱いている。
君は、僕を誰と重ね合わせているの?
その腕で、誰を抱いたつもりでいるの?
そうは思いながらも、僕の全てを貪りくらう君を、
時折「可愛い」と思ってしまう自分が嫌になる。
そう、今僕が欲しいのは、嘘でもいいから・・・


『決定的な言葉をください』


fin


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【あとがき】
うーん、文章力のなさのせいで、うまく伝わらなかったと思われる(爆)。
説明するとですね(←ここで説明かよ!)
この二人はお互いのことしか考えていなくて、すごく好き同士なんですよ。
だけど、「告白」という決定的な言葉がなかったから気持ちがすれ違っていると思い込んでいるという・・・。
クルルにとっては事の最中の「愛してるぜ・・・」が告白なんだけど、
ほらっ、事の最中以外で「愛してる」って言ってくれない男性っているじゃん?(謎)
だからドロロはその「愛してる」を信じ切れていないっていう・・・。
言葉に出さない二人だけど繋がるときもあるし、すれ違う時もあるっていう・・・。
はっ!本文の文章力のなさのせいであとがきにこんなに使ってしまった(消っ)