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好奇な鷲

日常の疑問や愚痴、独り言や、旅の思い出などを書いていきたいと思います。

歌舞伎のこと(6)

2009年03月13日 11時57分31秒 | 芸術
歌舞伎座建替えのことをベルリンの友人に伝えたら、返事が来た。

Dentôteki na tatemono no Ginza no Kabukiza wa 2010 no 5gatsu ni
kowasarerimasu node totemo kanashii kettei desu. Watashi wa......
wakaru koto ga dekimasen.

彼女は日本文化をこよなく愛するドイツ人。日本語の勉強をしていて、私とはローマ字でやりとりしている。文章に間違いはあるが、ほぼ理解できる。
彼女は10年前からほぼ毎年来日し、日本各地を訪れている。一昨年は歌舞伎座で一緒に歌舞伎を見た。とても楽しくすばらしい経験だったと感動しておられた。

ドイツでは古い物を大切にする。使い捨ての日本とは正反対の国民性。
建物も同様。戦争で被害を受けた建物をいくつも復元している。
ガサッと壊して新しく建設するほうが手間がかからない。でも、建物は風景の一部。規模によってはその空間を一変させる影響力を持つ。近代都市には国籍不明の近代的な高層ビルがお似合いというわけか。

最近は東京と大阪の郵便局の建替えが話題だが、歌舞伎座はその後どうなったのだろう?1月下旬の発表後の動きに関しての記事は目にしていないかな。ま、この昨今の経済や政治の実態からは、文化の保存どころじゃないか・・・。

5月の歌舞伎座の演目が発表になった。
「暫」。見たい・・・・・。でも、4月に見にいくからなあ・・・。続けて行くのはねえ・・。
来年4月までのメモリアル公演はどれも名作揃い。その後歌舞伎座は解体され、新築工事が終了してお目見えするのは2013年春を予定しているそうな。
3年間の工事期間で飽きっぽい私の歌舞伎熱も冷めるかもしれない。歌舞伎は日本橋三越内の三越劇場、新橋演舞場、国立劇場などでも見られるのだが・・・。私は歌舞伎が好きなのではなく、歌舞伎座が好きなのかな??
いずれにしろ3年間は歌舞伎鑑賞に行かないのなら、メモリアル公演に頻繁(はんざつではありません)に出かけても大丈夫かなと思ったりして・・・。

歌舞伎のこと(5)

2009年02月03日 14時34分25秒 | 芸術
歌舞伎座の建て替えの企画書が発表になった。
29階建のガラス貼のカーテンウォールのビルを背負い、前面の入り口部分に今の建物のシルエットだけを再現したようなあっさりした近代的な意匠だった。
ふ~~~~ん、そうですか・・・・・。
やはり近代建築の顔は薄っぺらく感じる。
当初は今の建物の原形である戦前の建物を復元する案だったそうだが、東京都の現在の最高権力者の方が「風呂屋みたいだ」と嫌い、変更されたために発表が遅れたらしい。「オペラ座のようにしたら」というような指示もあったとか。
ふ~~~~ん、そうですか・・・・・。
何で歌舞伎座をオペラ座風にしたいのかな???
洋風がいいってことですか?
貴族から生まれたオペラと、庶民から生まれた歌舞伎。
歌舞伎なんですけど・・・。日本のものなんですけど・・・・。
あの権力者にお伺いをたてながら決めねばならないとは、歌舞伎座も不幸な時代に建て替えをするはめになってるなあ・・・・・。

当初の案も発表して、世論に問うてみるもの良いのではと思いますけど。
私も見てみたいですが・・・。
白壁がガラス貼りになると、やはり全然イメージが変わる。
私自身、かつてはそういうビル建築にかかわっていたのだが、かかわればかかわるほど、古い建物が好きになってしまった。
なんかね、ガラスの多い建物って嫌いなんですよね・・・・。
ガラスは冷たく、その透明さから中身のない空虚さみたいな感じを受けるんですよね。
29階ねえ。東銀座地区は、建物の高さ制限もないのだろうか?
賃貸収入をあてこんでいるのだろうか?そんなに高くしなければならないのだろうか?
歌舞伎の練習場や資料館的なものが出来るのは良いけれど、低層階の屋上は、庭園にする予定らしいが、外国人らをもてなすということは、日本人は入れないのですかねえ。

・・・・・・・・・・・・・

ここまで書いたのはもう数日前のこと。
その夜の某テレビのニュースで、歌舞伎座建て替えに関する街頭インタビューが流れた。「あら~近代的になりますのねえ。」「よろしいんじゃないですか?」等、ほぼ肯定するような意見だけが流れた。反対する人は居なかったのだろうか?
マスコミは情報を操作しようと思えば可能だ。都合の良い意見だけを流せば、いかにも世論はこうだと思わせることも出来るし。
この案を最高権力者が支持しているわけだから逆らわないほうが良しなのか・・・。

これだから東京の街はあんな風に汚くなるんだよなーとがっかりしていたのだが、今朝の某新聞の投書欄のトップに、「歌舞伎座の顔 客の意見問え」と横浜の女性の投書が掲載されていた。
あ~~~嬉しい!仲間が居た。私も地味にこそこそとブログで愚痴っていてはいけないですね・・・・。

この低層階の入り口部分、こういう和洋折衷は、田舎の「道の駅」にありそうですねえ。1階部分はお土産やその土地の物産品が並んでいて・・・・。ガラス貼だと外から内部の様子がよくみえるし。2階はレストランで、奥には日帰り入浴可の温泉があったりして。
こういう建物って、地方でよく見かける気がする。
後ろに高層ビルは背負っていないけど・・・・。
東京では珍しいのかもしれないけど、東北ではあちこちにこんな感じの建物がありそう。降雪地域では、屋根に傾斜つけるので・・・・。

松本幸四郎氏が、「歌舞伎は、器ではなく、演じる私達だ」と語っておられた。確かにそうかもしれないが、時代も衣装も昔の日本を舞台にした歌舞伎。建物の入り口で、タイムスリップしたいなあと思うのはだめですかねぇ。








歌舞伎のこと(4)

2009年01月26日 22時00分07秒 | 芸術
先日、新聞の投書欄に、歌舞伎座改修に関するものがあった。私と同様、京都南座のように外観そのままで内部のみで改修できないかというものだった。松竹関係者はどう反応するだろう?
今月中旬発表予定の改修工事の企画書が、まだ出てこないがどうなっているのだろう?

で、私。先日二月大歌舞伎のチケットを入手。
もう、それだけでにんまりするほど嬉しい。
夫に2泊3日の出張が入ったので、一人で留守番も退屈だろうから遊んできたら?と提案されたのだ。はい!4泊5日で遊んできます!!

2月の昼の部は、歌舞伎三大名作のひとつ、菅原伝授手習鑑から、加茂堤、賀の祝、京鹿子娘二人道成寺(玉三郎氏と菊之助氏)、人情噺文七元結。
夜の部は、倭仮名在原系図から蘭平物狂、歌舞伎十八番の内 勧進帳、三人吉三巴白浪から大川端庚申塚の場。
大好きな仁左衛門様は、お出にならないが、玉三郎氏にお会いできる。初めてのナマ玉三郎氏。楽しみ~~~~。そして勧進帳が見たかった。今回は、弁慶を吉右衛門氏、富樫を菊五郎氏、義経を梅玉氏が演じる。去年4月の勧進帳(仁左衛門様、勘三郎氏、玉三郎氏の超豪華)も見たかったが、予定が立たず行けなかったし・・・。

勧進帳は、昨年末のアンケートでも見たい演目一位に選ばれている。
ちなみに上位20選は以下。

1. 勧進帳           1852
2. 義経千本桜         931
3. 京鹿子娘道成寺      881
4. 仮名手本忠臣蔵      829
5. 白浪五人男         810
6. 助六             749
7. 桜姫東文章         545
8. 源氏物語          363
9. 連獅子            331
10. 恋飛脚大和往来     309 ◎
11. 菅原伝授手習鑑     276
12. 三人吉三         257 ◎
13. 阿古屋           256 ◎
14. 俊寛            226 ◎
15. 伽羅先代萩        224
16. 暫              195 ◎
17. 女殺油地獄        183
18. 里見八犬伝        181 ◎
19. 曽根崎心中        179 ◎
20. 元禄忠臣蔵        173
                  ◎印は初の20選入り

得票数の位置が、そろわないなあ・・・。下書き部分で合わせても表示がずれる。
私が投票したのは、勧進帳と伽羅先代萩(仁左衛門様と菊五郎氏で見ているが)と連獅子。
ほかに見たいのは、助六、暫、俊寛など。

地方から、交通費とホテル代をかけて見に行く身としては、年間上演スケジュールが知りたいと思う。今年もまた、新年早々宝くじのハズレ券を手にうなだれた庶民としては、毎月歌舞伎を見に上京できないのだから。
ま、出演者のスケジュールもあって、簡単に発表できないのだろうけれど・・・。
今回は、二等席と3階A席を購入。人気演目&役者のせいか、チケット探しを始めた時点ですでに桟敷はほぼ完売。一等席も見たい場所は買えず・・・。でも、ここならなんとかと思える座席が入手できたので、ラッキーと思わねば。お安くなったことだし。
先日、デジカメ位のサイズのコンパクトな双眼鏡も入手。遠い席でもお顔のアップが見られるかな。

さて、流行しているインフルエンザに罹らないよう、うがい手洗い、適度な湿度に睡眠と体調に気をつけて、2月大歌舞伎に備えなきゃ。あとは天候が穏やかであってくれることを祈る。あーーー楽しみ!!!




歌舞伎のこと(3)

2008年10月22日 12時37分54秒 | 芸術
一昨日、松竹から歌舞伎座建替えが新たに発表になった。
先日、某マスコミの歌舞伎担当の人からの情報で、来年は取り壊さないと聞いて安心していたのだが、再来年だったとは・・・・。
ついに来たか・・・・という感じだ。
建替え計画の詳細は、来年一月中ごろに発表予定とか。

どんな建物にするつもりだろうか?
ビルに組み込まれてしまうのか、現在の入り口部分を残して後方にビルを増築したように見せるのか??
香港の有名なペニンシュラホテルは、歴史ある本館の後方にのしかかるように高層階がそびえ建つ。丁度その増築工事の真っ最中にホテルに行ったが、ホテルはそんな状態でも営業中だった。地下の売店へ行ったら、柱型が高層階を支えられるように補強していた。
もともとの洋館に近代的な建築を合体させているので、完成した姿は思ったほど違和感は感じなかったが、歌舞伎座にこの手法を用いたらどうなるだろう?
純和風建築の後方に超近代的なガラス貼のカーテンウォールなんぞを背負い込んだ姿。人面魚のような不気味さかも・・・。どんなに周りの風景にとけこむようにと鏡のような外観にしたとて、所詮作り物は作り物の顔をしている。
それとも後方のビルを五重塔のような、天守閣のような形とするか?
でも、こういう和風建築をコンクリートで似せようとすると、だいたい情けないテーマパークのようになる。まずやらないだろう。

あの美しい桃山風外観の大きな瓦屋根に迎えられると、歌舞伎を見るんだ!と心が躍る。国立劇場や、新橋演舞場などの無機質な洋風建築とは格が違う。
京都南座は平成3年に改修しているが、外観はそのままにして内部だけを改修して近代的な設備の劇場に生まれ変わった。歌舞伎座とて対応可能だろうに。
京都と東京の違いがあるとすれば、街並の美しさを守りたいという強い気持ちだろうか?
以前も触れたが、銀座には街並保存の頼もしい旦那衆がおられるそうな。その方たちは今後、どのような対応をなさるのだろう?そして今後、各マスコミはどう対応していくだろうか?松竹側の意向に沿った建替え論の支持に廻るのか、この経済危機に金持ちの道楽のような歌舞伎なんぞどうでもよいと無視されるのか、日本の伝統芸能の危機と思うのか?
日本は観光立国を目指すそうだが、歌舞伎座は海外からの観光客にとって重要な観光スポットでもある。
ベルリン在住の友人は、毎年数回ドイツ人観光客を連れて日本各地を廻る。東京では歌舞伎座で一幕物を見せるそうだ。言語はわからなくても皆大喜びするという。
その場所はやはり、古き日本の誇る和風建築の顔であって欲しい。


歌舞伎のこと(2)

2008年09月21日 12時16分31秒 | 芸術
先日、11月の歌舞伎座の演目と役者が発表になった。
11月は吉例顔見世大歌舞伎。今年も見に行くつもりだ。大好きな仁左衛門様にお会いできる。(舞台をうっとり眺めるって意味ですが・・・)料金が1等席¥15000は高いように感じるかもしれないが、約5時間楽しめるわけで、結構お得に思う。初めてなら3階のA席(¥4200)か、B席(¥2500)から始めても割安で舞台もよく見える。花道は3階A席の一部でしか見えないが。1等席だと、役者の表情がよく見えて楽しいが、高齢の役者が女形で若い娘を演じてる場合は、仕草や動きは美しいが、肌の衰え具合もよ~~く見えてしまうので、結構辛い・・・。

歌舞伎を見たことがないというのは実にもったいないと思う。字幕をちらちら横目で眺めながら外国語のオペラを見るより、集中できていいですよ。
歌舞伎は、難しそうに感じるかもしれないが、各所に笑いがあり、人情ものの涙があり、そして格好いい。様式美といわれるが、役者が見得を切る動きと表情がピタッと決まる様は、他には無い美しさだ。そして、大向こうからタイミングよく「**屋!」と声がかかると一段と締まる。舞台上手で黒子が拍子木を打つのと合う。
ただ、慣れない人が変なところで声かけたり、自信なさそうに情けない声で「・・・・屋・・・・・」みたいにされると、締まらないが・・・。

去年、私の居住地での歌舞伎の巡業公演を見に行った。その会場には座席を潰して花道を設置できるように設計されているが、花道は作られず、舞台の両袖の5メートル程度のスペースを代用していた。これでは歌舞伎の楽しさは半減する。でも、早々にチケット完売となるから、少しでも客席を多くしたいという苦肉の策なのだろうけれど。
満席の会場だが、一度も「**屋!」という掛け声がかかることはなかった。最後の幕切れも、沈黙のまま。拍手だけは大きかったが・・・・。熱演の役者さんに申し訳ないほど、静かな観劇だった。
これも、年に一度の歌舞伎鑑賞ゆえの悲しさだろう。ちなみに、昼の舞台を見た友人に聞いたが、一度最後にあっただけだったとのこと。
あの掛け声の無い歌舞伎は、実に寂しい。できれば、常連さんを配置してほしいくらいだ。
今年、団十郎氏が、歌舞伎入門書のような本を出版された。某大学での講義をもとに書かれた本は、読みやすく、歌舞伎初心者にはありがたい。かなりの売れ行きとも聞いた。
その後、某番組に出演された際、団十郎氏が「どんどん掛け声を掛けてください。役者も嬉しいし、すっきりしますよ」とおっしゃっていた。そのうち、挑戦してみようかなぁ・・・。かつて芝居で鍛えた声なんで、結構でかい声が出せるんですけど・・。緊張して裏返ったら格好悪いが・・・。

飲食禁止の鑑賞が多い中、歌舞伎はOKというのもおもしろい。それでもさすがに休憩時間以外はがさがさと食べたりはしないけど。
歌舞伎座に行くときは、銀座三越か松屋の地下でお弁当を買う。30分の休憩時間しかないので、食べるのが遅い私は歌舞伎座内でのお店で食事している時間はない。
歌舞伎座内のお弁当もあるけど、デパチカのほうが魅力ある。そしてデザートに買うのは銀座三越の仙太郎のご存じ最中
 (HPから拝借・・・)
京都のお店で、粒餡が最中の皮からたっぷり顔を覗かせるこの最中が大好き。添加物は使いません!と但し書きも嬉しい。

さて11月の吉例顔見世大歌舞伎。もしまだ歌舞伎を見たことが無いなら、是非11月をお勧めする。新春歌舞伎もいいが、こちらも豪華だし見ごたえもある。去年、一昨年と見に行くことが出来た。今年、私はいつ見に行けるだろう?チケットの一般発売は10月15日から。カレンダーを眺めながら計画を立てる今日この頃だ。

歌舞伎のこと(1)

2008年09月12日 10時58分02秒 | 芸術
子供の頃、母方の祖父母の家へ行くと、よくテレビの歌舞伎を見ていた。きらびやかな衣装はきれいだったが、白塗りに隈取の顔は不気味で、機械仕掛けのような動きに聞き取れない不明瞭な言葉、こんなものの何処がおもしろいのだろう?と子供心に不思議だった。
その後、高校時代は演劇部に所属し、学生時代は演劇研究会に所属して、いっそう歌舞伎が嫌いになった。梨園と呼ばれる歌舞伎の閉鎖性が嫌だったし、女形も気持ち悪かった。

その私が今、歌舞伎にはまっている。おもしろい。
年をとったから・・・・なのか??
私の関心が歌舞伎に向いたのは、10年程前にミラーノのスカラ座でオペラを見てからだ。

伯母と参加したツアーで、スカラ座の見学をしていた際に、ダフ屋が添乗員にチケットを打診してきた。たまたまそのツアーには、某音大の教授が参加しており、すでにその公演のボックス席を購入していた。せっかくだから、皆さんもいかがですか?とお誘いもきた。桟敷席の前列を2倍の値段で購入して(それでも日本の金額よりははるかに安い)見に行った。かなりフェミニンなタイプの教授だったが親切な人で、日本に電話して学生に演目の解説書をわざわざ依頼し、ホテルまでFAXを送らせて渡してくれた。
日本でロックでも演歌でも芝居でも、なんでもござれの味気ない会場でオペラを見たことはあったが、やはりオペラの為に作られた豪華な空間で見る本場のオペラは素晴らしかった。8時頃に開演し、3幕の幕間に40分、30分とゆったり設けられた休憩時間に、ロビーでくつろぐ人々の様子から、その伝統文化を楽しむ生活が感じられた。こんな風に自国の誇れる伝統文化っていいなあと羨ましく思いながら、さて日本は?と思ったときに、歌舞伎が浮かんだわけだ。

しかし、私の居住地域には歌舞伎の常設小屋はない。昔、祖父母が見ていたテレビでの鑑賞がせいぜいだった。すると、あれ?セリフがよく聞き取れる。ちゃんと日本語だった。
また、テレビドラマでいい演技をする俳優だなあと思っていたら歌舞伎役者だったり、朗読の上手さに聞き入ったらやはり歌舞伎役者だったなど、歌舞伎役者の芸達者振りを多方面で再確認したことも一層関心が向く誘因となった。

今年、東銀座の歌舞伎座は120周年。途中、漏電による火災や、戦争などで被害があり、今の状態は戦後のものだ。建替えの話が数年前に決定しているが、120年を祝ってからと先延ばしになっているのだろうか。ということは、来年あたりから取り壊しが始まるのだろうか。もったいない・・・・。
地震国の悲しさで、老朽化で耐えられないと言われると対応せざるをえないのだろうが。
確かに今の歌舞伎座は、バリアフリーにはまったく対応できない。エレベーターがないので、上階の安い席はすべて階段を登るしかなく、他にもあちこちに段差がある。
トイレも狭く、女性用はものすごい行列になる。(ただ、トイレ係の女性が手際よくさばいてくれる。外国のようにチップはいらないが)

でも、なんとか外観そのままで、内部の改修で対応できないのだろうか?
なぜか日本は古い建造物を大切にしない。海外ではパックリと破壊せずに、外観そのままで内部だけを改修していく。耐震補強とて対応できるはずだ。
収容観客数を多くして、収益を上げるためには器自体を巨大にしたいのかもしれないが・・・。
ただ、なかなか始動しない建替えに関しては、社長死去による資金難や、文化財指定登録取消などの話も出てきており、よくわからないのだけれど。
ようやく始まった私の歌舞伎鑑賞は、あと何回今の歌舞伎座で楽しめるのだろう?

歌舞伎に関係ないけど・・・某所にて

根性松と呼ぶよりも、やさしい家主のおかげかな。