亢進症な生活

甲状腺機能亢進症(バセドウ病あらため甲状腺ホルモン不応症)と膠原病(SLE&シェーグレン)を併発した働き者。のんびりと♪

患者と医療者が一緒に作る「患者必携」

2009-07-21 | 先生&病院譚
このあいだ、国立がんセンターがん対策情報センターが、市民向けのがん情報講演会を開いて、「がんになったら手にとるガイド~がん「患者必携」~」というお話があったそうです。

がんに関しては、インターネット上に、玉石混交の情報があふれていたり、患者さんのコミュニティもたくさんあります。でも、問題がおきる場合もあるだろうし、何より、インターネット環境の有無で、得られる情報の格差がおきないように…ということもあるのでしょう、手帳のようなものを作成するプロジェクトが進んでいるようです。

・がんになったら手にとるガイド
・わたしの療養手帳
・地域の療養情報

という3つで構成で、試作版が作られたそうです。
国立がんセンターのサイトからダウンロードができたり、意見を書けたりするようですね。

おもしろいのは、この試作版をもとに行われた講演会で、先生から「『患者必携』が患者さん・ご家族サイドと、われわれ医療者サイドの共通の言葉になればいい」とお話されたらしいということ。これは、どんな病気についても言えることですね。

診察では医療者との対話がまず大切と言われるけれど、お互いに通じていないってことは、簡単におきるから、「共通の言葉」って大事だと思います。

笑われるかもしれませんが、触診しているとき、ぐったりして表情も動かしたくない…なんて状態のときは、じーっとしていたこともありました(笑)実は、先生としては、画像と痛みがある場所を比べたかったりするようで、痛いときに「痛そうな顔」をしてほしいんだなぁ、かといって「痛いですか?」と聞かれると全部痛い気がしてきたりするから聞けないんだなぁ、なんて、そんなことがわかってきて、「そこ、刺すみたいに痛いです」とつぶやいてみたりするようになりました。
小さなところでも、きっと静かに誤解が起きていることがあるんだと思います。

逆に、触診しながら、あれ、まずいかも、ということが起きたときに、表情を出さなくて、「うーん、念のため検査しましょう」という先生もいるけれど、個人的には、よくわからないまま「検査を」と言われても、不安になるし、条件的にある程度の想像ができることもあるので、「こんな可能性があって、それは放置しておくとこういうリスクがあるから、こういう検査をしてみましょう。可能性は、小さい(大きい)です。」という話をはっきりしてもらった方がすっきりします。

「察する」日本語のなかに生きてきて、お医者さんも患者さんも、説明することに慣れてないかもしれないけれど、昔の「町のお医者さん」という距離感でなくなっているなかでは察することにも限界がありそうです。誤解を生まないコミュニケーションは身に付けられるといいなぁと思います。

手帳には、担当医から受けた説明をメモする「あなたの病気はどのように説明されましたか」というページがあるそうです。
ただ受け身で説明してもらう、ということだけでなくて、情報を調べたり、伝えたりするうちに、「なるほど」って整理できるという体験は、わたしもこのブログで、たくさんしてきています。そういうきっかけになるといいのかも。

わたし自身、今もそうですが、よくわからないことが起きていて、こんな可能性があるかも、いや、こんなことが起きているということはやっぱりその可能性はない…と、右余曲折している最中には、気持ちも混乱しちゃったり、不安な気持ちになりがちですが、わかっていること、わからないこと、可能性として残っていること、今できること、できないことが整理できるだけでも、わたしの場合は、気持ちが落ち着いてくるのが不思議です。

そうそう、がんのお話といえば、腫瘍内科医の上野直人先生が盛岡で参加された日本癌治療学会主催の「がん患者らによる公開講座」が、TBSで紹介されたようですね。
そのなかで、「好きなことをして、好きなことを言うことです」と先生が話されていますが、そうだな、と思いました。勝手なことをするということではないと思いますが、「いやだ、つらい」ということで心がいっぱいになるより、「でも、よかった、うれしい」ということで心がいっぱいになる方が体にもよさそうな気がするのです。
(ちょっと、ハリー・ポッターみたい?(笑))

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※振り返ると、伝えること、記録することについては、何度か書いてましたね~。
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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは! (りかりん)
2009-07-21 14:17:40
ぷろぱさん~こんにちは^0^。
よかった~!ぷろぱさんもずいぶん元気に戻ってきたのね?私も!
って今日はなんだか寒いくらいよね(^^;)
雨だからちょっとダルいけど、まぁ、がんばってお仕事復帰してきます~♪

そういえば昨日色々と整理してたらね、市の定期健診のが色々と来てるのを見てて・・・
項目見たら、いつも毎月やってる程度の血液検査だものねぇ、必要ないよね?私の血液検査程度で癌も発見できるのかしら~?
それともタダだからやっておいた方がいいのかな?なーんてね。

まだまだ無理しないでね☆
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健康診断♪ (ぷろぱ)
2009-07-21 23:11:20
りかりんさん、こんばんは。
お仕事おつかれさまでした♪

ガンはないのが一番だけど、
健診は…、どうでしょうね。
いつもの検査の方が項目が多かったりするけど、
わたしの場合は、胃カメラを毎年するから、バリウムの胃の検査は断るけど、ふだんは胸部のレントゲンや検便はしないから、一応、健診で受けていたりしますよー。
肺に線維化しているところがあって、いろいろ言われるけど、受けておくと安心ですよね。

女性は、乳がんや子宮頚がんの検査なんかのオプションが安価でできるなら、しておくのがいいんじゃないかなと思います。

りかりんさんも、お大事に!
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