あれは確かセーターの季節。
何の話の流れだったか覚えてはいないが
『私が今度行くよ!』
というみふゆさんの言葉がこの旅行の始まりだった。
『ぺぐぽんに会いたいからさぁ~』 って。
その後、ぺぐちゃんの具合が悪くなると、今度は
『春になったら必ずいくから、ぺぐちゃん待ってて!』
と言う言葉に変わった。
その頃すでにぺぐちゃんに春が来るのかどうか自信のなかった私に
この言葉は春を現実とさせ、とても心強かった。
でも、ぺぐちゃんはみふゆさんが待てなかった。
もともとぺぐちゃん贔屓だったみふゆさん。
ぺぐちゃんが居なくてはこの話はなかったものと、当然のように考えてた私に
『ぺぐちゃんが居なくてもルナッチと行くから!』
『ぺぐちゃんの代わりをルナッチがするよ!』
涙が出た。
そして、真っ白だった私の未来にぼんやり色がついた。
せっかく、みふゆさんが来てくれるなら・・・。
うー♪さんを、思い出す。
彼女はぺぐちゃんの最後の記事に
『いつかちっちゃな車で、会いに行こうと思っていたのに。』
と、コメントを残してくれていた。
ブログ上ではあったがそれまでの彼女とのやりとりを思うと
その言葉がお世辞とは思えなく
もしかしたら、彼女も来てくれるかも知れない。と
思い切ってブログにお誘いのメールを入れてみた。
すぐに快諾のお返事を下さった。
せっかく、うー♪さんも来てくれるなら・・・。
うー♪さんとも親交のある、ヨーコさんを思いだす。
この二人は丁度同じころから行き来をさせて頂いていて
失礼な言葉だが私の中では、セットのような存在。
でも、ヨーコさんは小さなお子さんがいるから・・・難しいかな?
でも、聞くだけ聞いてみようかな~
びっくりしたことに、こちらもすぐに快諾のお返事を下さる。
未来の色は、だんだん明るくハッキリとした色になっていった。
みふゆさんの一言から始まった、このお泊り。
前の記事に記したように地元のみんなも来てくれて
3日経った今
とても楽しい、夢のような2日間でした。
そして、ここに優しい仲間達が書かなかったことがあります。
実はぽんちゃんが、ランでみふゆさんの手を噛みました。
しばらく血が止まらぬ程に。
ごめんなさい。
余所の方が持っていらしたオヤツ入りのカバンがベンチの上に置いてあり
そのカバンを漁っていたぽんちゃんを
みふゆさんが止めに入った途端、だそうです。
正直、ぽんちゃんはそんな所がある犬です。
普段は聞き分けもあるし、ダメも理解している。
ただ、ムキになってしまうと、我を忘れる。
わたしも何度も噛まれています。
獣医さんに言わせると、興奮すると制止が効かなくなるタイプ。
『興奮させないように。』 と。
今回、この旅行を企画したときに私が一番心配したのが
この事でした。
小さな子供もいます。
大丈夫だろうか?
幸い、動物慣れした子供達とは何もありませんでしたが
結果やはりこういう事になってしまいました。
分っていながら、ぽんちゃんから目を離した私がいけませんでした。
ごめんなさい。
このぽんちゃんの悪癖に
私は以前から家族や両親から批判をもらっています。
父などは『保健所に置いてこい』と。
世間一般からみたら『噛みクセのある犬』ということになるのでしょうね。
だけどね。
その瞬間、うまいことコントロールしてあげられれば
気分を変えてあげれば
ちゃんとできる子なんです。
そして、それも年々和らいで良くなって来ている。
勿論、他人様にはコントロールなんてなかなか出来ないし
そもそもそんな犬だなんて、見ただけでは分りっこありませんから。
だから、私が目を離してはいけなかった。
私はぽんちゃんが、可愛い。
クセのある、その性格が可愛い。
ガウガウ言う、その声すら可愛い。
臆病で、負けず嫌いで、そのくせ甘えん坊で、シャイ。
だからと言って、人様に迷惑をかけてはならない。
今回のことで、この可愛い子をもっと真剣に見てあげなければいけないと
肝に銘じました。
トラブルを起こさせない。
それが彼を守ることでもあるのだ。と。
みふゆさんは凄い。
あの状況の犬を制止に入った。
今までそういう状況の彼に私以外の人間が手を出したことはなかったですから。
そして、私には『ぽんちゃんに噛まれたなんて勲章さ~』
と、言ってのけた。
肝っ玉。
真の優しさ。
みふゆさん。
本当にすみませんでした。
まわりで見ていた、みんな。
イヤなものを見せて、ごめんなさい。
結局、スタートから最後までみふゆさんにお世話になりっぱなしだな。
当初、このお泊りはもっと天候の良い早い時期に実現するはずでした。
何故?
私がぺぐ坊に出会ってしまったから。
ぺぐ坊のワクチンの関係で遅くなってしまったのです。
みんな。せっかく来てくれたのに、雨が降っちゃってごめんね。
来年はお天気のよい頃にしようね。
この旅行の前日。
そのように準備したわけでもないのに
『北国のスパニエルより』
が、製本され送られてきました。
何か、感じてしまいました。
明日4日はぺぐちゃんの命日。
本も出来たことだし、いよいよ『雪国~』をネット上から消す日かな。
今回こうやってネット上でしか知らなかったお友達と旅行が出来たのは
ぺぐちゃん。あなたのおかげ。
地元のお友達も来てくれて
どんどんお友達の輪が広がって
この輪こそが、あなたが存在したことの証です。
取りとめのないお話になってしまいましたが・・・最後に。
みんな、みんな、ありがとう!
そして、ぺぐちゃん。 ありがとう!
あ~楽しかった!
来年も、必ずだよ!!