ただの考察好き

ただ考えるの好きです

迷い家 第8話・・・最早、考察するまでもないかも

2016-05-30 20:54:20 | 日記
迷い家第8話・・・もう何だかなぁ、という回だった。トンネルを出れば、元の世界に戻れると真咲が前回言いながら、今回あっさり否定。

ナンコの腹さすり。気持ち悪い。伏線なのか、ただのトラウマか。どちらにせよ、あまり強い興味も湧かない。

んで氷結が弓矢もって復活。もう何だかなぁ、だ。

別の集落とやらに逝ったのかわからんが。

作っている側は「謎が謎を呼ぶ展開」だと有頂天なのだろうが、こちら側からすると「しつこく続く自己否定アニメ」でしかない。

武器らしい武器がないって設定も、これで否定。トンネル出口説も自分で否定。真咲幽霊説も否定。立てては折る。それだけだ。

これではあっと驚く仕掛けが残っていても、ここまでの鬱積した感情のほうが勝り、褒める言葉を綴る人は出るが、結局、買うのは関係者だけのような。

「真咲の言動がおかしい」と劇中で指摘されても「いや、ここまでの積み立てたお前らの言動も、同じくらいおかしい」と思ってしまう。

これだけの大勢のキャラを出す必然も薄っぺらく感じる。

最終回で、謎解きやどんでん返しがあっても、それを見たら、はい、データ消去。みたいな。確認さえ出来れば、まあそれでいいか的な。

結局、ミステリの醍醐味って「気付かないうちに通っていた1本の線」に、ラストで気付かされる快感だろう。

これは、あまりに理解不能過ぎて、結局、謎が解けても、誰もがツッコミ放題になってしまうだろう。ここまで否定が続くと、何でも変に考える事が出来てしまう。

真相が暴かれても、見ている側は「いやちょっと待て」の連続に陥ってしまう。

真実を覆い隠すのに、表面ハチャメチャにするのは有効で一番簡単だが、同時にそれは最後のどんでん返しも台無しにしてしまう。

否定が続けば、暴かれた真相も視聴者は否定してしまう。「おかしいでしょ」ってね。

否定に慣れてしまうのだ。やり過ぎたひっかけ問題は、答えもおかしいし、その問題の文面もおかしく感じるのと同じだ。

二重三重とひっかけが続くナゾナゾやトンチがせっかく解けても、答えを知ると「はあ?」という不快感だけが残る。

「ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・な・・・」と延々迷い続ける男に「ええ加減にせえやっ」と空手チョップをおみまいしたくなる感情に似ている。

迷い家は、やり過ぎだ。話が二転三転とし過ぎて、まともに考える事さえバカバカしくなる。

早く終わってくれれば、すぐにデータ消去するのに。HDDの容量の無駄だ。作る方も嫌だろう。10話辺りで終わりでいいんじゃないか?残り話は、キャスト陣で座談会でもすればいいとさえ思う。




迷い家 第7話の考察・・・

2016-05-22 21:53:29 | 日記
ここに来て、異世界的な展開を匂わす回になった。まさか。こんな。使い古した展開だなんて。

そんなぁ。しかし「幻」に殴られるしなぁ。あれも「心が幻を現実に」とかいう、ありふれた展開なのだろうか?

こういうのは、もう俺的には食傷気味で、一番安直で考えるのを避けていたんだけど・・・

はあ。まあ、確かに異世界とか、そんな話ならどうとでも話を組めるし。一番、楽だよね。

美味しい匂いがしたんだけど、また気のせいだったか。

完全に色んな意味で外れだった。下手に期待するもんじゃないな、うん。

またどんでん返しとかあっても、この回で冷え切ってしまった。

まだずっと昔に放映された「ゼーガペイン」のほうが、異世界ものとしては展開が上手かった。現実と虚構がすり替わっている巧みさではね。

ゼーガペインでも、確か6話辺りから「まさか!」という、良い意味での裏切る展開で、俺は物凄く盛り上がったんだけど。

「迷い家」は6話辺りからガラガラと崩れた。まさか。ここまでのダラダラした展開に、まさか意味が無かったとは。

伏線だと思っていた事は、ただの日常描写でしかなかったというのか。

これなら2話とか3話辺りで、バラして、後はどう帰還するかという展開のほうがまだ引き締まったものになったろうに。

船頭多くして船山に登ると言うが。

この企画、視聴者からお金を一部都合して、その代わりにお金を支払ってくれた人の意見を吸い上げるような、企画だったらしいけれど。

色んな意見を反映させようとした結果。作品そのものが変な方向に迷い込んだかも知れないね。

でもまあ、企画に参加した視聴者は、きっと円盤を「思い出」として購入するだろうし。きっと売り上げは良いのだろうね。

これは円盤売れても、俺は買わないな・・・裏があると思わせておいて、実は全く裏がなかったとか。こういう異世界の話なら、まだ都市伝説のほうが展開が面白いかな。

これは「お客さん」の意見を、総無視しながらお金を貰うという作品だ。結局、スポンサーの意見を聞いて、スポンサーを満足させる作品造りに終始したという形になる。

もう、アニメ業界としては、お金を支払う人=お客さん、という考え方なのだろう。でも、それならOVAでやったほうが良かったと思う。地上波で「それ以外の人」をたくさんガッカリさせるとか、結局自分の首を絞めてしまうからだ。

お金を払ってくれる人=お客さんという理屈なら、その人たちだけが購入層でないとさ。そういう作りなら、OVAでやったほうがまだ理屈としては通る。大きい商売にはならないけどね。

今の映像放送業界は、物凄い低迷期にあるという。視聴率はどんどん落ち込む一方らしい。それは、お客さんである視聴者と、作り手である業界が隔離された世界でやり取りをしているからだ。

声を上げた人の意見だけを「視聴者の声」として、作品を作ってきたからだ。

その結果。声を上げるような一部の視聴者を除き、多くの家庭ではTVが点いていても、ほぼ全員が画面を見ていない。横耳で聞いているだけだ。

家事をしたり、PCでネットやスマホをさわったり、ゲームのほうに目はいっている。見なくても別に大丈夫なんだ。少しも重要じゃない。

それだけ、視聴者の見たいものとは、乖離した作品造りに迷いこんでいるのが、今の業界だ。

それは仕方ないじゃないと、色んな理屈で業界の人は武装できるのだろう。だが、その逆は永遠に出来ない。批判に対し、反論は容易にできるのだが、寄せる期待に対し、結果で答えたり報いる事は出来ない。

反論はできるが、期待には応えられない。そのままで業界の活性化を夢見るとか、どんだけドリーマーだよ。

今、世界で評価されている日本の仕事は自動車産業とか、和食やラーメンだとか。アニメは「意外に受けている」の範疇を出ない。まだ一般に溶け込んでいるとは、到底言えないのだ。

んで、この評価されている仕事や業界は、常に革新を怠らなかった。多くの絶望的な壁にぶちあたり、それを創意と努力で、ひとつひとつ、着実に乗り越えてきた。泥に塗れた地道な努力の結果だ。気の遠くなるような、積み上げた実績だ。

常に己を革新し続ける事。和食にしろ、今の和食は江戸時代のままで停滞したものではなく、常に時代に合わせ、良い部分は取り入れて己を洗練させてきた。こう書くと安直になるが。

その陰で多くの、伝統を継承する頑なな勢力と、どれだけ争った事だろうか?実権を握り、伝統を支配する勢力とどれだけ争い、納得させ、魂を削る思いで研鑽を続けたか。

その苦労は伝えずに、結果でお客さんに答えた。だから、和食は諸外国でも評価され、受け入れられる文化へと変貌した。

自動車もそうだ。オイルショック。排ガス規制。幾たびの危機にさらされ、諸外国でも「安かろう悪かろう」と言われた国産自動車を、今や安心と信頼のブランドへと変貌させた。

結果で答えたのだ。

ラーメンも同じくだ。一杯のラーメンに、生き残りを賭けて研鑽しあった結果、多くの者が倒れ、多くの悲劇があっただろう。

だがその血のにじむような努力を語らずに、味で期待に応えた。

だが放送業界は、まず語ってしまう。苦労や努力を語ってしまう。語れる環境が整っているからだ。仕方ないじゃんか、そう反論、反証しているうちに、自分でもそう納得してしまう。

評価されるプロは、妥協点がどれだけ高いかで決まる。

反論できる環境を作ってしまった仕事に、高い妥協点は作れない。どれだけ業界が、安い賃金でこき使われていると思っているんだ、ブラックもブラックだ!それを放送業界やアニメ業界は伝えてしまった。

それは、絶対に言ってはならなかったし、お客さんに伝えてはならない事だったのに。それは、自分にも「逃げ」を作ってしまうんだ。

もうそれを知ってしまったお客さんも、生温い目でしか見てくれない。厳しい意見も叩きつけず「仕方ない」で納得する。

だけど誰も画面を見ない。それが今の現実だ。

仕事にとって、厳しさや辛さは己を成長させる、唯一の滋養なのに、それを拒んでしまった。血がにじむ前に、その痛さを想像し怯えて泣き叫んでしまった。

日本アニメは、確かに「意外に受けている」状況だ。だが、それが覆る日は来ない。いつまでも「思ったより」「意外に」との言葉が外れない。それを外した途端、虚飾の記事になってしまうだろう。

TVアニメ「迷い家」は、まだ混迷の時代にあった日本アニメに悪い意味で回帰したような作品だ。多くの実験的なアニメがあった時代に逆戻りしている。

それでいいや。だって、声を上げる人に怒られなくて済むもの。怒られないなら、それを選んで何が悪いの?それが業界の回答なのだろう。

そういう業界が、未来は見通せないなどと語られても、そらそうだよねとしか言えない。


迷い家 現状6話時点での思考

2016-05-18 15:50:28 | 日記
納鳴村(仮)で起こる不可解な現象を、自分なりに再考察する。

・真咲が行方不明者の名前と一致との事。期日は不明だが、近くの場所で同じ名前の子供が行方不明になっている。しかし、どうにも嘘くさい。だって名簿に「真咲」が乗った時点で、どうして誰も怪しまなかったのか?
 「ダーハラ」や「こはるん」は1~2話の時点で、彼女に何も気に留めていない。

 「光宗」が悪目立ちを始めた頃に「マイマイ」が「巨大な光宗を見た」という事で、彼に対して一気に不穏な気配が向くし。ひょっとしたら記事の「真咲」はでっちあげか無関係かも知れない。

・ツアー参加者はバスの運転手含め31名。うち「よっつん」「氷結」「ジャック」が行方不明らしい。流石に31名も居ると全員居るか確認するのが面倒なのでしない。とりあえず、話の中で「行方不明者」とされるのはこの3名だけ。
 後、出ていない、姿の見えない参加者が居ても、今の情報の足りない現状での行動考察は不可能なので、敢えてしない。

 やたら「マイマイ」に絡んでいた「プゥ子」が一気に目立たなくなった事も気がかりではある。不自然と言えば不自然だが。

・「まんべ」「ぴーたん」の関係性が、妙に希薄に見えた。「ぴーたん」はどうも「まんべ」を良く知らなそうに見える。ひょっとしたら「ぴーたん」は世間知らずのお嬢様で「まんべ」はただの結婚詐欺師かも知れない。

・「本当に見えるのは、これから死ぬ人」と言うリオンの発言。これは「死ぬ人は今は見えていない」という意味に取っていたが、逆の意味にも捉えられる。つまり、彼女が視認できる人全てが、いずれ死ぬ、という事か?
 そういう意味なら「全員死ぬ」となる。彼女が死ぬ人間を指定していない現状、「全員生存」か「全員死亡」かの2択となる。あくまで、彼女の独り言を信用するなら、だが。

・「こはるん」「ダーハラ」「ヴァルカナ」の距離感が変化。「こはるん」は「ダーハラ」を放置して「ヴァルカナ」に相談。

・ダーハラは大学助教授との事。そんな立場の人間が、こんな無責任ツアーを企画して、ここまで状況が悪化して平気なのは最早異常だろう。何か別の意図があれば話は別だが。下手をすれば「教授」になる為に、ツアー参加者を利用しての、何かの実験をしている可能性もある。

・「らぶぽん」「美影」「地獄」「ニャンタ」「光宗」が遭遇した、それぞれの「怪物」は幻覚と考えていいと思う。それぞれのトラウマを具現化したものだ。だが「真咲」には見えていない。
 また、トンネル内でも「ニャンタ」と「マイマイ」が何かを見た時、背後の女子はそれに気づいていない。

 幻覚の発生には個々の差がある?しかし「らぶぽん」たちは、一斉に全員が幻覚に襲われた。この時に共通するのは「真咲の焚いた煙」だ。



そして新しい仮説を考えてみた。1話で「美影」が「納鳴村伝説」について「有害な化学物質」について触れている。そして、地図にない村の存在。ここに焦点を絞ると、またひとつの仮説が出る。
 彼らが居るのは「有害な産業廃棄物処理場」か、もしくはその跡地?そして森林豊かになった今も、その土壌は汚染されていて、その土地のものを煮炊きすると、人によっては幻覚を見てしまうのかも知れない。だから「真咲」の「燃やした何か」を吸い込んだ、その場の全員が幻覚に襲われる事になった?

 「真咲」はそれを知っている可能性もある。第1話で唐突にやらかした、バスの運転手への「ナイアガラ大瀑布」も、その毒に対する対処法のひとつだったかも知れない。吐く事で毒を体内から出す、という意味かも知れない。バスの中で「光宗」が悪夢にうなされるし、もうあの時点でバス内部には、何かの幻覚を見させるガスが充満していた可能性もある。

 地図に乗っていないのは、政府にとってもまずい土地だから?かなりヤバいものを過去に投棄した土地なので、地図から消されたのかも知れない。

アニメ「迷い家」第6話の考察?

2016-05-14 16:15:23 | 日記
6話においては、考察できる部分が少ない。どうにもこのままファンタジー路線へと入りたいように見える回でもある。

となると、今までに張った伏線は何だったのか?全ては横道に逸らす為の小道具で、本当はこのファンタジーな路線に行きたかったのか?

そうすると、人によっては意見の分かれる分岐点でもある。ファンタジーを目指すなら、じゃあ今までの思わせぶりは伏線は何だったの?それに「現象」が唐突に発生し過ぎていて、説明不足、という部分があるし。

いや、これはファンタジー路線に行くと見せかけて、実は人間が裏で仕組んでいる、とするなら段々と裏付けが厳しいものになってきているし、何よりしつこい。

困惑の第6話というか。ちゃんと通して見ると、ブレまくってんな~、というのが6話の感想だ。誰もの想像を裏切りたくて、話を混迷にさせたのだろうが、混迷にする部分は成功しても、それ以外は難消化というか。

全部の説明がしにくくなってしまった。こういうミステリーな展開の作品で、望まれるのは謎解きが常に「ロジカル」つまり理路整然としていて、納得させられる心地よさというのが大切だと思う。

解説された時に「あっ!」という気付きのアハ体験というのか。それが醍醐味なのだが、この混迷のさせ方は後で理路整然とさせよとなると、かなりの無理スジが出るし。

ファンタジーなら、妙に現実味がない。発生が唐突過ぎるのだ。ホラーにしたって、もうちょっと事前に匂わす何かが求められる。

「不思議の国のアリス」で言えば、出だしからダラダラと日常描写が続き、中盤から突然、前振りもなく不思議の国スタート!というような唐突振りだ。

それは謎ではない。単なる説明不足でしかない。すべき事を省いてしまっている。それで喜べよ、と言われる程、俺もDEEPなユーザーではない。

第6話の時点で、かなり興ざめしてしまった。ここから先、どんな展開が待つのか、悪い意味で考えたくなくなった。辻褄を合わせようとすると、無理目なすり合わせを考えなくてならなくなったし

実は不思議な物語ですって言うなら、展開が遅すぎる上に6話にきても全く説明が足りない。今まで6話、何やってたん?と絶句したくなる。

感想としては、正直「ガッカリだよ!」というのが感想。

理路整然と説明するなら、あの時「真咲」が焚いた煙が実は特別な草か何かで、一種の幻覚を引き起こす薬草で、あの時煙を吸い込んだ全員がありえないトラウマをえぐったような怪物を見てしまった。

が。

そんな草は現実にない。あそこまで即効性が高いのなら、真咲に何の影響もない事が説明しにくくなる。それにそういった危険な草は、国が早急に管理している。真咲があんなに大量に集められたのに、今まで発見されませんでしたとか、無理あるやろ。幻覚物質の中和剤があった?こんな感じで、説明に説明をしようとするとどんどん無理が出てくる。

今後、どういう展開になるかはわからないけれど、どっちに着陸させたにせよ、ブルーレイやDVDの売り上げは悲惨な事になりそうだ。この6話目が生きるかどうかで、勝負が決まる。

だが、こんな中盤から見事な切り返しを決められるような秀逸なシナリオを書ける人って記憶にない。大体は最初からテンプレに沿って書くだけだ。

6話で感じたのは、ガッカリ感と強い自爆臭。まとめきれるか、一応は見るが、これが視聴率に数えられても、TV局やアニメ制作スタッフは喜ばしいと受け止めてしまう。こういった視聴のカタチでも、数にはカウントさせられてしまう為に、どんどん面白くないものが作られてしまう。

かつて「ドラえもん」などの傑作を書いた藤子不二雄先生は、書店でマンガを読む人々の態度や目線をしっかりとその目で観察し、面白いものを研究したそうだ。

今は視聴率を割り出す機械のデジタルメーターしか、誰も見ない。どういう態度で見て居ようが、それは興味すら湧かないのだ。

マンガの今日の発展は、読者をつぶさに生で観察し続けた事の結果であり、日本芸能界やアニメが伸び悩むのも、機械ばかり見ているからだと思う。

日本芸能界はパソコン相手に芸でも磨けば良い。




アニメ「迷い家」第5話まで見た考察

2016-05-08 00:26:46 | 日記
巨大な「光宗」を見た、という証言がマイマイよりもたらされ、キャラクター達が一気に「光宗」への不安を高め、疑心暗鬼に陥る話。

現時点での行方不明者は「よっつん」「氷結」「ジャック」の3名。思っていたより減らなかった。しかし「氷結」のHNを全員がまともに覚えていなかったり、謎の生物の吠える声の解釈が全員違う。

総じて、謎はいよいよファンタジーな方向へ・・・という事を思わせる回でもある。そういうアニメなのかも知れない。

しかし、製作者サイドのミスリードの回なのかも知れない。散々「行方不明者だけが住む謎の村」であるにも関わらず、郵便ポストや電話、車、鉄道まで描いて見せた。ここらで視聴者が「これは何かの詐欺ではないのか?」という疑念も高まった頃合いだろう。そこで、流れを一気にファンタジーな方向に向かっているかのような、ラストシーンを出す事で、視聴者の疑惑を一度吹き消して困惑させる狙いかも?という解釈もできる。

・明らかに変移が激しい運転手の発言

当初は「一般人」としての発言があり、見解を述べており、このツアーには批判的だった。「地元に残ったかかあからしばらくぶりに連絡があったかと思えば金、金、金、俺はATMか」「出稼ぎ」「煮玉子」の発言が1話ではあった。それが突然2話以降から変貌していて5話目にはキャラ崩壊レベルになっており「死んだ娘が見えた」「死んだ娘を取り返せば、取られた家も取り返せる」などと言う。「地元に残ったかかあ」と「出稼ぎ」の話が一気にここで白けてしまう。「煮玉子」の話は出るのに「死んだ娘」の話は1話目で出なかった。記憶のすり替わりがあったのか?とさえ思う。死んだ娘が居る、といつしか思い込むようになった?しかし「演技」というなら、無い話ではない。

バスが落ちた後で「こういう役を演じてくれ」という指示を受け、そうしているうちに「そういう人間になりきってしまった」という事なのかも知れない。心理学ではあり得る話だ。

・マイマイが見た巨大な光宗

最初は見たと主張するも、段々と本人も果たしてそうだったのか、迷い始める。むしろ、過去に因縁ある人物の姿に似ているようだ。それに、まず「ニャンタ」が見ているはずなのに、彼女は「光宗だった」とは主張していない。違うものが見えたのか?あるいは酷く、漠然としたイメージの映像であったのかも知れない。

・謎の生物の声が、全員違って聞こえている

これがキーポイントとするなら、恐らくは本人たちも気付かないまま、集団ヒステリー状態に陥っている可能性が高い。何がしかのファンタジーな伏線なら、張り方が下手糞過ぎる。たぶん、吠える声が違って聞こえるのは、それは「本人が一番嫌悪感を持つ音」だという事だろう。

・5話時点での考察推移

最初、俺は「これはTV局の仕掛けた悪質なドッキリ企画に、意図せぬ意思が紛れ込んだパニックアニメでは?」と推理した。今でもその路線で説明は出来る。例えば「光宗」が最後に見た「膨らむ何か巨大なもの」には、何かの姿が浮き出ていた。人の顔のようでもあり、そうでもないような。

実は、ああいうアトラクションは存在する。膨らませるバルーンの中から映像を映し出す技術があるのだ。夜中しか使えないという点でも合致する。恐らくは意図的に、酷く抽象的な映像を映し出し、どのようにも見える映像で各自が「最も強いストレスを感じる対象」が見えるようになっているのかも知れない。

人間の心理を操る事は難しいが、ああいった閉鎖空間では至極容易く出来てしまう。自分を冷静にさせてくれる存在が無いからだ。高いストレスにさらされた後、意味不明の映像を見せられただけで、人は簡単に恐怖してパニックを起こす。
トンネルでマイマイが見たという「巨大な光宗」も、実はそうじゃなく、何かの理解し難い映像を見せられ、今、彼女にとって最もストレスを感じる存在を、その映像に見出したとも推察できる。それが「光宗」であったワケで「光宗」にとっては「トキムネ」だったか?そういう名前の存在であったという事だ。

と、すると別の推察も思いつく。

何かの心理実験の為に、用意されたものじゃないかという事だ。最初から、実験の為に彼らは招かれたとも推察できる。だが、そうだとすると非常に悪質な研究だ。実際に1971年、スタンフォード大学で行われた監獄実験が存在する。

今回、集められたメンバーは多種多様に富むものの、基本的に他者を信用していない、他者に攻撃的、他者に無関心であったりする事が共通する。そういった人間だけを集めて、様々な装置で威嚇し、恐怖状態に落とし込んでの精神支配は可能か、検証する実験場であるとも考えられる。

リオンは言った。「私に見えるのは、これから死ぬ人だけ」つまり、彼女の言葉を信じるなら、誰にも死相が出ていない事になる。だから「よっつん」「氷結」「ジャック」も無事で、今進行中の脅威も身命に危害を加える意図はない。

TV局のドッキリか、心理学の実験場なのか。どちらにせよ、非情に悪質なものだ。もし、結末がそうなら、この事を仕組んだ人間に対し、ラストは気持ち良い断罪で裁いて欲しいものである。