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ブルターニュ紀行 24 < コンカルノー から ポン・タヴェン > ブルターニュの出島 から 後期印象派の聖地 へ 

2021-03-26 00:28:46 | 素晴らしき世界/フランス/ブルターニュ
巻頭写真 : コンカルノー『要塞島』

荒海と信仰とケルト文化と古代巨石文明と
フランスの中にあってフランスではない異世界を訪れよう
24


『Concarneau コンカルノー』
に行ってみよう

先日の「ベノデ」から東へ15km
「ポン・ラベ」からだと25km
地図の右端の白抜きのところが『Concarneau コンカルノー』という漁港があり

この町は湾の中に『出島』がある


橋を渡ってちょっとした「橋頭堡」に渡り
さらに橋で
三角形の出丸に入る











出丸に入る門

出丸の中



城塞都市の門

これをくぐると
やっと本丸に入れるわけです


入るとしばらく静かだが
程なく
両側にハンドクラフトの店や各種特産品の店が並ぶ
賑やかな雰囲気になる








中央広場のような役割の場所

ここ10年ほど全国展開して珍しくなくなったが
この辺りのブルターニュが発祥の
一見すると「魚屋」みたいな雰囲気のセルフの秤り売りクッキー屋さんもある


ロクロナン発祥の銘菓『kouign Amann クイニャマン』の
ミニミニ版みたいな
『Kouinette クイネット』も
セルフサービスの秤り売りです


横に出る小さな城門もあります

poterne(通用門)






対岸の町『Fouesnant フエナン』からの眺め




こんなかわいらしい
かつクラシカルな渡し舟も昔から活躍してます

『Arrivée du Pardon de Sainte-Anne de Fouesnant』Alfred Guillou
『対岸の町フエナンからのパルドン祭り巡礼団の到着』
アルフレッド・グイユウ 1887年


Photo by @Bratagne.com






※  ※

では次に
「コンカルノー」の東15km『Pont Aven ポン・タヴェン』

ここは結論から言うと
「Paul Gauguin」が一年滞在し
その後彼を慕った欧米の和解型達が住み着いて創作活動に励んだことで
後期印象派の聖地の様に言われている村だ

『L'Aven アヴェン川』が流れている


この写真の位置は村のはずれの港の位置
ここから海に向かって15kmほど
うねうねぐにゃぐにゃ
曲がりくねったり細まったり太くなったり
平均数百mほどだと思われるが
1kmを超えたり500mほどになったりしながら大西洋に注ぐ

村の中は小さな流れで村を出ると急に広くなるので
村が河口で
村を出たら湾と言っても良いくらいだ

村は川の両岸にまたがっているので
『Pont Aven アヴェン橋』
となったのだろう

一番よく写真に移されているのはこの光景


名高い「ポンタヴェン」のビスケット屋さんと
川と
橋と
小さな石の可愛い小屋と


実はこの小屋は
何と
公衆トイレなのです(!)
おそらく全仏で最も美しい公衆トイレット

あとは
村の光景はアヴェン川とともに紹介されることがほとんどと言っても
過言ではない














この村に『Paul Gauguin ポール・ゴーギャン』が滞在したのは短期間だが
ゴッホと画商をしていた彼の弟を通じて知り合い
エミール・ベルナールを発掘する

村の『Eglise Saint-joseph 聖ヨセフ教会』の付属礼拝堂
『Chapelle de Trémalo トレマロー礼拝堂』


にある素朴なイエスの磔刑像が「黄色いイエス」と呼ばれており



この像をゴーギャンが描いている

『Christ jaune 黄色いキリスト』1889年 オルセー美術館蔵

遠近法や色彩のグラデーションなどを無視し
輪郭を黒い線で描いてその枠の中を原色で塗る『Cloisonnisme 輪郭分割主義』
はその後のゴーギャン絵画の基本となるが
これは版画などの影響からなる「ジャポニスム」である

この村の美術館は非常に心地良い建築物


夏場は緑に囲まれた水辺の村の自然の中に
全く違和感なく溶け込み
暗い冬場にも明るいつくり


ガラスと木とつや消しのアルミの組み合わせは
ここ20年ほどフランス人の好みを反映している




村の水車小屋が観光客の目を引くが



ゴーギャンはこの水車小屋を描いている

『Moulin David ダヴィッドの水車小屋』1893年

彼の「ポン・タヴェン」二度目の滞在のときの作品


さて「ポン・タヴェン」の周辺に
世にも「オペラの世界」といった程の城跡があるんです
『Château de Rustéphan リュステファン城』(跡)


いきなりこれです


王子の口づけを待って眠り続けるお姫様が居そうじゃありませんか

Photo by Archivedechateau
『Déssin de Chevalier de Fréminvilles シュヴァリエ・ド・フレマンヴィルの素描画』
正面図 19世紀前半

すでに最上階と屋根はなくなっている



同 側面図

20世紀初頭の写真 Photo by Lefèvre Pontalis

この時点から現在までほとんど変わっていない


最初の写真の塔
元来城の中央部にあった塔の基部



その上部






正面右の端の塔の上部
無くなった建物の切妻壁にあった煙突が残っている



ついでに
「ポン・タヴェン」周辺の別の地区
『Nizon ニゾン』地区には『ドルメン』もあります

『Dolmen de Coat Ruzuen コート・リュウエンのドルメン』









最後のおまけおまけ
「メンヒル」もある

『Menhir de Kerangosquer ケランゴスケールのメンヒル』

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2 コメント

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Unknown (おおた)
2021-03-28 12:25:41
リステファン城幻想的ですね
昔におもいを馳せるなから旅するのはとても
楽しいですよね
メンヒルとはなんですか?
返信する
おおた様 (ポタトハウス)
2021-03-29 23:52:22
コメントありがとうございます。
メンヒルは、地面につきたっている細長い一本の一枚岩です。
二本のメンヒルの上を一枚岩で蓋をした形を、ドルメンと言います。
神社の鳥居みたいな形?
その形をつないだようなトンネル型の物も、ドルメンと呼んだり、アレ・クヴェールト(蓋した通路)と呼んだりします。
さらに、その形の「通路」を小さく割った石で覆ってしまったものをテュミュリュスと言います。
ケルンと呼ばれることもあります。
今後詳しく出てきますので、お楽しみに。
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