
「これは ゼロセンなんですよ」
先日、アンティーク屋さんを覗いてましたら、オーナーさんが珈琲を入れてくださいまして、
そのときにお湯を注いでいたヤカンに人目惚れ。
売り物ではないことを承知にお聞きしましたら、先の一言で話しが始まりました。
「え? あの戦闘機の零戦ですか?」
「そう、沖縄にあった零戦ですね。」
「(ヤカンと零戦がどうつながるのか、、知恵を総動員しても意味がわからない)」
「でもどこからみてもヤカンなんですが、、もしかして零戦に搭載してた備品だったりするのですか?」
「それはないでしょう、狭いコックピット内でヤカンを使う状況はまずないですよ(笑)」
「これはね、敗戦して使わなくなった零戦を解体して、翼とか機体に使われていた超ジュラルミンを加工して作ったものなのですよ。沖縄でね。」
「(たかがヤカンの話しが思いがけない展開に、欲しくてたまらなくなる)」
「戦後、沖縄では結構盛んに作られてて市場に出回ってたんですが、今となっては貴重ですね。」
「同じく零戦のジュラルミンで作った茶筒があるんだけど、それならお売りできますよ」
「(いやいや、茶筒はいらない。このヤカンが欲しい)」
その後、交渉に交渉を重ね、譲っていただくことになりました。
こちらとても軽いのに頑丈で、よく見るアルミのヤカンとは質が異なる金属であるようでジュラルミンといわれればそんな感じがします。
いずれにしてもアンティークで信じるものだけが救われる、そのような類いのものなのでしょう。
デザインがたまらなく気に入りましたし、その由来を強く信じ、究極のリサイクル品としてこれから大切に使ってゆきたいと思います。
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