大雪のあと
見上げた
空の青さは
あまりに
すっきりと
清々しくて
その空と
雪の間に
起きている
現実を
しばし
からっぽの心で
みていた
グレーうさぎ
「 文を書いたり、お菓子を焼いたり
・・・。そしてこの絵童話。
でも、これで、私はやっと
一人前になれるかもしれない、と、
ふっと思ったりする。
だって、お菓子でも、4分の1ずつ合わせて、
4分の4、カトルカーというお菓子。
それが、私のいちばん好きなお菓子なのだ。
わが人生も3分の1が3つで、3分の3。
ようやく一人前になるのかもしれない。
こう書いてほしいの。書いた、焼いた、描いた」
と、私はハートのクッキーを持って玄関を出ながら、
「アリスの丘」の仲間に言った。
と、仲間はすかさず、
「で、その”かいた”の中には、恥じかいたの
”かいた”は入らないんですか?」
「解った。それ、入れとこ。それで、
わが人生もカトルカー」
”4分の4”のパウンドケーキ、ようやく、
わが人生は極まれり、である。」
森村 桂・「アリスの丘のお菓子物語」より
グレーうさぎ
そうなんですね、桂さん。