政治ウォッチ!

新たな時代の政治を真摯に見つめるブログです。

農水大臣・副大臣会見から見る、鳩山政権の「口蹄疫」感染対策

2010-05-03 20:07:02 | 政治

農水省発表、口蹄疫に関する情報はこちら


4月20日、赤松広隆農林水産大臣記者会見

口蹄疫が発生をいたしまして、正式に申し上げますと、4月19日月曜日、宮崎県が当該農場の牛の口蹄疫感染の可能性を否定できなかったことから、私ども、当省の担当課に連絡がございました。動物衛生研究所に検体を持ち込み、これは、昨日、19日の24時頃、夜中の12時頃でございますけれども、PCR検査を実施をしたと。今日、PCR検査、4、5時間かかるものですから、私のところは、夜中にFAXが入ってきましたが、PCR検査の結果、陽性を確認をしたということでございます。その結果、PCRの結果、3頭中3頭で陽性を確認したということでございます。それで、直ちに、農林水産省といたしまして、私、今朝、指示をいたしまして、口蹄疫防疫対策本部を設置をするようにと、そして、ただちに第1回会議をやるということで、閣議後に、その第1回会議をやらせていただいたところでございます。

皆さん方にお願いを申し上げたいのは、大変、感染力の強い病気でございますので、韓国の例を見るまでもなくですね、非常に、誰か立ち寄ると、足の、靴の裏から、そのあれが蔓延するとか、いろいろあるものですから、極力、情報等については、本省から、あるいは、当該県の宮崎県から流しますけれども、直接、本当は、そこへカメラを持ち込んでとかいうことも、お気持ちは分かりますが、是非、それは、厳に慎んでいただきたい。蔓延を引き起こす恐れもあるものですから、そういうご協力を、報道関係の皆さんにはお願いをしたいと思っております。

それから、あと、もう一つは、風評被害みたいにですね、「ああ、牛が危ないぞ」、「豚が危ないぞ」みたいな、牛や豚は食えないみたいなことになると、また大変なことになりますので、今、10キロ(メートル)以内、20キロ(メートル)以内ということで、制限を付けまして、10キロ(メートル)以内は移動制限、それから、あと20キロ(メートル)以内は搬出制限区域ということの、そういう区切りをいたしまして、少なくとも、10キロ(メートル)以内については、殺処分、当然、この十何頭、16頭だったかな、いるわけですけれども、全て殺処分にしますが、殺処分完了後、21日間は、そういう、移動制限、通行制限ということで、厳しく、当該農場を中心とした半径10キロ(メートル)以内の区域を、そういう扱い、制限をかけますので、その点については、これ以上、拡がることのないように、万全の措置を執りたいと、このように思っております。

あと、感染源とか、感染経路の究明等については、本日中に、そういう専門家による委員会を開催をいたしまして、その中で、これらの問題についても、しっかりと対応していきたいというふうに思っております。これについては、とりあえず、そういう報告です。


4月22日、山田正彦農林水産副大臣会見より

記者

口蹄疫についてですけれども、(本日の衆議院)農水委員会の方でも、いろいろと支援策について、いろいろと質問が出てましたが、消毒液が今足りないというようなお話が出てましたけれども、緊急に、どのような対策を、農水省としては考えていらっしゃるのでしょうか。

副大臣

消石灰が足りないのではないかということなのですが、今、調べさせてみたところ、何とか、そんな足りないという状況ではなさそうな気がしているのですが。何か、ビルコンSとかという、いわゆる液体の、薄めて使う、養豚農家、よく使っているらしいのですが、それが、ちょっと使いやすいので、成分は消石灰みたいですから、それが欲しいというお話のようですね。それもあるのだったら、すぐに手配したいと、そう思っておるところで、何とか、まずは、全面的に消毒を徹底してやってと。

ただ、潜伏期間が7日間と言われておりますが、もうすぐ、皆さんにプレスリリースするかと思いますが、4例目の、どうやら疑似患畜が確認されました。やはり、同じ地域なので、すぐ近くなんですが、何とか、これは、繁殖肥育農家で、65頭ぐらい飼っているのかな、ちょっと、まあ、殺処分という形になるかと思います。今週、潜伏期間が1週間なので、移動制限してから1週間経たないと、ぽつぽつと、こういうのが出てくる可能性は、まだあるのではないかと。

しかし、いずれ、この10キロ(メートル)の範囲内でのことなので、ここで完全にしっかりと消毒をやれば、十分封じ込めることはできるのだと、そう確信しております。

記者

非常に感染力が強いということで、宮崎だけでなくて、全国的にも心配していらっしゃるところもあるみたいで、そういう、消石灰だとかの買い占めみたいなものがあって、なかなか宮崎に入ってこなくなってしまっているみたいなお話も、宮崎の議員さんがされていましたけれども、それについて、何か農水省、国としての要請を出したり、指示を出したりとか、そういったことの予定とか、検討はされているのですか。

副大臣

そういうことがあるのかということですが、私どもの方で、もしなかったら手当てするようにと思ってますが、今のところ、そのおそれはないように聞いておりますが、何とか、足りているのではないでしょうか。ビルコンSでも、もし、あったら、どんどん宮崎に集中的に送るようにという形で、防疫員の体制も、各県から、今、いつでも応援に行けるような体制は取れておりますので、要請あり次第、応援に入らせたいと思ってます。

なかなか、あんまり、いろいろな人が入ったり、我々も、ちょっと、心配なので行きたいなという気持ちもあるのですけれども、やっぱり、行っても中には入れませんし、なかなか、いろいろ難しい事情もあるようなので、この潜伏期間が過ぎるのを待って、それから、いろいろな対応策を、今も既に準備はしておりますが、どんどん打っていきたいと思っているところです。

記者

宮崎で足りないということはないというふうに見てよろしいわけですね、消石灰のビルコンSは。

副大臣

そう思ってますが、もし、実際、足らないようなことがあれば、手配して、どこからでも持って行くようにという話はしております。

・4月27日、赤松農林水産大臣会見より

ご心配をいただいている宮崎県での口蹄疫に関連して、今日も、11時に、東国原知事が、「是非、お願いにあがりたい」ということを言っておられますので、地元の県議会の議長さんだとか、それから、関係の、(宮崎)選出の国会議員の方も一緒にお見えになるというふうに聞いてますけれども、県議会での決議等もあるようでございますから、そういうことも含めて、知事からの要請を受けたいと思っております。
それに関連をいたしまして、矢継ぎ早に、いろいろな対策を打ち出しておりますけれども、さらに、家畜共済の対応について、追加して決めさせていただきました。これは、どういうことかと言うと、家畜市場が閉鎖をされているために、家畜の出荷による収入が入ってこないということで、農業者の間に、「家畜共済に継続して加入するための共済掛金が工面できない」と、「何とかならないでしょうか」というような声が多いという報告がございましたので、農業者に不利益とならないよう、家畜共済に継続して加入する場合における共済掛金の支払猶予期間を、「家畜市場の閉鎖が解除されてから60日まで」に延長することを、各農業共済組合の規程に盛り込むと。農業共済組合等の指導権限は各県にあるものですから、各県にもお願いをしながら、そういう規程を盛り込んで欲しいということで、解除されてから60日まで延長すれば、その辺のところは、かなり余裕が出るのではないかということが一つ。

それから、二つ目は、共済掛金を分割して納めている農業者については、共済掛金の支払いが遅れても、共済組合等は、共済金の支払いを行うようにするということにもいたしました。これは、農業災害補償法第99条第1項第5号に、正当な理由に当たるものとしては、こういう扱いができるというふうに書いてありますので、これは、「正当な理由」に当たるという判断の基に、こういうことを措置をいたしました。以上、一、二について、これは、宮崎県だけではなくて、九州の各県に対しても、本日、通知を発出をするということにいたしました。

それから、あと、私が本部長を務めます口蹄疫の対策本部の下に、疫学調査チームというのを置いておりますけれども、これを4月29日に現地に派遣をしたいと思っております。このチームは、何をするかと言いますと、現地調査を実施するとともに、検討会も開催して、発生状況の把握、分析、それから感染原因の調査等を行うということにいたしております。

当然、マスコミの皆さんで関心のある方たちは、同行したいという方もお見えになると思いますけれども、この口蹄疫は、非常に感染力が強いということもございますので、蔓延(まんえん)を引き起こすおそれもありますので、事務方の方から、取材機会についてご案内いたしますので、そういう形での取材を、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。