「震度7の生存確率」仲西宏之 佐藤和彦 293頁
これは読んでおいたほうがいい。。。。
50年に一度の大雨とか、100年間未経験の猛暑とか、
とにかくヤバい出来事がここ10年に立て続けに起きてる
ことを思えば、大地震だってゴジラだって、いつ来ても
おかしく無いってことだ。
ちなみに震度7は立ってられない揺れ、逃げようとしても
必ず転倒し床の割れた硝子で致命的な裂傷を被る揺れ、
なんだそうだ。そして75%の人間は体験したことの無い揺れ
に思考停止し、身体は竦んで動けなくなることが明確に想定
されている。
この本の最も重要な第一章は震度7の地震の「発生の瞬間」その時にあなたがとる行動について三択の選択枝を選び、それぞれあなたが選んだ選択での生き延びる確率を提示し解説している。
設問1。雑居ビル地下の居酒屋で飲んでる時に
震度7の地震発生。
①机の下に隠れる、生存確率10% 。
②柱のそばで頭を抱えてしゃがみ込む、生存確率30% 。
③地上を目指し階段を登る、生存確率10% 。
このショッキングでシビアな答こそ、この本の肝なのだ。
雑居ビルの地下で飲むこと自体が地震時にはどんなに正しく
行動しても最も高い生存確率が30%というハイリスクなことを自覚せよっ、て警鐘なのだ。
そして、この後も同様の設問が続く。
満員電車の中でなら? →両手で吊り革をしっかり握る
車の運転中なら? →車を停めて外に出て車の陰にしゃがむ
ホテルで寝ていたら? →ふとんを頭からかぶり丸くなる
如何だろうか? 最後に集計すると、デンジャー、ボーダー、
サバイバー、エバンジェリスト、と自分をランク分けしてくれる。ニュースや予想発表では来たるべき震度7の大地震の膨大な死亡者数が予想されているが誰もが自分はその数にカウントされるとは思っていません。しかし巨大地震はいつかは発生し残念ながら誰かが確実にその数にカウントされる。それは自分かもしれないし大切な家族や友人、同僚かもしれない。
この第一章を読むだけでも、その確率を嵩上げし、生存ランクをアップできるかもしれない。
「発生の瞬間」を生き延びねば、間違った選択をしないようにしなければ、そこであなたの人生はお終いなのである。
是非一読、立ち読み、図書館借り、で構わないので読んで
いただけないだろうか? たったそれだけでカウントの数字が2桁以上減るのでは?と切に願う。
どーでもいいニュースやバラエティ番組ばっかりのメディアや、相変わらず机の下に隠れなさい、と教えこむ学校に自分や家族の生存確率をオマカセするこたあ無い。
早速うちの子どもたちに読ませたら、喜んで答えて、父親よりも良い点数を叩き出してドヤ顔をされてしまった。というのは余談である。(笑)