Neroliの日記

Neroliは好きな香り。大好きなフィギュアスケーター羽生くん、エンタメ(歌舞伎・映画)、初孫のことを日記に書いてます。

クリント・イーストウッド監督 実話映画「リチャード・ジュエル」

2021年12月06日 | 映画

ひさしぶりに映画「シンプル・プラン」を見直してみようと番組表をチェックしたついでに

たまたま録画した実話映画「リチャード・ジュエル」

とてもよかったです!

 

 

 

監督は御年90歳!(撮影当時89歳)のクリント・イーストウッド

アラカン世代には懐かしの「ダーティー・ハリー」をはじめ、数々の映画に俳優として出演

映画の面白さを知り尽くしたクリントイーストウッド監督と

「ハンガー・ゲーム」のビリー・レイ脚本

スリリングで胸が熱くなる展開に一気に引き込まれました

 

 

1996年アトランタオリンピックが開催される中

お祭り気分の大勢の人々で賑わうオリンピック公園の記念コンサートで実際に起きた凄惨な爆破テロ

 

 

主人公のリチャードは法的執行官への強い憧れと尊敬から警備員の仕事に就き

コンサート会場で不審な荷物を発見して通報

中身が爆弾とわかるや、ひとりでも多くの人を助けたい一心で

大きな体に大汗をかきながら必死に走り回って人々を避難させ

多くの命を救ったことで一躍、英雄視されます

 

 

ところが

リチャードに偏見を持つ前職の上司である大学学長の善意?の電話から

リチャードに爆弾犯の先入観をもったFBIは、確証もなしに真犯人と決めつけて強引に捜査を進め

あげく、捜査情報を野心家の新聞記者にリーク!

 

情報をつかんだ地元紙は地元紙で確信もないままに

フェイクニュースを特ダネとして大きく報道

リチャードは真犯人に仕立て上げられてしまいます(涙)

 

 

マスメディアの扇動で真実が捻じ曲げられて拡散する怖さ、

それを見聞きした人々が確証もなくデマを鵜呑みにしてしまう怖さ

 

誰でも簡単に情報を発信することができて

受け取る側も悪意なく拡散してしまうことがないとは言い切れないネット社会ならなおのこと

悪意があろうがなかろうが、いとも簡単に人権が侵害される怖さを感じます

 

 

 

誤った正義感をふりかざして

人権を無視した強引な捜査をするFBI(かつてのダーティー・ハリー!)と

突然手のひらを反すメディアや人々に腹が立つし

リチャードに同情しつつも

 

前半はどこか釈然としないまま、物語が進みます!

 

 

というのも

子供の頃から太った体型と容姿をバカにされ続けたリチャードは

自尊心がどこか希薄?

怒っているのか笑っているのかはっきりしない曖昧な感情表現で、どこへ行ってもナメられるし

生真面目すぎて融通が利かない不器用な性格

おまけにガンマニアで税金を滞納してたり

ジャンクフード好きでお腹を壊しやすかったり💦

 

 

本質は正義感にあふれ

鋭い観察眼があって気が利くし

とても優しい性格で親思いだけれど

 

 

非礼なFBIに怒るどころか

嬉々として捜査に全面協力してるように見えたり

しゃべるなと言われても余計なことをペラペラしゃべって

犯人だと疑われかねない情報を与えてしまったり💦

 

どうもイライラさせられる💦

 

 

 

そんなリチャードを最後まで信じて助けてくれたのが

弁護士のワトソンとアシスタントのナディア、友人のデイブ、そして母親ボビの4人

 

 

英雄となった息子を誇りに思い、幸せそうなボビから笑顔が消えて

不安で苦し気な様子は痛々しかったけれど(涙)

 

悪くなるばかりの状況に苛立つ息子に涙して

意を決して、普段口数の少ないボビが多くのメディアを前に演説

息子の無実を大統領に泣きながら訴える場面は

同じ母親として、号泣😭

勇気をもって息子のために闘う姿勢を見せたボビを心から称えたくなりました(涙)

 

 

そしてリチャードを救う立役者が弁護士のワトソン

かつて一緒だった職場で、新米備品係のリチャードを彼だけはバカにせず

一人の人間として普通に接したことから弁護を依頼されますが

 

感情的で、一見弁護士らしからぬラフな格好

権威や肩書きにおもねることなく、自身の直感を信じて弁護を引き受けます

 

 

FBIに怒るどころか、かばうかのような発言までするリチャードの煮え切らない態度に

どうして怒らないんだ!とキレながらも

利害関係抜きに、無罪を信じて寄り添いながら熱く奔走!

 

 

信頼できる数少ない人物とリチャードの心温まるエピソードが

順を追ってとても丁寧に描かれていて、4人に好感が持てるからか

リチャードのこともだんだん理解できて

いつのまにか全力で応援してました!

 

 

 

映画の終盤

ふたりで司法当局を訪れて、FBIと対峙する場面

リチャードはこれまでとは別人!

容認できないことは自分の言葉ではっきりきっぱり伝えて

確信をついてFBIの鼻をあかしたのは

 

拍手喝さい!

胸がすく思いでした!

 

そして

自尊心を自ら守ったリチャードがひとまわり大きく頼もしく見えました

 

 

 

容疑が完全に晴れたとわかり

カフェでドーナツをほおばりながら、例の表情で!うれし泣きするリチャードが愛おしくて(涙)

ワトソンの優しい労いの言葉に、またまた号泣(涙)

 

最高のコンビだわ(涙)

 

 

最後の最後にもう一つ嬉しい出来事が待ってるのは映画を見てのお楽しみ!

 

 

重い内容でありながら

ほっこりしたり涙したり、笑ったり怒ったり

楽しめて泣けて、後味は良好!

 

おすすめの映画です

 

 

 

あらすじは映画.com「リチャード・ジュエル」でご覧ください